太郎:あ、今度の福島は 匿名 も来るよ。
松田:あー、そうなんや。あれやな、
みなと:前行ったときに話したのとは、また違った感じになるんだろうね。
太郎:あとは文科省にいる同期も来るわ。
松田:それに加えてゆりちゃんか…なんか名古屋めし台湾ラーメンアメリカンみたいな顔ぶれやね。
太郎:笑 その同期には、政治家になりたがってる女の子と明石家さんまみたいにずっと喋ってるやつが来るって言った。ビビってたわ。
みなと:河東ってほんとにそんな感じかな…笑
三津谷:でも福島に行くのはいいなと思いましたね。前の記事もおもしろかったし。
みなと:じゃあ僕は、
松田:うん、それはやってくれ。
みなと:このあいだ君津に行ったんだけど、自分でもやっぱりおもしろかったもん。
三津谷:
みなと:えっと…想像してるよりはるかに原始的というか、「うん…鉄粉」みたいな気持ちになると思います。あとは物理的に圧倒されるというか。
「うん…鉄粉」
三津谷:たくさんの鉄があるしってこと?
みなと:それもそうですし、
三津谷:あー。

みなと:自分の背丈よりはるかに大きい高さの、
三津谷:それはすごそう。

東京製鉄、現金稼ぐ力は1.8倍 脱炭素で挑む高炉の牙城 – 日経新聞
みなと:あれは写真では分からないですよね。
松田:バーナーの火の先端が1000度とかならまだ分かるねんけど、トンの単位で全部が1000度なんはやばいよな。
太郎:確かに笑
三津谷:でも一般見学も可能なんだね。
みなと:そうですね。今は本社に所属だからあれなんですけど、工場の所属だとお客さんを案内する側に回れるんですよね。今みたいに本社に所属してると、工場にお願いする立場になるんでちょっと難しくて。
太郎:あー、そっかそっか。てか普通そうだよね。
松田:いやそうよ、むしろ太郎はどういう立場からアレンジしてんのって話よ。
太郎:笑 僕も一応現場にお願いしている形ではあるんだけどね。ただ現地の職員の人で、見たことのない人に入ってもらいたいっていうのを普段からやっている人がいて、そのご相伴に預かってる形だから。
脇山:木野さんがめちゃめちゃ解説してくれたね。
山岡:ほんと、何聞いても教えてくれたよね。
松田:へー。
太郎:あの人、世界でも5本の指に入るくらい福島第一原子力発電所に詳しいからね。
中垣:そうなんや。でもほんまに十分なくらい、聞きたいことは全部聞いたで。
太郎:彼は事故以来ずっと福島にいるしね。
中垣:なんか東大で原子力の研究をしてたらしいね。アメリカが原子力空母を初めて日本に配備する際の日本のモニタリング体制を強化する検討にも加わったって言ってた。
Source: commmon
三津谷:あー…じゃあ連れて来たい人がいたら言ってねって感じで? それもすごいね。ここから先は禁止ですっていう、その手前まで行ける感じなの?
太郎:えっと…そもそも原子力関係の施設って、
三津谷:ほう。
太郎:それで、エリアごとに決められた機器をくぐったり防護服を着たりするんですよね。その辺りも全て法令にのっとった根拠があって。
三津谷:はいはい。
太郎:で、そのエリアごとの条件を満たせば、

みなと:でも行ったこと話したら、会社の人にもすごい羨ましがられたわ。
三津谷:前回行って何が一番良かった? これは衝撃的だったとか。
みなと:あー…東電の作った廃炉資料館っていうのがあって、そこで事故の経緯や、廃炉するためだけにこれだけの人が関わってるんだとかって内容が展示されてたんですけど、その辺り、自分の会社と重ねて考えるところはありましたね。
松田:ほとんど全編平身低頭のごめんなさいスタンスやったのに、トリチウムのとこだけは「…ここは分かってほしいな?」って感じあっておもろかった。
太郎:笑
みなと:だいぶ弱いトーンだけど主張があったよね笑
Source: commmon
三津谷:自分の会社でそういうことがあったらというか…
みなと:うーん、まあそうですね。
松田: まあ僕も行くまでは何も知りませんでしたけど、でも
三津谷:まあそうだね。
松田:何が一番とかね、そんなん愚問ですよ。また次の回で行ってください。
太郎:しかもみなとと松田は原発の敷地内には入ってないもんね。それでもなおここまで言うわけで。
敷地内に入れる枠譲ってやったのに当日病欠した酒井、ほんましばくぞ
松田:だってね、建屋が吹っ飛んで上部には瓦礫が乗っていますと。で、それをどけなければ話が始まらないんですけど、瓦礫を動かしたら他の瓦礫が崩れて放射性物質を撒き散らしかねない、だから
松田:あるいは既に解体が終わった排気筒も、解体にあたって直接人が取り付くわけにいかないから、特殊な装置を開発して、さらには解体するのと同じ排気筒を別の場所に作って、それで解体のデモをやってから、やっとのことで本番の解体ができたわけですよ。

