太郎:ここ最近…なんと言うか、うまくまとまってはいないんだけど、
偉い(偉くない)
松田:あー、はいはい。
太郎:前に最低賃金が上がりますみたいな話あったじゃん、今年は28円くらい上がるとかで。
松田:うん。
最低賃金3%上げ、全国平均930円 28円増を審議会決定 – 日本経済新聞
太郎:それで、今までその辺に関してあんま知識がなくて、それこそマクロ経済のブリーフィングペーパーとかネットで拾ってちょいちょい読んで、
松田:うんうん。
太郎:まあね、もしかしたらマクロ的にはそれが正しいのかもしれないし、20~30年後を見据えたら上げといた方がいいという判断のもとで、実際に前の政権のときも、いつまでに全国平均を1000円にするみたいな目標を立ててたんだけど…
松田:はいはい。
最低賃金「早期に1000円」骨太方針へ 地方に照準 – 日本経済新聞
太郎:でもなんかこう、おれは直接の担当ではなくて周りの人がその議論をフォローしてるんだけど、
松田:はいはい。まあそらそうやんな。
太郎:でも今度、最低賃金を上げないと労働者側からは言うことがあるしっていうので、
松田:おー、なるほどなるほど。
太郎:やっぱその…大学生くらいまでに見えていた風景とは全然違って、
松田:はいはい。
太郎:こういうのがあって初めて28円上げられるんだな、みたいなことを横から見ていると、マクロだけ議論することの意味というか…実際にやるときは、泥臭い、ある手札は全部出さないとやっていけないみたいなところがあって。
松田:なるほどね。
太郎:それに、やっぱりいろんな文句を言われたりもするんだけど、それに対して「うっせえな」とか言うわけでもなく仕事を続けているこの人達に、「偉いな」と思うと同時に
松田:はいはい、なるほどね。
太郎:ある種この…
松田:うんうん。なんかこう…まさに官僚制というか、ロールをプレイしている感じがものすごいね
かんりょう‐せい【官僚制】
(bureaucracy)専門化・階統化された職務体系、明確な権限の委任、文書による事務処理、規則による職務の配分といった諸原則を特色とする組織・管理の体系。大組織一般に見られるが、特に政府の装置としての行政官僚制が重要。
Source: 新村出編(2008)『広辞苑 第六版』岩波書店
太郎:そうだね、まあロールプレイ…なんだろうけどね。
松田:なんかもう結構前になるねんけどさ、福島のライングループに投げてくれた、除染マネーの特番のリンクあったやん。
太郎:あー、はいはい。
東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、日本は飛散した放射性物質を取り除いて人々の暮らしを取り戻すため、前例のない巨大な公共事業「除染」に取り組んできた。いくら必要で誰がどう負担するか手探りのまま始まった除染の費用“除染マネー”は約5兆6000億円に膨らんだ。その検証を行った私たちはキーパーソンである元官僚への取材交渉を重ねてインタビューを実現。見えてきたのは想定外の連続で費用が膨らんだ実態と“除染マネー”を将来世代が負担する可能性だった。
Source: NHK
簡単に読めてよく分かるのでみんな読みましょう
WEB特集 “除染マネー” 政策決定知る官僚に問う – NHK
松田:あれに関して「観てどう思ったかを聞かせてほしい」みたいに言われてたと思うねんけど、それをまだ話せてなかったと思うねんな。で、
太郎:あー、うんうん。
松田:あの番組では二つの立場から除染マネーの問題を取り上げてたやん。つまり、除染マネーについての
太郎:
松田:そうそう笑 なんかあれを観て思ってんけど、役人ってみんなの代表として…と言うとまたちょっと違うけど、
太郎:そうだね笑
松田:ほんで「どないやねん」側は、まさに自身の個人的な人格でもって「どないやねん」って言うわけやけど、役人は「まあそれはそれとして分かるが…しかし、どうしようもなかったやん?」って言うてるわけでさ。
太郎:いや、そうだね。
松田:そういうふうになっていたのが…まあそもそもフェアな構図じゃないよなと思って。
太郎:うん。
松田:それでちょっと思ったのが、例えば中高生が、文化祭にあたってクラスでひとつのプロジェクトに取り組むことになったとして、それを取りまとめる文化祭実行委員みたいなのがクラスごとに立てられるわけやん、たぶんやけど。
太郎:あー…
松田:で、その実行委員が学校との調整でうまくやれなくて「こういう内容でやるつもりだったけど、この部分についてはできなくなりました」みたいになったとき、ここで「どないやねん」を言い出すやつっていないわけやん。
太郎:笑
松田:つまりその…実行委員は役人側で、クラスのメンバーは「どないやねん」側というか、
太郎:そうなんだよねぇ。
松田:うん、はいはい。
松田:そもそも赤ちゃんのときってさ、おむつの中で排便してそれが不快であるとか、あるいはお腹が空いたっていうようなことでさえ自分事じゃないわけやん。それでさえ母親が勝手に解決してくれる問題であって、だからギャン泣きするんやん。
中垣:そうそう、まさにその通りやねん。だから例えば禅マスターの域にまでいっちゃえば、誰が自分にとって不快な発言をしようと、安倍政権がうざかろうと、文句は絶対に言わへんねん。だってそれらは自分ではない対象ではないから。文句は…まあ便宜的に言ってもいいけど、言う必要がないわけ。自分のことやから、黙って自分でなんとかすればいいねん。
Source: commmon
c 二種類の認知の膜
太郎:他方で
松田:あー、はいはい。
太郎:そういう構図になっちゃってるのは間違いないから、しんどいながらもどっちかから歩み寄って、実行委員とクラスメイトの距離感になれれば確かにいいんだけど…まあねぇ、
松田:信頼関係ってのは…なるほど確かに。
太郎:これがクラスの話だとさ、実行委員の松田がなんか大変そうにしてるっていうのが分かるじゃん。
松田:うんうん。てかこれそもそも何の話やったっけ…そうか調整の話か。
お前がちゃう話したせいで収まりが悪なってんぞ
太郎:まあ…なんて言ったらいいのかな。
松田:外野としてその話を聞くとただただ偉いなとしか思わへんねんけど、一方でというか、それはそれで太郎的にはモヤるところがあるってことやんね。
太郎:「しゃあなかったんや」側もね、例えば「どないやねん」側が全く同じ立場にいたとしても同じ結果になっていたのかっていう部分については、正直分かんないところがあるし。
松田:あー、うんうん。
太郎:例の除染マネーの話は、あれはまあしゃあなかったんやとしか思えないけど…
松田:
太郎:そう、そうそう。
松田:まあそれはありそう。なるほどね。
太郎:除染マネーに関してはね、上がるかも分からない東電の株の売却益に頼ったスキームってそんなのおかしいだろって…まあそれはそうなんですけどね?
松田:あのロジックは笑ったな。
WEB特集 “除染マネー” 政策決定知る官僚に問う – NHK
太郎:でも、税金から出しますって言ってそれが通らないのであれば、
松田:うん分かるよ。どうしてもやらなあかんことが目の前にあるねんもんね。
2021年7月18日
Aux Bacchanales 紀尾井町
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