中垣:
松田:はいはい。
中垣:まず最初に
松田:うんうん。
中垣:で、細かいところは端折って説明するけど、リソースのインプットがあるところに、
松田:うんうん。
中垣:このとき、
松田:はいはい。
中垣:これが例えば企業の創業当時やねん。でも創業して10年も経つと、サービスが増えて
松田:あー、はいはい。なるほど分かった。
松田もメイクセンスしたみたいだし、ここで書き起こしやめにしてもいいですか?
中垣:で、そうこうしてるうちに、今度は全然違う、
松田:うんうん。
中垣:そういうふうにしてどんどん広がっていくねんな。で、どこかのタイミングでDXしたいってなるねん。そのとき、
松田:し、だいたいそういうものとしてしか語られないよね。
中垣:そう。側から見てシンプルに考えるとそう思うねんけど、実際そうはいかへんねん。新しくローンチするXっていう点を中心にするサービスに関しては、
松田:うんうん。
中垣:そうなると、すごいややこしいことになるやん。
松田:はいはい。
中垣:実際は、例えばAサービスには1万人の利用者がいて、そのサービスについてなら分かってるエンジニアがいるわけやん。
松田:うんうん。
中垣:それはBサービスについてもCサービスについても同様で、サービスごとに膨大なユーザーと、自分の担当してるサービスについてなら分かってるエンジニアがいるわけね。
松田:なるほどなるほど。
中垣:それを
松田:はいはい。
中垣:丸ごとばらして統合するには例えば20億円かかるところ、この歯車を足すだけなら1億円くらいでできるねん。
松田:うんうん。
中垣:そりゃそうに決まってるわけ。今はそれぞれのサービスについては分かってる担当者がいるのに、
松田:なるほどね。
中垣:…みたいな話があるねん。DXって言ってみんながイメージするのは右やねんけど、そんなんできないんですよ。
松田:うんうん。
中垣:しかも古い歯車の系統には摩耗とか油切れとかも出てくるねん。いかんせん古いから。
松田:はいはい。
中垣:30年前のシステムを使ったサービスとかが平気であるわけ。もうほんまにダメダメやねんけど、それでも組み替えるよりは油差したりしながらだましだましやる方が、金も時間もかからずに済むねんな。
松田:
IT界のサグラダ・ファミリア
日経コンピュータ(2020)『みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史』日経BP
中垣:そう。それを止めずにDXを完了するには、
松田:そうやんな笑 一時的にとはいえシンプルに倍の資源がいるよな。
中垣:そう、これはもう尋常じゃなくお金がかかる。だからできないんですよ。
松田:まあな、もちろん言われたら分かるねんけど、とは言え理想論でのみ語られてるところはあるよなと思うわ。
中垣:こういうジレンマは政策とかにも結構あるんじゃないかな。
松田:あー、いかにもそうやろうね。
トリチウム水…
中垣:
2020年12月6日
Starbucks WITH HARAJUKU店
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