福島第一原子力発電所における排気筒解体作業の様子。損傷・破断箇所がある排気筒の耐震上の裕度を確保するために計画され、新規に開発された解体装置を用い、排気筒上部での作業は無人化された。
円滑で確実な作業のために、高さ18メートルの排気筒模擬施設を使った実証試験が事前に行われている。
福島第一原子力発電所における1/2号機排気筒解体作業の様子(9月1日公開分) – TEPCO
太郎:笑
松田:そんなん意味分かんないじゃないですか。そういうことが廃炉まで数十年、延々と続くわけですよ。
三津谷:なるほどね。
みなと:机の上でおしゃべりして悦にいってんじゃないよっていう、そういうすごみを感じるよね。まあ…これはうちの会社にも思うことなんだけど、
松田:しかもそれが、決して生産的じゃないわけですよ。元に戻すためだけにそれをやらないといけないんです。
みなと:
松田:で、「何号機ではこういうロボットを投入し、小石状の物体を発見。アームで動かせることを確認しました」とか言ってんの。
脇山:笑
松田:ほんでアームがゴソゴソやってる映像が流れるわけ。まじかよって感じやで。
山岡:言ってたよね、何百トンあると推定されるデブリのうち、2021年に予定されている初回に採取するのは数グラムです、とか。そりゃ何年かかるか分かんないよね。
松田:しかもロボットで動かなかったより大きな物体に関しては、「ロボットのアームでは動かせないことを確認しました」とかなわけ。確かに過不足なく正しいねんけど…って感じやん。ほんま果てしな過ぎるで。
Source: commmon
松田:なんかその現場におると逆方向に報酬系バグりそうやんね。
太郎:笑
みなと:「よっしゃやっぱ動くっぽいわ。まあ何事も一歩ずつだもんな」みたいなね笑
松田:そうそう。
みなと:てか思ったんだけど、
太郎:はいはい。
みなと:それで、なぜか鉄がうまく出てこないことがあるのよ。もちろんいろんなセンサーをいろんなところに付けてはいるんだけど、それでも全部が分かるわけではなくて。
三津谷:はいはい。
みなと:それを炉況が悪くなったって言うんですよ。高炉って、鉄鉱石と石炭を層にして上から入れて、下からは高温のCOガスを入れることで、落下させながら溶かして砂山みたいなのを作って、それをちょっとずつ下から流し出して取り出しているんですね。
Word of the Day
炉況
三津谷:なるほどね。
みなと:なんですけど、その中の山が綺麗な形じゃなくなると、なかなか流れてこなかったりいきなり流れ出したりして、不安全な上に品質がぶれてだめだと。
三津谷:はいはい。
みなと:でもそういうことって結構あるんですよ。
太郎:笑 一応うまくいってるけどなんでかは分からないっていうね。
みなと:そうそう。直近でもなんかそういうことがあったんだよね。今のところ説明のつく理論でしか説明できないんだけど、でもなんとかしなきゃいかない感じ。
宇宙かな?
松田:逆に福島、よく分からんけどほぼ何もうまくいってへんっていうね。
太郎:でも実際前もあったよ。規制委員が立ち入ったときに思っていたよりも線量計の数値が上がって、「え、なんでこここんな高いの」ってなって慌ててみんな引き返すっていう。
松田:はいはい。
太郎:なんでそうなったかはまだ分からないらしい。
松田:でもやっぱそうやんな。
頼むわイーロン・マスク
三津谷:でもそれさ、前代未聞の災害を、日本的なやり方で解決しようとしてるからそんなことになってるんじゃないの?
みなと:あー…チェルノブイリみたいに蓋して終わりにするみたいなことを言ってます?
三津谷:まあ分かんないけど…
松田:笑
commmon はアメリカに期待し過ぎ
太郎:
三津谷:あ、そうなんだ。
太郎:加えて…そもそも前例がないですし、
みなと:そういうすごみがずっと続くので、こう…否応なく迫ってくるものはありますよ。「原発見てどうだった?」って言われても、どうとかじゃないんですよね。すごく不親切ではありますけど、でも行って見たほうがいいですね。
松田:あまりに具体的過ぎるというか、
太郎:笑
みなと:帰りの電車で「銀座線とか言われても…」って気持ちになったもん。
松田:あー、でもちょっと分かる。
太郎:そんなだったんだ笑
2021年11月21日
Aux Bacchanales 紀尾井町
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