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未来

未来を作ったiPhone

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中垣iPhoneのバイブいいよね。すごい好き。

松田:いいよな。「分かってる」よね。

中垣:そうやんね。iPhone使ってて結構思うのがさ、音とかバイブで感覚って近似できるというか…

hapticsって言います

ハプティクス – Wikipedia

松田:うんうん。

中垣:アラーム設定するときのスクロールホイールのカチカチって音とかさ。

倉留:あー、はいはい。

「Settings」→「Sounds & Haptics」で「Keyboard Clicks」と「System Haptics」をオンにして、アラームの時刻を設定してみよう。Android端末を使ってる人はiPhoneに買い換えよう。

中垣:あれすごいやん。あの精度で音と振動が返ってくるねんで

c リニアモーターの活躍

倉留:確かに確かに。

中垣:あと画面の長押しも、振動してるだけやのに画面を押し込んだ感あるやん。

松田:そうやんな。

中垣でもiPhoneは昔からすごいよね。今でこそスマートフォンってどの機種も自然なスクロールやけどさ、昔のアンドロイドってアスペやったよね。

倉留:笑 アンドロイド使ってたな。

松田:そうやったそうやった。

倉留:でもiPhoneってよく最初からあの完成度で出せたよね

中垣:そうやねん。このあいだ、iPhoneを初めて発表するときのスティーブ・ジョブズのプレゼンの動画を見たのね。

Source: Jonathan Turetta/YouTube

倉留:はいはい。

中垣:それがほんますごくて。そこで言っていることは今ほんまにその通りになってるし、iPhoneは当時から今と同じというか、今のUIはそのとき既にほとんどできあがってるねん

松田:へー。

中垣:あとは回線が早くなって、チップが高速になって、UIのデザインが変わっただけ。ほんまに、全ての挙動は当時から今と一緒やねん

倉留:ふーん。

中垣: ほんでなんか、そのプレゼンもおもしろいねん。「今回アップルが発表する製品は3つあります」って言うのね。で、ひとつ目がiPod、次に電話、みっつ目が先進的なインターネットシステムって言って。「もう一度言うよ、iPod、電話、インターネット…」って言ってるうちにその3つが一緒になって、「iPhoneです」って見せ方をするねんな

松田:へー。

中垣なんかね、確信がすごいよね。「これ絶対ええやろ」みたいなね

松田:まあおれらもね、その線では悪くはないよね。

commmonは間違いなく21世紀のスタンダードになる。今のうちに来ないと、いずれめっちゃ高い会費取るぞ

中垣:おれiPhoneが出たとき、別に欲しいとは思わんかったもんな。

松田:iPadは初代が出たときに買ったな。

エロ動画めっちゃ見た

中垣中学校の卒業式のタイミングで友達がiPhone買ってたけど、「へー、でもいらねー」って感じやった。高一までは全然ガラケーでいいと思ってて、高二か高三のときに友達がギャラクシーを使ってるのを見て「あれ、こっちの方が全然いい…?」ってなって…

倉留:笑

中垣:たぶん2012年くらいには「スマートフォンの方がいいんじゃないか」って雰囲気が出てきて、そっからはもう一気やったよね。みんなライン使い出して。

松田:おれ大学一年生の9月までウィルコムやった。

倉留:ちょっと前に、iPhoneが上陸した当時の街頭インタビューみたいなん見てんけど、「ガラケーで十分です」みたいな意見がほとんどやったわ

Source: tats VLOG/YouTube

中垣:ほんまそうやったやんね。

松田:あー、それ見たことあるわ。

中垣:ほんまに、やっぱすごいよ。さっきのプレゼンの動画やねんけど、ジョブズが「今からスターバックスを注文したいな」って言って、マップ上でスターバックスを検索して、最寄りのスターバックスの情報に書いてある電話番号をタップしてそのまま電話して、実際にスターバックスの店員が出るねん。

松田:おー。

中垣:「ラテを100個届けてくれ。冗談だよ」とか言って電話切るねん。「こういうことができるようになるんだよ」って

ジョブズお前そういうとこだぞ

スティーブ・ジョブズ メルセデス ベンツ SL55 AMG
Image: Turtle Garage

スティーブ・ジョブズは「新車には6ヶ月以内にナンバープレートを装着しなければいけない」というカリフォルニア州の規制をハックし、6ヶ月ごとに全く同じ新車に買い換えることでナンバープレートを装着せずにカーライフをエンジョイし、また駐車するのは、建物の出入り口に近くスペースの広い身障者用駐車場と決まっていた。
愛車はSL55 AMG。車にまつわるクズさと好対照な、センス抜群のチョイスである。

c みんなの欲しい車

中垣:そのプレゼンでは回線がめっちゃ遅くて、マップの読み込みにも時間がかかってて使いもんにならへんって感じやねんけど、今ならそんな問題って無いやん。なんか、そういう未来を当時から描けているのってすごいなって

