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TOKYO ファッション

恵比寿はどんな街なのかを考察する

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結果として偏見に満ち満ちた悪口になったので、恵比寿が好きな人は読まないでください。

白濱:例えば新宿にいる人って、自分の属性のままその街にいて周囲とコミュニケーションをとってる印象、つまり社会階層が高いやつも低いやつもそのままでいるイメージがあるんだけど、丸の内では街によって振る舞いが規定されている部分があって、そこにダイバーシティーが欠けているっていう説があって…

中垣:あー…でもそれって、要は街の単価が高いってだけじゃないですか?

白濱:やっぱそうなのかな。でもそれで言うと六本木もそんな感じじゃん。

中垣:あー、六本木には振る舞いを規定する感じはないですか?

白濱:六本木はそうだね、丸の内とか恵比寿に感じるそれはないな。

中垣:まあ東京カレンダーっぽさというか、そういうのは確かに、恵比寿とか丸の内あたりが特に強いですよね

c 「東京カレンダー」な街

中垣:あと六本木は、みんなキャバクラに来る感じで来てるというか、あんまりガチじゃないって話はあると思いますね

白濱:あー、なるほど。

中垣極端な話、デートで六本木には行かないじゃないですか。どちらかと言うとプロにお金を落とすために行く街というか。

白濱:はいはい。

中垣一応は見栄を張るんだけど、あくまで見栄を張るゲームなのであって、それをみんなで了解した上でやってる感じがあると思うんですよね。

六本木を真剣にプレイしてるやつはアホか反社

中垣:一方で恵比寿とか丸の内って、そういうゲームとかじゃなくてガチで見栄を張ってるじゃないですか。そこの違いはあるかなって。

白濱:なるほどね。

中垣:あとは単価の高い似たような街でいくと銀座とか表参道があると思うんですけど、銀座はちょっとコンテクストが複雑過ぎるというか、それこそ普通の百貨店がある一方で昔から土地を持っている老舗もあったりして、単にそこで物を買う以上のエントリーはしにくいような気がしますよね

白濱:はいはい。

中垣恵比寿とか丸の内って、生まれがどうであれそこの一番上にエントリーできるっていう期待が持てる街じゃないですか。でも銀座でそれは無理なんですよ。銀座で一番上に立とうと思ったらそこに通ってないとダメなんですよ、たぶんですけど。

泰明小学校
Image: Wikipedia

銀座のオーバカナルの目の前である

中央区立泰明小学校 – Wikipedia

白濱:あー、なるほど。

松田京都の旦那衆みたいなね

お茶屋遊びはいくらかかる?知らないと痛い目に遭う「京都のお値段」 – 現代ビジネス

中垣:そうそう。そういうのがなくて、かつ六本木ほどゲームにもなってなくて、そのせいでよく分からんガチ感が出てるのが恵比寿とか丸の内なんじゃないですか

白濱:なるほどね。

中垣:表参道とか青山ってなると…

松田:あれはプロの街やからね。

中垣:そう。高過ぎる上におしゃれ過ぎるから、それはそれで素人にはエントリーできないと。だから、金さえあればそれっぽく振る舞えるっていうのが恵比寿とか丸の内の特殊さかな。

白濱:なるほど。

松田:でもそう言われると、逆にすごくいい街な気もしてくるけどな笑

中垣:僕も実際、どの街も特に嫌いではないんですよね…というか逆に、そもそもどの街にいるやつであろうが99%の人間は嫌いなので

松田:笑

中垣:ただそれは東京だからこそという話もあって。東京って僕らを含めお上りさんが多くて「ここは自分のローカルなんだ」という意識が無いので、いかに自分は人よりも東京らしいかで背伸びし合っている感じがして、変な競争を常に感じなくてはいけないのがだるいなとは思いますね

白濱:はいはい。

中垣:だから僕が好きな街は茅場町とか東銀座とか、ああいう誰も見栄を張っていないオフィス街が居心地がいいです。

白濱恵比寿とか丸の内は、それこそ東京カレンダーで啓蒙されている価値観を、お金という実弾だけで成り上がっていける街なのかな

中垣:そうですね…ただ僕も、恵比寿が何なのかは実際よく分かっていないんですよね。それこそ東京カレンダー的な価値観もあるだろうなと思いつつ、そもそも恵比寿って、山手線と駒沢通りで四分割したとき、それぞれのエリアで毛色が全然違うじゃないですか。

