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日系大企業の内部レポート

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みなと:この前次郎から、「大丈夫?(仕事的に)」って連絡がきたんだけど、その日がうちの決算発表だったの

松田:はいはい。

みなと:で、うちの会社すごい勢いで利益を落としたの。数百億円くらいの黒字を出していたはずなのに、大幅に減損して数千億円の赤字になったの

なつき:ええ…すごいね。

松田:笑

みなとしかも今の僕の説明もちょっとせこくてさ、数百億円もの利益があったかのように話しているんだけど、普通数百億円って言ってイメージする数字ってでかいじゃん、でも…

松田そもそもスケールがでかいって話やんな笑

みなと:そう、数百億円って時点で結構終わってるんだよ。だって売り上げ数兆円とかだよ

なつき:ええ…設備投資とかしまくってるってこと?

みなと:えっとね、設備投資というよりかは設備修繕をしまくってる。そうやって設備修繕にお金をかけまくってたんだけど、その生産ラインが今後価値を持たないだろうっていう判断になって、減価償却とかの考え方を変えて、それでうちの会社は実際儲かってはいないから、それが見える形になった

なつき:へー。

みなと:で、まあ儲かっていないってことが世間に出ましたって日だったのね。それでうちの会社がすごく分かりやすい例だけどさ、他にも東芝とか、めっちゃ赤字が出てまーすとか、潰れかけでーすとか、そういうThe日系企業みたいなのが今どうなっているのかを、僕は内部レポーターとして皆さんにお話がしたいなと思って

松田:はいはい。みなとの会社で起こっていることは他のそういう会社にも一般化できることなん?

みなと:じゃないかと想定している。まあまあ、分かんないけどね。勤めたことないから。

みなと:で、日本の会社の特徴というかイメージっていくつかあると思うんだけど、まず年功序列、終身雇用に始まり、あとは大きい組織だから大企業病になっているとか。それでこの年功序列なんだけど、これは本当にクソオブクソ制度なんだよ

松田:はいはい。

みなと:読んで字のごとくなんだけど、年上の人から出世していくスタイルだから、ある年齢になったときに、次の役職につけるかどうかの審査にかけられるわけ。だけど採用している人数って多い年もあれば少ない年もあるから、谷間の世代とかは絶望的なわけよ。前の代の人たちがいっぱいいたら自分の順番が回ってこない

松田:うんうん。

みなと:みたいになってて、それで社内には年功序列の歪みがいろいろとあるなって思ってるのね

松田:はいはい。

みなと:もうちょっと具体的に話をすると、僕の部署には課長がいてその下に課員がいるんだけど、その課員の中に課長よりも年がだいぶ上の、5~6個上のおっさんがいたりするわけ。これって年功序列の制度からすると逆転しているわけよ

松田:うん。

みなと:それが起こった経緯はいろいろあるんだけど、端的に言うとうちの会社は業界最大手が他の会社を吸収するスタイルで大きくなってきましたと。だからそこだけは年功序列が崩れ得るわけ。本体の出身の人は出世するけど他の会社の人は出世しないっていうのが露骨に現れていて。

松田:メガバンでもあるやつやんな。

みなと:そうそう。っていうのが目の前で起こっていて。これの何がやばいかって言うと、年功序列の考えがあるから課長はそのおっさんにあんまりものが言えないわけよ。自分の方が年下だから。で、このおっさんも何もないかのように振る舞ってはいるけど、そりゃまあ面白くはないよな。

松田:笑

みなとそもそも課長とそのおっさんは違う会社出身だから雰囲気も違うし、考え方もだいぶ違うし

松田:出身によってそういうところも結構ちゃうんや。

みなと:そう、結構違ったりするわけよ。で、そのおっさんがやることに納得がいかないときに、でも課長はものが言えないわけよ。年上で、例えば部長相当の年齢だったりすると。そうなったら課長はどうするかというと、課員をめちゃめちゃいじめるわけよ、「お前ふざけんなよ、〇〇さんにちゃんとやらせろよ」って

松田:ひゃー。

みなと:いやいやいや、じゃあお前の仕事って何なんって話なわけ。っていう、そういう歪みが変な形で起こっちゃうわけ。それが年功序列じゃなくて能力主義で決められているんですってなったらさ、まあそのおっさんは面白くないだろうけど、上に立ってる課長は言いやすいじゃん。なのに年功序列の概念をみんなに植え付けてしまっているせいで、おっさんも面白くないし課長も面白くないっていうことになってる

松田:なるほどね。

みなとあと年功序列ですごく納得いかないのが、ペーペーはなんでも分かっていないといけないんだけど、課長は分かっていなくてもいいっていう雰囲気があるわけ

松田:ほうほう。

みなと課長はお忙しいから当然こんなことはご存知ないだろう、みたいな前提で全て一から話さないとけないんだけど、いやそれおかしくねって。20年この会社で働いてきたおっさんがさ、僕でも知ってるようなことを全部説明しないといけないんならさ、お前なんのために存在してるんじゃって。

松田:笑

みなと:このあいだ言われてすごくカチンときたのが、僕は毎週為替の動きをまとめて資料として皆様にお配りしているんだけど、ブラジルのレアルがレアル安に進んでたんだよ。それで課長に「なんでこれレアル下がってるの」って言われて「すみません、今すぐにはパッと分かりません」って言ったら、「てめえふざけんなよ、ただ配ってるだけかよ」って

松田:笑

みなといや、お前も分かってねえじゃんって。この会社で仕事しているから分かっているべきとかじゃなくて、一般常識としてお互い知らなかったっていうだけの話じゃん。ニュース読んでないっていうのがお互いに露呈しているのに、僕は怒られてさ。そのあと上司に「やっぱりお配りするときにはそこに書かれていることが全部分かる状態にしておかないと」って言われて。いやまあ一般的にはそうなんだけど、分からないてめえに言われる筋合いはないし…

松田:それに、別に仕事の上でめっちゃ大事な話でもないんやろ?

みなと:そう、正直レアルが安かろうが高かろうがそこまでの影響はないわけ。

なつき:笑

松田:大変な仕事をなさってるんですね笑

みなとこれが中途採用もなく純粋培養で人を育ててきた企業の末期だよ。っていうのを、今後小出しにたくさん話していこうと思う。

松田シリーズ日系大企業の内部レポートね

みなと:ここに来ている人が今後日系大企業に勤めることはほぼないと思うから、皆様に知見をお配りしようと思って。

2020年2月14日
Aux Bacchanales 銀座