中垣:なんかすげえ思うねんな。「サーリーのアメリカ本社を訪ねました、彼らはこのバイクで出社しているのです」って…いや、
松田:笑
Surly(サーリー)とは、「無愛想な」とか「むっつりした」という意味です。たいして意味もないのにビジネスのために新製品を垂れ流すメーカーや、ろくに乗りもしないのに新製品や高級品に群がるファンを「流行に弱い無駄使い集団」と切り捨てる皮肉が彼らの真骨頂ながら、その背後には自転車を心から愛する強い気持が潜んでいます。超風変わりでが、半面、超真っ当なブランドなのです。
Source: モトクロスインターナショナル
中垣:なんかさ、サーリーを作ってる人らも働いてるんやって。
みなと:笑 それは自転車の会社なの?
中垣:なんかね、ファンキーな感じの自転車を作ってる会社やねんけど、
クロモリフレームしか作ってないのも好感だし、何より自転車とそれによって得られる自由の可能性を信じてる感じが超好き。自転車界のパタゴニアです
みなと:オフィスはあるけどがらんどうみたいな…?
中垣:そう、そういう感じやと思っててんけど、でもそうじゃないねん。
Many have tried — and failed — to define Surly. Contrary to popular belief, we’re not a bunch of deranged, clown-obsessed, serial killer wannabes — well, not all of us. We’re not drunk 24/7 and we don’t live in the woods behind our office anymore. What we are is an assortment of personalities and humanoids all brought together by one common interest: bike nerdom. We make serious steel bikes for people who don’t take themselves too seriously.
Source: SURLY
松田:でも別に中垣も、今は普通に働けてるやん。
中垣:違うねん。それはこう…何かすり減らしてるわけじゃないけど、でも
みなと:あー…
中垣:でもサーリーとかって、ロールプレイとかではなさそうやん。
松田:なるほどね。
みなと:心から働けてるみたいな?
中垣:そうそう。あとは昔のパタゴニアのオフィスの写真を見たときも思った、
松田:笑
中垣:
いい波が来れば、サーフィンを思いっきりしてきてもいい──そんな文化で有名なパタゴニア。米国本社には、自然と調和したオフィスで日々豊かな暮らしを送る社員の姿があった。
Source: COURRIER JAPON
“幸せな職場”の作りかたはパタゴニアが教えてくれる – COURRIER JAPON
「心の波が…チェーンメーカーのショールームに行きたいっていう心の波がやって来ました」
松田:じゃあ中垣はさ、ロールプレイングじゃなしに素の中垣でいたら…それはもう働けない?
中垣:働けないよ。
松田:あ、そうなんや笑
中垣:働けないよ。別に働いてなくても何かはしてるねんで、ネットサーフィンして、
松田:…なんかそう言われると人の話ではなくなってきたな。
みなと:笑
中垣:でも松田ってそういう感じやろ?
松田:まあそうやな。でもこの一週間、超思ってた。装身具用チェーンのカタログを見てあっという間に3時間が経ったこのリアリティを、おれは絶対に手放さないって。
中垣:笑 だから、素の自分…というかノーストレスの状態でも自分は何かしらのカロリーは消費してるわけだけど、これはどういう生産活動に回るんだろうって、最近すごく考えてる。
松田:うんうん。
回りません
中垣:でも実際、そこで得られた知見を人に話すくらいしかやりようはないのよ。
みなと:知見…まあそうだよね笑
松田:でもそれさ、自転車のことなら結局ブルーラグに行く方が早いやん。
BLUE LUG bike shop – Instagram
中垣:まあまあ、だからインデックスやとは思うで。
松田:あー、案内所みたいなことね。
中垣:その例はちょっとよくないけど笑 例えば病院で「あなたはここに行った方がいいですよ」って振り分けるところあるやん…まあ日本はあんまないって言うけど。そんな感じでやりたいね。
松田:でも
今すぐ求人探せ
中垣:そう、そういう感じ。
みなと:でもそれ、電話は出ないといけないよね。
中垣:電話は…だから出ないかもしれない。
みなと:あ、ほんと? 僕はめっちゃ嫌だわ。
中垣:…いや、おれもやっぱ嫌かも。
みなと:今日もお客さんから「絶対に電話します」「分かりました全然電話してください」って言ってたけど、普通に会社の携帯置いてきちゃったわ。
松田:笑
中垣:でも確かにデスクは向いてるかもね。「commmon 顧問」、これどう?
