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新入社員の憂鬱

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なつき:この二週間くらいさ、仕事がめちゃくちゃきつくて。まあいろいろ理由はあるんだけど、単純に労働時間が長くて、先週だけで20時間くらい残業してるんだよ

中垣:一日4時間か、結構やな。

なつき:まあもっとひどい人達はいくらでもいるんだけどね。

中垣:とは言えかなり…

なつき:そう。新人一人で、在宅でってなるとね

松田:つら笑

中垣:決算で忙しいってこと?

なつき:決算というか、月の初めに先月の実績が上がってくるから、それをまとめるのが一番の業務なんだけど、今はそれにプラスで会社が新しい会計処理のソフトを入れようとしていて、そのせいで業務量が二倍くらいになってるんだよね

なつき:おれはそこまでではないんだけど、先輩は夜の3時くらいまで働いてたりすんの。だから質問しても全然返事が返ってこなくて、仕方ないから一人でやろうとするんだけど結局上手くできない、みたいなのが続いていて、それがストレスで

中垣:うんうん。

なつき:で、なんで働いてるんだろうって、この一週間ずっと思ってたんだけど…

中垣:そうやんな。

松田なんで働いてんの?

なつき:とりあえず今のところは、社会人としてやっていけるっていう証明が欲しいからかなって…

“社会人”が何かは知らんが、それを辞めたらいいのでは

中垣:あー、それはまあ分かる。

なつき:大学でちゃんと勉強しなかった身としては、お金を稼げる証明みたいなのが必要だと思っていて

松田:はいはい。

なつき:で、建築学科出て建築事務所に入ろうっていうようなしっかりした人達はさ、いつ仕事を辞めてもやっていけるみたいな自信があるのかもしれないけど、おれはそんな拠り所もないし、まずは2~3年くらいサラリーマンしないと、社会人としてやっていける確信が得られないなと思って、とりあえずは続けてるんだけど…

なつき:ただなんか、先輩が3時まで働いてるのを見てもかっこいいなとは思わないし、来年にはおれもこれかと思うとちょっとね

中垣:なんか…それは結構分かるというか、世の中でそれが一般的とされているお金の稼ぎ方が自分にもできるのか知りたいみたいなのはすごいあってんけど、一年くらいやってみて思うのは、これは3年経っても5年経っても、できるけどやってられないなっていうのが答えで…

c サラリーマン辞めたいなァ

松田:笑

なつき:はいはい。

中垣:つまり、別に能力としては当たり前にできる。絶対できる…けど馬鹿らしくてできないというか、上っ面では取り組めるねんけど、根底のところでNOが聞こえてくる

Soource: Stanford/YouTube

“Your time is limited, so don’t waste it living someone else’s life. Don’t be trapped by dogma – which is living with the results of other people’s thinking. Don’t let the noise of other’s opinions drown out your own inner voice. And most important, have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become. Everything else is secondary.”

– Steve Jobs

Source: goodreads

なつき:まあ元々今の会社に入ったのはさ、海外に駐在とかしてみたくて、そういうチャンスが多いかなと思ったからなんだけど、コロナのせいで海外に駐在する意味も急に見出せなくなってきてて。

中垣:まあそうやんな。

なつき:そうなると、この会社でなければいけない理由が無いなぁ…なんて思って。まあ最近いろんな課とも付き合いが出てきて、やっぱり優秀な人も中にはいて、それは面白いなぁと思ってるんだけど…うーん、全然答えが分からない

中垣:シンプルにさ、日々の仕事の中にも楽しい瞬間はあるはずやんな。今のところは会社辞めたいとかあるん?

なつき:辞めたい…うーん。

倉留:何が嫌なん? 何が辛いん?

なつき:辛い…無力感が強いのは大きいな

中垣:まあそれはあるよな。

なつき:新人だから仕方ない部分もあるんだけど…まあそこが一番かな。あとは、この先3年働いても状況が変わらなさそうだなって感じもある。仕事の一端しか担ってなくて、自分でお金を稼いでいるっていう感覚は無いままだろうなって

倉留:あー。

中垣:うんうん。

なつきおれが何かをしたことによってお金が発生するっていう、その感覚を持ちたくて

倉留:はいはい。

中垣:一回上野公園でやったもんね笑

なつき:あの路上での商売ね笑

倉留:何それ?

中垣:就活してる、三年生の秋くらいやんね。「就活ってなんなん」「お金稼ぐってなんなん」ってなって、とりあえずお金稼ぐ感覚を知るために、なつきが台湾で見た、棒の先に吊り下げた輪っかで瓶を立てるっていうゲームを二人でやろうって言って、上野公園の路上で通行人相手に一時間くらいやったんかな

Source: tabitabitaipei/YouTube

なつき:そうだね。

中垣:そしたら2人やってくれた人がいて、合わせて2,000円もらったかな

もうそれで食ってけよ

倉留:おー。

なつき:投げ銭制でね。

中垣「稼げるやん」ってなったよね

松田:オーバカナルの前でやる?

中垣:あれは金曜日の夜の上野やったからね。

松田:なんかさ、少なくとも会社で働いているっていう前提のもとではさ、具体的に何やってるかはあんま問題にはならなさそうやけど、ただ仕事を通じて自己効力感が得られなかったらしんどくなりそうやんな

中垣でもね、それはそのうち得られるようになんねん。2~3年も働いてたら自己効力感は得られるようになる。

松田:あー、はいはい。

中垣どっかのタイミングで仕事に慣れて、気持ちよく仕事ができるようになっちゃうから。それはちょっと怖い

なつき:なるほどね。

松田:良くも悪くも、そこまでいったらもう戻られへんな。

中垣そこで気持ち悪くなる人はなるんじゃない? 飽きるというか、ゲームがつまんなくなって辞める人は辞めるんだろうけど。

なつき一回大学に入り直すっていうのが、自分の中で一番しっくりきている未来ではある

中垣:それは若干思わなくはない。

松田:それができるんならな、やったらいいよな。

なつき:だから今建築の本を買い漁ってる。

倉留:おー。

続報が待たれるね

2020年6月12日
Aux Bacchanales 紀尾井町