松田:最近ですね、
白濱:あー、なるほどね。
松田:一般論として、自分にしっくりくるものを社会全般に照らしたとき、そこにどうしてもギャップは生じるものだと思うんですよね。でも
白濱:はいはい。
松田:そこで普通は、自分としてのしっくりと社会からの要請との中間に譲歩案を見出して、そこに着地させようとなるわけですよね。
松田:でもそれだって、譲歩をしている限りにおけるモヤモヤを拭えるものではないので、
白濱:なるほどなるほど。でもそれってさ、その思想を持っている場合とそうでない場合で、
松田:あー。
白濱:まあ強いて言えば、相手に合わせて振る舞いをチューニングする感じになるのかな? ちなみに僕にとってはイッセイミヤケを着ることがそれだけど…
本当はもうちょっと派手な服を着たい
松田:それで言うとね、
彼を食事にお誘いいただく場合は、その辺も込みでお店を選んでください
白濱:あー、なるほど。よりアレな感じになるのか。
松田:そうそう。ただ、たぶん
白濱:なるほどね、そういうことか笑
松田:そうなると周りの認識としても、「まあそういうもんなのかな」ってなるんですよ。
白濱:それおもろいな。
松田:
白濱:そうね笑 振り切った方が案外いいんじゃないかって仮説があって検証してるってことだよね。
松田:で、今のところ実証されてますね。
白濱:でも確かにな…
松田:はいはい。
白濱:そもそも合わせることが得意じゃないから注意しなきゃって思ってて、それが息苦しい。で、そういう気苦労があるっていう話を友達にもしたことがあるんだけど、そいつは
松田:はいはい。
白濱:それって、ある種松田の思想に近い気もしていて。最近でこそ抜けてきたけど、周りに合わせなきゃっていう思想を僕は持っちゃってたんだよ。
松田:うんうん。
白濱:それに、それが抜けてきたっていうのも、今の会社に長くいて、僕の思考が染まったり顔馴染みが増えてきたりで、自分のオリジナルを出してもいいかなって思えてきただけかもしれないし。
松田:うんうん。
白濱:だから、また新しい会社に入ったら同じことになるのかもしれない。その友達と松田は思想が似てそうだし、
松田:これはひとつの説明でしかありませんけど、
白濱:うんうん。
松田:だから例えば、
伊勢丹の階段に座り込んでる中国人観光客、既に穏やかではないにしろ、あれを日本人がやってたらより数倍穏やかじゃないと思う
白濱:はいはい。
松田:あれは、そもそもが foreign だから foreign なことをしていても違和感が無いという話だと思うんです。「分かんないけどあれはああいうものなのかな」というふうに、別に認識の輪郭がブレることはないわけですよ。
白濱:なるほどね。
松田:それと一緒で、
白濱:なるほどなるほど。
松田:うんうん。
白濱:
松田:はいはい。
白濱:まあそこまで攻撃的でなくても
松田:うんうん。
白濱:そういう考え方も悪くはないのかなと思えてきたな。あと僕がずっと世話になってるメンターみたいな人がいるんだけど、その人にも「お前はもっと偉そうに働いた方が成果も出るんじゃないか」って言われて。
松田:はいはい、でもたぶんそうだと思いますよ。だって
白濱:そうそう、そうなんだよ笑 僕は年上と絡むとき相手を尊重するんじゃなくて、相対的に相手が尊重されるように自分を下にしようとするんだよ。だって
明らかに賢い人の謙遜は逆効果っすね、中学生のときに知りました
松田:ロジックが無いはひどいな笑
白濱:だってさ、仕事の面でこいつから学ぶことは無いし、プライベートでイケてると思える観点も無い、でも職位だけ上ってことはあるから。
松田:そう言えばずっと以前、
白濱:はいはい。
松田:それで面接が終わってすぐ
白濱:まじ?笑 やば。
松田:今なら言わないですよ笑
白濱:
松田:そうそう。そこの認識を共有できたんで、インターンちゃんとやってる限りは何してても波風立たなかったですね。
白濱:やっぱそこが大事なんだな…でもすごいわ。確かに今なら絶対あり得ないって思っちゃうけど、大学生の頃なら「それくらい言うよな?」って思えてた気がする。
2020年11月3日
Aux Bacchanales 紀尾井町