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優先席はてめえの権利じゃねえぞクソじじい

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松田「優先席はてめえの権利じゃねえぞクソじじい」ってことについて太郎と話したい。

みなと:笑

太郎:なんかタイトルの時点で言いたいことが分かるけどね笑

松田:まあそのままやねんけどな。要は電車ではお年寄りに優先席を譲りましょうっていう社会通念があって、それはひとりひとりの若者にとってはある種の義務だと言えるんだけど、それが対応しているのは公共の福祉みたいなものであって、席を譲ってもらう年寄りの座る権利では決してないよねって話

松田:おれはそういうものとして優先席を理解しているんだけど、そういう考え方つまり個人の義務に対して集団の権利を対応させる考え方って、太郎の専門とするような分野であったりするんかなって

太郎:うーん、なんかまあ話はずれるかもしれんけど、いわゆるマイノリティーという立場にある人が、自分がマイノリティーであることを根拠に権力を振りかざすようなことはよく起こっていて…

中垣:同和問題じゃないですか。

太郎:そう、同和問題もそう。で、おれが法哲学の授業を受けていて印象的だったのは、牛乳を給食のために値下げしようという動きが役場であったときに、生乳に関するどっかの組合が「それをやると我々の収益が上がらなくなるから、公共の福祉的にアウトだ」って、その決定が全体の利益のためにならないと本気で思って主張した例があって

松田:はいはい。

太郎個別の利益の最大化が全体の利益の最大化だと誤解される場面はよくあるってことを、その授業をしていた教授はよく言っていた。それはまあ確かになって。

松田:はいはい。

太郎:さっき松田が言った話も、「おれが座りたい」っていう欲望が「なんでお前が座ってんねん」っていう一般化された正義にすり替えられているんだろうなって

松田:うん。

太郎:でも冷静に考えると、お年寄りには席を譲りましょうイコールそいつに席を譲る、ってことではない。そもそもの理念とは違うよねってところがあると思う

松田:せやんな。

太郎:制度がなんでそうなっているのかを問い直すことが出来ていないからそうなるのかなぁ。例えば脚が悪い人がいて、その人は望んでそうなったのではないのなら、健康な若者が立っていた方が社会全体の利益配分としてはちょうどいい、ってことで譲るわけじゃん。酔い潰れたじじいが座るために優先席があるわけではないと。そういうことだと思うけどね。

松田:あれやねんな、自分は今しんどいから譲ってくれって言ってくれたらええのにな

太郎:そうそう、しんどいからって言えばいいんだよ。

優先席に関する調査研究 – JR東日本→

中垣:そういう逆転は普通によく起こるよね。若者としては実は、言ってくれたら全然譲るスタンスでおる。でも逆に、めっちゃ疲れてるときは目の前にババアがいても絶対譲らへんし

松田:間違いない。

中垣:基本的には譲るねんけどな。「いや、お前よりおれの方がしんどいぞ」ってなったら譲らへん。おれもしんどいもん。

松田:そうやねん、おれはおれなりの理由でしんどいねん

中垣:まあ、むずいすよね。

太郎:でもやっぱり100%ルールではないと思うんだよ

中垣要は制度ってそういうもんじゃね?って思うな

太郎:そうそう、そうなんだよ。

みなと:中学で電車通学してるときとか、自分も座りたくて座ってるから座れなかったババアに席譲るのってなんか違うわけだけど、席を譲ることが道徳的に正しいことだって教えられてきたせいでさ、自分の中の葛藤と闘わないといけなくて…

松田:それかわいそうやんな。そんな思いせんでええのにな。

みなと:先生のせいだなって思った。

中垣:さらに言うならさ、優先席がなかったら人々はお年寄りに席を譲らなくなるのかって話で

松田:確かにね。案外譲るって話はないんかな。

みなと:高校に上がったくらいのときに横浜市営地下鉄が全席優先席っていうスタンスになってたけど、別に変わらないよ、普通に譲ってるし。まあ感覚ベースだけど。

高齢者らに「最優先席」 横浜市営地下鉄に今夏登場 – 日本経済新聞→

沼過ぎてわらう

2020年3月6日
Madam Mỹ