中垣:倉留来たから
中垣と倉留は建築学科を出てる
松田:まず張弦梁ってなんなん?
中垣:簡単に言うとさ、
松田:うんうん。
中垣:で、普通に考えたら梁が下にたわむわけ。
松田:うんうん。
中垣:やねんけど、そこで張弦梁ってどういう梁かって、よくある形としてはこうなってて…
松田:あー、こいつ見たことあるわ。
中垣:こうすると何がいいかって、
松田:うんうん。
中垣:それで、線材が引っ張る感じで支えることになるわけ。
物理でやったやつ
松田:はいはい。
中垣:このことを考えたきっかけが、
松田:あー、そうそう。この形なんでなんって思ってた。
中垣:それで思ったのが、
たわむのを軸方向の応力でカバーしているという点ではたぶん同じ。
■アーチ橋[arch bridge]
上向きに弧を描く曲がりを付けた梁(アーチ)を主な構造とする橋。鉛直荷重(垂直に掛かる荷重)に対して、アーチの圧縮力で抵抗する。支間長が数百メートルになる橋もある。現在の世界最長支間は、中国のLupu橋の550m、日本での最長支間は、大阪市にある新木津川大橋の305mである。
Source: 株式会社長野技研
中垣:あとこれと似た話で、カテナリーっていう構造があるのね。
カテナリー写真集
松田:はいはい。
中垣:そうそう。これのいいポイントは、
松田:うんうん。
中垣:これは確か
松田:はいはい。
中垣:で、さっきの橋の構造もカテナリーなんじゃないかと思ってて。まあ知らんけどね。
倉留:うんうん。
松田:
中垣:トラスやね。
■トラス桁橋(トラスげたきょう)[truss bridge]
三角形に組み合わせた骨組み(トラス)で桁をつくった橋。古くは木材、最近では鋼材やコンクリート製の部材を使って、上部構造を構成する。基本的には桁橋を応用した形式で、上下弦材で曲げモーメント、斜材でせん断力を負担する。桁橋よりも支間長を長くすることができる。
Image: 長野技研
松田:あれはシンプルに、
中垣:そうそう。
松田:なるほどね。でも張弦梁ってビジュアル不思議やんな。
むっちゃきもい橋見つけた
倉留:うん。
中垣:そうそう、そうやんな。でもさ、こんなに最強っぽいのにそんなに見るもんでもないやん。
倉留:そもそも
おれも「スパン飛ばす」って言いたい
松田:どういうこと?
倉留:そもそもそんな長さで梁を渡さないから、そんなに使わないんじゃねって。
松田:なるほどね。
倉留:で、スパン飛ばすってなったら、それこそトラスとか、
松田:建築の文脈で「これはスパン飛ばしてんなぁー」ってなるのはどれくらいの距離なん?
倉留:どれくらいやろ笑 でもここの天井とかは結構飛ばしてる方じゃない?
松田:あー、なるほど。
倉留:でもおれも、そんないかにも建築みたいなことやってたわけじゃないから、正直あんま分からんねんな。
2020年6月5日
Aux Bacchanales 銀座
国立代々木競技場の第一体育館。東京オリンピックのために建設され1964年に竣工した、丹下健三の代表作のひとつ。
2本の支柱の間に張ったメインケーブルに屋根を吊った吊り屋根構造になっており、屋根全体がカテナリーであるため内部に柱のない空間が実現されている。