中垣:このあいだ、オウムに関連するWikipediaのページとか見ててふと思ってんけど、
松田:うんうん。
中垣:で、インテリでそこに気付いちゃった人って、ダークサイドに堕ちた知性の濫用に嫌気がさして、
「ロジカルシンキング」とか「言語化」とか言うやつらが、ダークサイドに堕ちた知性の好例
c 言葉の扱い方
中垣:つまり、おれはよく、
松田:はいはい。
中垣:で、オウムに入信したエリート達にとって、麻原彰晃はそう見えてたんじゃないかって。
松田:あー、なるほどね。
中垣:彼の言ってることも偏見抜きに聞いたら、
松田:なるほど。さっき言ってた知性的、イデオロギー的なものへの拒否反応っていうのはさ、どうしても知性のみでは到達できない、
中垣:そうそう。
松田:言語だけに頼っていてはどうしてもたどり着けない気がしてる感じやんな。
中垣:身の周りの人は「これはこうに決まってる」って言ってたりするわけやけど、それに対して「なんか違うねんけどな」っていう違和感を抱き続けてきたインテリが、麻原彰晃の話を聞くと「あれもしかして…」って。
そうなる前に『ソフィの世界』でも読んどこうな
ヨースタイン・ゴルデル(2011)『ソフィーの世界』NHK出版
松田:
中垣:そうそう。インテリがオウムに入信したのって、たぶんそこやと思うねんな。
松田:なるほどね。確かに、
中垣:そうそう。
松田:うんうん。
中垣:悟りへの道は遠い。
松田:悪いやつがそこで待ち構えてたら一発でやられてまうよな。
倉留:うーん。
中垣:そう。とりあえずめっちゃ賢くなって、その賢さを疑うようになるまではいいんだけど、
Aを克服するとは、それと背反なĀを志向することではなく、AとĀの区別が生起する以前に立ち戻ることこそがまさにそれです。制服を着崩すヤンキーとかバイクで暴走行為に勤しむ彼らのお寒さはそういうところにあるって言えば分かるかな。
松田:はいはい。それで思うのがさ、真理でも悟りでも、まあ好きなように呼んだらいいんやけど、
中垣:うんうん。
松田:
中垣:それは禅でもそう言われてるの?
松田:禅の文脈ではそう言うんちゃうかな。
スピった
中垣:なるほどね。
松田:であるからこそ、知性でアプローチして「うーん、このやり方ではちょっと無理かも…」ってなって…
中垣:その飛び先がね。
倉留:笑
松田:そう、そこでオウムに待ち構えられちゃうと、それを回避するのって結構難しいよねって。
中垣:そう、そうやんな。
松田:
ネットワークビジネスにハマるノリで入信したアホの主婦は知らん
中垣:さっき言ったような悩みを持った人が麻原彰晃みたいにあがってるっぽい人に出会ってしまったらさ、
松田:禅ですごい強調されることとして、とにかく貧じゃなければいけない、何も持っててはいけないって言うねんやんか。でもこれはほんまにそうで、
悟りのキモはまじで全部捨てること。世界が生起する以前、一切の知的分節がなされる以前に立ち戻って、そこから全く主体的に一歩を踏み出すこと。
100回は読んだ
倉留:うんうん。
中垣:掴んじゃうし、たぶんそこの掴み方ってめっちゃ強いはずやんな。
松田:あー、そうね。
中垣:今まで考えても考えても到達できなかったけど、
松田:なんせその過程で知性を手放してるわけやからな。反証不可能になってる。
倉留:笑
中垣:そこで思うのは、
松田:そうねそうね。何かに自分を任せてはいけないよね。
中垣:心の努力はし続けないといけないというか、なんか、
松田:はいはい。
中垣:
お前が何者かという問いには、自分自身で答えなければいけないのです
2020年6月5日
Aux Bacchanales 銀座
地下鉄霞ケ関駅構内に向かう、化学防護服を着用した東京消防庁化学機動中隊の隊員。1995年3月20日、オウム真理教によって帝都高速度交通営団の地下鉄車両内でサリンが散布され、14人の死亡者と6,000人以上の負傷者が出た。
この事件後、営団地下鉄では全車両のドアに「お願い 駅構内または車内等で不審なものを発見した場合は、直ちにお近くの駅係員または乗務員にお知らせください。」という文面の警告ステッカーを貼りつけるようになった。