松田:なるほどね。

中垣:なんか、ジョブズとビル・ゲイツの2007年頃のインタビューの動画があるねんけど、ビル・ゲイツが言ってることは結構外れてて、ジョブズが言ってることはまじで当たってるねん

Source: mobest kappa/YouTube

倉留:へー。

松田:おれらはまだ「一億総セミナー社会」しか言ってない。

松田:一億総セミナー社会っていうのは、人類の生産性が向上した結果ベーシックインカムが導入されるなりして、基本的な豊かさが労働に依らずして得られるようになった先にある、全員が一分の一の自分を大事にして、自分とは何かという実存的な問いに答えなければならない…でもそういう重責ってどうしても一人では担いきれないから、そこで口の上手いやつが現れて、そいつが教祖になってその周りに信者が群がるっていう、そういう群雄割拠の世界のことやねんけど…

嶋田:笑

Source: 一億二千万分の一の自分と、一分の一の自分 – commmon

中垣:しかも来るかあやしい。

松田:遠過ぎる未来やねんな。

中垣:でもさ、なんかしけてるよね。今言われている来たるべき未来、Society 5.0とか、IoTとかAIとかの文脈で描かれている未来って、いまいちピンとこないというか、既存の価値観で言ってるだけって感じがあって、クールな何かが見出せないよね

松田:あー、そうそう。本質的に新規的な何かの話ではないよね。

中垣まあそうなるんだろうけど…って感じやん。でも大事なのはそこじゃないねん。技術の発展っていうのはある程度見通せるんだけど、結局インターフェイスの問題っていうか…なんかこれむっちゃ恥ずかしいこと言ってるな。

松田:ちょっと危なっかしいなと思って聞いてるで笑 まあ要は、人間がそれにどう関わっていくかは別の問題って話やろ

主体のいない未来なんて興味無いの

中垣:そうそう。そこがあんまり見えていないから、攻殻機動隊レベルの話にしかならなくて

松田:うんうん。おれさ、未来について語るときに予測的に語るやつがむっちゃ嫌いやねん。「お前はどうしたいんじゃ」って思うねん。

中垣:まあそうやんな。

倉留:笑

松田みんなの「こうしたい」が70億人分集まって未来が生まれるんじゃいって、すごくそう思うのね。

未来について説明するとき、ほとんどの人はまるで天気予報と同じように、現在の状況を分析し、過去の同じような状況で何が起こったかを参考にして予測的に話しますが、それは明確に間違っています。
過去から未来への時間の流れは、いわゆる「物語」や、因果のドミノ倒しのようなものではありません。一般的に物語には、それを俯瞰し作り上げる作者がいる一方で、我々の現実においてはそんなものは考えられません。どれだけ俯瞰してみたところで、その俯瞰者もまた物語の一部分であり、その物語から抜け出ることは不可能だからです。あるいはスティーブ・ジョブズの言葉を借りるなら「You can’t connect the dots looking forward. You can only connect them looking backwards」であり、過去から未来にかけて展開される我々の物語は、事後的に解釈することしかできません。我々は物語の主体であって、作者ではないのです。
そのため、我々が自身の物語に介入し未来を創造するには、それを俯瞰して既にあるものから何が起こるかを予測し、それに自身を最適化するのではなく、まさに今この瞬間をもってその一挙手一投足を主体的に行使し、過去の因果から切り離された、非連続的かつ飛躍的な一歩を踏み出すことこそが必要です。
我々の未来は明日の天気とは違い、そこには主体とその意志や期待が存在し、またそれ無くしては何物もあり得ないのです。

2020年6月26日
Aux Bacchanales 紀尾井町


Apple iPhone 初代
HeaderImage: Macworld

2007年に発売された、初代iPhone。採用している通信方式の違いから日本では発売されなかった。プレゼンテーションでは「タッチ操作のできるワイドスクリーンのiPod」「革命的な携帯電話」「インターネットコミュニケーター」の3つを統合したデバイスとして発表され、発売後の一年間で600万台以上を売り上げた。