みなと:笑
松田:でもまあちょっとやりたいね。とりあえずはタダでいいから、
相手を指名して、なんでも聞いてください。
中垣:でもずっと考えてるよ。今週もまた仕事がなかってんけど、おれは一体何をしてたんかなって。
松田:はいはい。
中垣:まず寝てはない、荒野行動ももうしてない…
松田:おれもね、装身具用チェーンに関してなら今すごいよ。
中垣:そうでしょ?
みなと:笑
松田:おれはこの一週間、
中垣:はいはい。
松田:まずはコマの縦が短い「目詰まり」っていう仕様がよくて、かつコマが大き過ぎると中心の穴の絶対的なサイズが大きくなって、ある程度の距離からでもそこが抜けてることが視認できるようになっちゃうねんな。要はRetinaディスプレイみたいな話というか。
「Retina」(レティナ)は英語で「網膜」という意味で、画素が細かく人間の目で識別できる限界を超えている[1]、ということから命名された。
Source: Wikipedia
みなと:なるほどね笑
松田:だからそこが視認できないギリギリまで太いチェーンで、さらにカットが入ってるやつが一番まっすぐに見えるという知見を引き出したね。
僕の生きた証
中垣:はいはい。
松田:これがなかなかね、
中垣:いや、そうやと思う。
松田:この一週間で、チェーンについてはほんまに詳しくなったと思う。超幸せやね。
中垣:そう…で、これをどうするかやんね。
松田:はい。
中垣:まあ別にこれでもいいんやけど…でもどうしたもんかな。仮にそれでお金を稼ぐってなると、やっぱり多少の負荷はかかると思うねんな。
松田:うんうん。
中垣:おかしいよね。寝てたらあかんのは…それは分かるよ。
松田:うんうん、それはそうやんな。そんなん死んでるのと一緒やもんな。
みなと:でもちゃんと生きてるもんね笑
中垣:そう。
おかしくはないです
みなと:なるほどね。
松田:いやー、そうやねんな。この一週間すごい悩んでた。チェーンをディグっているときのリアリティは絶対に手放せない一方で、
中垣:うん。
松田:やっぱり
中垣:でもさ、そういう「誰がそんなこと知りたいねん…」みたいなことをブログに書いてる人だっているやん。あれはすごいよね、松田もやったら?
松田:いやどうなんやろ。ああいうのって結構無責任というか、結局あれ、普通に働いてることのカウンターウェイトとしてやってる場合がほとんどなんじゃない?
中垣:あー…
松田:ああいうのって大体SEOクソで、その内容を人に伝えるのを目的にやってはない感じやん。
中垣:あー、なるほど。
松田:ただ、一応のところアウトプットだけしてそれを自己満足的な落とし所にしてるっていう、そういうものでしかないのではないかと、個人的には思う。
中垣:あー、まあ分かる分かる。だからそのスタンスでもって彼を偉いとは言えないよな。ただまあ個人的に感謝はする。
松田:それはそうやな笑 じゃあ中垣さ、
中垣:でもシマノは全部知ってるやん笑
みなと:笑
SHIMANO 105 R7000 シリーズ – SHIMANO BIKE COMPONENT
松田:ちゃうちゃう、シマノが世間様に発信するためのコンテンツとしてそれを売るねん。
中垣:あー、なるほどね。でもどうやろう…結局みんなさ、そこまで何かに興味がないねんな。
松田:…うん、まあそれはそう。
中垣:だってエルメスのコマの詰まり方がどうこうっていうページもあるけどさ、
松田:まあそらな。
中垣:どうせそんなもんなんやろうなって。
松田:半径5メートルで負けてる笑
中垣:もう無理やん。
2021年4月29日
パレスホテル東京
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いかにもSURLYらしいツーリングバイク、LONG HAUL TRACKER。鐵工所さえあれば容易に溶接修理ができるクロモリフレームに、もっとも汎用性の高い26インチのタイヤを装着している。
前後のホイールが遠めに設計されているため低速安定性が限りなく高く、大陸横断のように重い荷物を載せまっすぐに長距離を走るような用途ではほぼ一択のフレーム。