きゅー:このあいだのアーティストの支援の話、
中垣:あれはそんなね、精緻な話では全くなくて、
きゅー:今渋谷でソール・ライター展やってるんですよ。
ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター – Bunkamura→
中垣:やってる。
きゅー:ソール・ライターってずっとモノクロで商業写真とか撮ってて、だけど途中でパタってやめちゃって。その後もカラー写真は撮り続けてたんだけど、
中垣:はいはい。
きゅー:
Saul Leiter『Early Color』Steidl→
中垣:あ、そういう感じなんや。
きゅー:
中垣:へー。
きゅー:で、彼はずっと撮り続けていたんだけど、
きゅー:で、彼が亡くなった後、2017年に日本で展示をやって、そしたら日本でもめっちゃ売れて、その3年後の
松田:うんうん。
きゅー:なんか…ね。
中垣:
きゅー:いや、結局困ってはない。
「私は有名になる欲求に一度も屈したことがない。自分の仕事の価値を認めて欲しくなかったわけではないが、父が私のすることすべてに反対したためか、成功を避けることへの欲望が私のなかのどこかに潜んでいた」この言葉には、ソール・ライターの作品が、なぜ長い間、世に知られぬままであったのかに対する一つの回答が含まれています。どんなに自分が素晴らしいと思ったものでも父が認めぬものはこの世では無為に等しく、理解しあえぬ偉大な父への複雑な思いを、ライターは終生抱え続けました。
Source: Bunkamura
もっと複雑なことで困ってて草
中垣:でしょ? じゃあよくね?
きゅー:うーん、
中垣:うん。いやだから、誰がいいって言うかは知らんけど
中垣:今回の話ならまあよかったやん。ソールライターの写真が出てきて、みんながその写真を見られるようになってよかったねって話やねんけど…なんて言うんやろ、
中垣:例えばあいみょんはさ、レーベルがなかったらきっと一生大阪でライブしてて終わりなわけやん。おれらが聞くことはなかったわけやん。
「損をしたくない人」は次回のテーマに加えておきます
松田:いや、ほんまそうやんな。
きゅー:そう。そういう話の違いはある。
中垣:少なくともソール・ライター自身は困ってないやん。
きゅー:だからまあ、ソール・ライターの話は、アーティストにお金を渡すことの是非に関しての一例として、だよね。
中垣:おれの言いたいことをもっとシンプルにすると、
松田:ソール・ライターはお金がなくても撮り続けたんだから、それはそれでいいじゃん。
中垣:うん、おっkー。
松田:だからソール・ライター自身の問題ではないと。
中垣:そうやねん。
松田:
中垣:そう笑
松田:でもそれは一般論ではないやん。
中垣:そうやねんなぁ。なんか、
松田:そうなっちゃうよな笑 極端な話、自分がいいと思っているものは自分さえ知ってればそれでええからな。
中垣:し、あるいは「友人の彼には知っていて欲しい」とか、まあそれくらいならいいけど。
中垣:だって何が無責任かって、
1994年、英国の写真感材メーカーの補助金によって、1940年代後半から1950年代にかけて撮影されたカラー作品が初めてプリントされ、ニューヨークの老舗写真ギャラリー、ハワード・グリーンバーグ・ギャラリーで個展が開催されました。この個展によって、「多くの人に見てもらうべき作品」と確信した同ギャラリー・スタッフであったマーギット・アーブは、カラー作品集出版のために奔走をはじめ、同時にライターのアシスタントとして作品整理に携わるようになっていきます。
Source: Bunkamura
「いいと思う」ってのはこういうことだよ
松田:そうやねんそうやねん。
中垣:
松田:最初から焦点が合っていないから、それがかなわなかったからどうこうってならへんねんな。
中垣:ソール・ライターはサクセスストーリーやからいいけど、
松田:そうそう。
中垣:悲しむのは奥さんだけやで。
言いっぷりは若干強めでお届けしています
きゅー:別に私個人としては、アーティストにお金渡そうぜとはそんなに思ってないんだけどね…
中垣:きゅーちゃん自身のスタンスとかではなくて、ってことやんね。
きゅー:
中垣:それは広げようとした人にとって?
きゅー:そう。
中垣:
きゅー:うーん…
中垣:「こんなにいいものがあるんだから世の中の人にもっと知ってもらわないと」って思ったわけじゃないよね。
リツイートはまじでゴミ
The Man Who Built The Retweet: “We Handed A Loaded Weapon To 4-Year-Olds” – BuzzFeed News→
2020年2月28日
Aux Bacchanales 銀座