中垣:
松田:はいはい。
中垣:なんかちょっとダサい、
ごめんなさい
松田:ほおほお。
中垣:わりとこう、建築家やねんけどファッション誌にも出てくるような人やねん。それで、
松田:あー、あるね笑
中垣:
ごめんなさい
松田:あー…
中垣:で、引き合いに出したのがシュプリームとヴィトンのコラボやってんな。「僕スケボーやってたんで~」みたいな。
あー、グッとくる。グッときてます
松田:はいはい。
中垣:まじかよ…とか思って。なんなんやろうね、
松田:うんうん。
中垣:
松田:笑
中垣:そこはまあ一旦置くとしても、その人は結構頻繁にスケボーについて言及してて、え…何それ?って感じ。
「私、発達障害なんです~」と言って自分についての何かを説明しようとするやつと同じで、本質に先立つところの実存を無視したラベリングに振り回されて、一般性の高い説明しか受け入れられない沼に陥っていますね。
松田:まあまあ、気持ちは分からんではないけどね。自分がいいと思った、もちろんこれは不可侵な気持ちとしてまずあるんだけれど、
中垣:やっぱそうなんかな。
松田:最近すごい思うねん。雑誌とかで胸から上の写真とともに何かをのたまってる人ってさ、大体みんな肩書があるねん。
中垣:まあそうやんな。
松田:それこそ建築家とか、まあなんでもいいねんけど。それを見るたびに「おれは何者なんだ?」ってすごい思うねんな。アイデンティティがどうとかじゃなくて、今のおれは社会的な説明可能性があまりに低いなと。
中垣:そら灘高校東大卒って書くやろ笑
松田:キツい笑
中垣:でも今ならそう書くしかないで。
松田:いや、でもほんまにそうやねん。そういうおれからすると、おれも何かしらの肩書きが必要やなと前のめりで思うし、
中垣:それはそうやな。
松田:でもさすがにね、
c 虚構の人格
中垣:いや、そうやねん。
松田:肩書きは肩書やねんから、本体がきちんと乗りこなせよとは思うよ。
中垣:そうそう。そもそも建築家がファッション特集に出る必要なんて…まあそれはとりあえずいいねんけど。
松田:笑
中垣:あー、そうやんな。
松田:
インフルエンサーの具体例が一切思い浮かばなかった
中垣:実態を表してるもんね。
松田:だからなんか、むしろ誠実なんじゃないかって笑
中垣:確かに確かに笑
2020年8月14日
Aux Bacchanales 銀座