きむ:みんなこれからどんな人生にしたいの?
松田:おれは人と喋ってんのが好きやから、そういうことを一生したいなって思っている。前になんでcommmonをやっているのかっていう話に中垣とみなととなったときに、おれは一生、大学の食堂のテラスで喋っていたときとか、スターバックスで喋っていたときとかみたいな、そういうことだけをしていたいってことを言ってんけど、それは一つの理想としてあるかな。
きむ:ほー。
松田:あとはなんやろな。最も貧しい状態においても、最も豊かな状態においても、前者は例えば裸一貫で無人島に漂流したみたいな、後者は例えば世界の富の蓄積が圧倒的に進行した結果、人は働く必要がなくなったみたいな世界を想定すればええと思うねんけど、そのどちらの世界においても、誰にとっても重要だと思われることにコミットしたいな。それは部分においては、まさに今みたいにどうでもいいようなことを云々することでもあるだろうし。
中垣:きむにキャリアコーチングされてるやん笑
きむ:いや、松田のことは駒場で髪長かった頃からあの中国マフィアみたいなやつって中垣に言われて知ってはいたんだけど、今まであまりよくは知らなかったからさ。
中垣:きむはどういうキャリアプランを考えてんの?
松田:笑
中垣:キャリアプラン…そんなんまじでクソやな。なんて言うか、どういう人生というか…
きむ:二、三年前から思ってたのは、これはかっこいいとかこれは美しいとかあるじゃん。それをちゃんとやっていきたいなって。逆にこれはかっこよくないとか美しくないとかっていうものを、ちゃんとやらない人でいたい。そういう人であることに満足を覚えるというか。
中垣:それは、それをかっこいい美しいと思えるマインドを維持するということでもあるん?
きむ:そうだね。
中垣:だって例えば、すごい批判的なあれやけど、たぶん悪いことするやつって、 最初ちょびっと悪いことして、ううって思って、でも慣れて、もうちょっと悪いことして、慣れて、最後にはめっちゃ悪いことするねんけど、「まあでもこれはこれで自分なりに正義やし」とか思うようになるわけやん。
きむ:そうだよなあ。そうなんだよな。
松田:今きむが言ってたのさ、すごいよく分かるねん。例えば飲み会終わった後にラーメンを食べたとして、で翌日になって、「いやー、飲み会の後のラーメンってダメだと思ってるねんけどなー」って言ってたとしたらさ、そいつの「ダメだと思ってる」ってなんなんってならへん? つまり、それが全く現実世界に反映されないんであればさ、お前の頭の中で行われている価値判断なんてなんの意味があるんだって、すごい思うねん。
きむ:でもなんだろうな。どういう人生にしたいかって聞かれて、それに対する言語化としてかっこいいと思うことをしていたいって言ったんだけど、なんかそれって…なんなんだろうな、いや、これ言うとダサいんだけど、初志貫徹って難しくあって…いやなんなんだろうな、でも初志貫徹はしたいんだよな…
みなと:それ、全く同じこと代慶も言ってたよ。
松田:代慶ってやつがおんねん。みなととテニス部の同期で、ここにも何回か来ている。
きむ:へー。
みなと:どういう人生を送りたいかって、自分がかっこいいと思う人生を送りたいって言ってた。
きむ:一緒じゃん笑
松田:ぼーっとしてたら自分がかっこいいと思えない人生を送ってしまい得るのやばいよな。
中垣:そうやんな。
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2019年9月20日
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