恵比寿
Image: Google マップ

Google マップ

白濱:あー、そうね。

中垣:右上の部分はライゾマティクスでバイトしてたときによく行ってたんですけど、あの辺りはまじで何もないですよね

松田:ゴミ燃やしてる塔みたいなんがあるよな。

渋谷清掃工場 – 東京二十三区清掃一部事務組合

中垣:そうそう、あとは京王バスの社宅とかがある。それで左上は飲み屋街とかがあって、まあどこにでもあるような感じですよね。

白濱:うんうん。

中垣:あとは南側ですよね。この辺になるとこじんまりとしたバルとかが出てきて…

白濱:そうねそうね。

中垣:とは言いつつ、ガーデンプレイス辺りはあれはあれでまた別件な気もするな。ガーデンプレイスってあがめるにはちょっと価値観が古過ぎるやん。あのビルの感じ、完全に郊外で見かけるやつやで。

ニュータウンのイベント広場っぽいよね

松田:恵比寿って、なんかいろんな街の接点って感じやんな

中垣:うん。恵比寿らしさみたいなのがあるわけではない気がする

白濱:あー、そうね。

松田:あとはほら、恵比寿って周辺に低層の高級マンションがいっぱいあるっていう事実がまずあるやん。

中垣:そうなんや。

松田:そう、なんかいろいろあるねん。そういう周辺の事実によって無理やり期待値が上げられてる感じもあるよね

一番縁が無いのに一番詳しい松田である

中垣:個人的にはそれこそライゾマティクスじゃないけど、クリエイティブ職の30代がイキってる街というか、表参道とか青山では勝てないけど、でもそれなりにおしゃれで金も持ってるみたいな人の街やと思ってる

松田:笑

中垣:大体が黒縁眼鏡でさっぱりとしたツーブロックで、ゆったりとした黒のTシャツを着てるねん。そういうやつらに会える街っていうイメージ。

トムフォード 眼鏡
Image: SSENSE

バカのふりをするための眼鏡、トムフォード

Tom Ford Black Blue Block Soft Rectangle Glasses – SSENSE

松田:そう考えるとさ、家具屋とか眼鏡屋が立地してるのも分かる気がするよな。彼らのバジェット感って、その辺でなら天井取れるくらいやん

中垣:ただまあパシフィックとかコンティニュエは昔からあるからな。

パシフィックファニチャーサービス
Image: PACIFIC FURNITURE SERVICE

PACIFIC FURNITURE SERVICE

恵比寿 コンティニュエ
Image: Continuer

Continuer – Continuer

松田:あ、そうなんか。

中垣でもやっぱ恵比寿は難しいね。渋谷方面もあれば中目黒方面もあれば広尾方面もあるからね。

松田:確かにな、広尾方面になるとまた話は変わってきそう。

中垣:でもそれこそあそこのイメージはあるな、昔あった…なんていうクラブやったっけ?

松田エアーか。よく行ったね

さらっと嘘つきましたごめんなさい。ところで『Lost in Translation』のナイトクラブのシーンはAirで撮影されたんだよ

ロスト・イン・トランスレーション – Wikipedia

中垣:そうそう。あとはピザスラとかバイミースタンドとか、ああいうイメージ。30代クリエイティブ職が「居心地良過ぎ~」みたいな

https://www.youtube.com/watch?v=xxpnoYqJmG0

代官山のピザスラで撮影されたJR東海のCM

松田天井の高い正統派のゲームにコミットしたら負けるから、コンテクストをちょっとだけ自分達に寄せたコンパクトなゲームを立ち上げた、そういう感じの街やね。

c 不誠実な中流根性

中垣:笑

松田:あのエリアだけ Mac のシェアがすごい。あの界隈では中古のゲレンデがぐるぐる回ってるから、「あれ、あの個体はこの前まで僕が乗っていた…」みたいなことが頻発する。

白濱:笑

2020年11月21日
Aux Bacchanales 銀座

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Lost in Translation Tokyo
HeaderImage: GaijinPotBlog

ソフィア・コッポラ監督の2003年公開の映画『Lost in Translation』。倦怠期のハリウッド俳優とセレブ写真家を夫に持つ孤独な若いアメリカ人妻の出会いと別れを、東京を舞台に描く。
人間関係における相互理解の難しさというテーマを描く舞台として選ばれた東京は、英語を母国語とする登場人物との対比を通して、誰にとっても馴染みきれない街として浮かび上がってくる新鮮さがある。実家に帰省しない年始にぜひ観たい名作。

A Guide To the Best ‘Lost in Translation’ Spots in Tokyo – GaijinPotBlog