中垣:最近またさ、
松田:うんうん。
中垣:別に自分が着たいとかではないねんけど、何がいいってさ、
松田:それはそう。しれっと出来がいいねん。
中垣:
松田:うんうん。
中垣:でもそれこそギャルソンのパンツとか、結構欲しいなと思う。それに、全然ギャルソンっぽくないやつでいいねん。
松田:そうやんな。あれなんなんやろうな。
中垣:だって
松田:おれが前に買ったギャルソンシャツのあのパンツも、ワークステッチパンツって言ってるくらいやねんけど、ステッチがしっかり目立つようにピッチはかなり粗めやし、
中垣:そうやんな。
松田:ああいう、服としてまず盤石過ぎるとこが好きやな。
中垣:みんなの制服というか、日本の服工場というか。
最高のインフラ服なのです
松田:あー、そうそう。
中垣:日本の全ブランド、ギャルソンの工場にOEMしたらいいんじゃないかって。まあバカ高くなるけどね。
松田:笑 でもほんまにそう思うで。今もそうなんかは知らんけど、
『村上春樹ロングインタビュー』(考える人 2010年 夏号)新潮社
中垣:
松田:おれがこの前トレーディングミュージアムで買ったピンクのシャツだってさ、おれは普段は中垣ほどシャツをちゃんと見ないけど、それでもちょっと見る限りではびっくりするほどちゃんとしてたよ。
どれだけ変な服でもベースの作りはすごくしっかりしている
中垣:そうやんなぁ。
2020年7月24日
Aux Bacchanales 紀尾井町
「日本の背広」をコピーに1987年にスタートした、スーツをメインにしたラインである「COMME des GARCONS HOMME DEUX」。日本経済新聞に「コム デ ギャルソン・オム ドゥは、これからの日本のビジネスマンの服。個を明確にもち全体の調和に生きながら、内面的に洗練されている精神的エリートの服です」と書かれた全面広告を掲載し、また雑誌には吉田茂や高橋是清などのポートレートを用いた広告を掲載するなど、背広を着る人自体に焦点を当てたプロモーションをかつて行っていた。
迷彩柄のブリーフケースやポップな柄のネクタイなど、スーツの専業メーカーには見られないようなデザインの小物も多く展開されている。