松田:そもそもそういうゲームやんって話やねん。
みなと:うん。
松田:ブランドもんに見出し得る魅力のかなりの部分が、まさにその排他性によって担保されているんであって、お前がゲームに参加しようとしたらソッコー負けたからってわがまま言ってんじゃないよって話。
みなと:なるほどね。
松田:それがおれの言いたいことではあるねんけど、一方でそういうふてこい接客されてむかつくっていうのはまあ分かるわけ。その気持ちには寄り添える。
みなと:まあそりゃな。
松田:ただ、そこでストレートにむかついてんのはちょっと違う気がするし、それには対処の仕方があるから教えてあげるよって。
誰を想定してんねん
松田:この問題は要は恋愛と一緒やねん。顔が悪いからフラれたって言ってむかついてるのと一緒やねん。
みなと:なるほど。
松田:もちろん最初にゲームに乗ったことが悪いねんけど、とは言えゲームに乗るなとも言えないもので、だからお前なりの勝ち方を見つけなあかんって話やねん。
みなと:うん。
松田:これがもし太客なら、きっとふてこい接客なんてされへんかったわけやん。でもそれって顔が悪いからモテへんって言ってるみたいなもんで、別にいくらでもモテ方なんてあるわけ。
みなと:なるほど。
松田:例えばエルメスを例にとると、それこそバーキンは誰もが欲しいわけ。そもそも買ったら定価以上で売れるし。
Hermes Birkin Values Research Study – BAGHUNTER→
みなと:笑
松田:バーキンなんて誰もが欲しい、だから太客じゃないと買えないわけやん。そんなんを欲しがってる内はあかんねん。
みなと:うんうん。
松田:まさに人々がエルメスに求めるもんがそれやねんから。でもこれが、「それエルメスで買うか?」みたいなもんを買うなら、これはちょっと目を引くわけやん。
シェーヌダンクル持ってますごめんなさい
松田:あるいはルイヴィトンでモノグラムを買ってもおもしろくないと。それこそ人々がルイヴィトンに求めているものやもん。つまりそれって、すげえ可愛い子に「可愛いよ」って言って口説いてるみたいなもんやねん。
モノグラムのキーポル持ってますごめんなさい
みなと:笑
松田:でもそういう分かりやすい魅力を飛び越えて、例えば耳の形が素敵とか、そういうこと言われたらちょっとドキッとするやん。
みなと:なるほどね。
松田:それをしろって話で。だから例えば…エルメスで買ってると頭おかしいものってなんやろうな。
みなと:エルメスってペンとか売ってんの?
松田:ペンも売ってるで。ただパイロットのOEMのただのペンやのに十数万円もして、いまいち肯定できる点がないねんな。
167,200円…
みなと:笑 じゃあ赤ちゃん用の何かとかは?
松田:あるある。でもね、赤ちゃん用のそれもちょっとちゃうと思うねんな。そもそもエルメスの赤ちゃんグッズはあんまり高くないものが多いから、普段はエルメスの世話にはならんけど知人の出産祝いでだけ見栄張って買う、みたいなやつが多いと思うねん。
20,900円、よだれ垂らしたらしばかれる
みなと:笑
松田:だからあれやな、白のコットンのハンカチとかがいいな。
みなと:見ても絶対分かんないね笑
松田:あるいは靴下とか、白のシャツとか、下着とか。そういうのを月一くらいで買いに行ってたら、それはちょっと「おや?」って思われるかもしれん。
みなと:なるほどね笑
松田:まあ知らんけどな。とりあえずおれの言いたかったのは、お金持ってないやつがふてこい接客されてむかつくのは違うし、それが納得いかないならテクいモテ方をすればいいし、それさえ嫌ならブランドもんなんか買うなって話。
2020年3月6日
Aux Bacchanales 銀座