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日銀は実在する / ぴえん🥺は言文一致

2 years

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中垣:銀貨が流通してる時代に生きてたらさ、絶対にいっちゃんコンディションいいやつしか集めへんよね。

松田:分かるよ笑

中垣:あとさ、日銀ってどこにあんの?

もじん:日本橋、三越の横だね。

日本銀行
Image: Wikipedia

日本銀行 – Wikipedia

中垣:なるほどね、普通にあるんやね。これが日本銀行ですっていう、そういう物があるんやね

日経ドブに捨ててんの?

もじん:概念じゃないからね。

太郎:上空から見たら漢字の円の形になってるじゃん、写真で見たことはあるんじゃない?

中垣じゃあそこを爆撃したら日銀はなくなんの?

みなと:まあそこにあるものはね。

かしこい

もじん:それはあれだよね、首都を爆撃したら国ってなくなるのかっていうのと同じ種類の質問だよね。

かしこい

中垣:え…てか円の形ってこういうこと? もうちょっと頑張ってくれよ。

みなと:なんだったっけ、辰野とかいう人だよね。東京駅と同じ人だった気がする。

太郎:辰野金吾かな。

辰野 金吾 (たつの きんご、1854年10月13日〈嘉永7年8月22日〉- 1919年〈大正8年〉3月25日) は、日本の建築家、工学博士。位階勲等は従三位勲三等。工部大学校(現・東京大学工学部)卒業。帝国大学工科大学学長、建築学会会長。

Source: Wikipedia

辰野金吾 – Wikipedia

松田:でもそうやね。今やるならレンガの陰影でQRコードにするくらいのこと期待するよね。

もじん:いいねぇ。

太郎:この人の建物って全部こんな感じなんだね。

中垣:まあモダニズムの前の人やから。

もじん:今でも旧共産圏の国に残ってる建物って感じだよね。チャウシェスクがこういうところで銃殺されるんだよ、そういう建物

Nicolae Ceausescu execution
Image: The Independent

‘Shameful but necessary’: How the Romanian rulers who starved their people met their end – The Independent

中垣:でも日本銀行ってほんまにあるんやね。なんか楽しくなってきたな。

太郎:笑

中垣:だってちょっと概念っぽくない? なんか…TwitterのAPIとか、そういう感じせん?

松田:まあ分かるよ。

みなと:そっか…そうなのか。

ごめんって

太郎:でもさ、同期で就職したやつとかいないの?

中垣:分からん。

松田:でもなんかおった気がする。「日本銀行に就職する…つまりどこに就職すんの?」って気持ちになったの覚えてるもん。

もじん:あー、なるほどね? 赤とか青とかじゃなくてってこと?

松田:うん、なんかその一個上って感じやん。抽象度たけーなって。

中垣日本に就職したって言われる感じやんな

松田:そうそう。例えば東京都庁に就職したって言われると、東京都にコミットすんのねって感じやん。でも日本銀行って言われると…円?

中垣:そうやんね。なんか財務省に就職したとかなら分かるねんけど。

みなと金融政策に就職したって言われてるみたいってことだよね。確かにね、その発想はなかった。

太郎:日本銀行運営本部に就職したとかって言われないと分かんないってことだよね。確かに、理念に就職してる感じがあるもんな。

松田:うん、それに近いね。

もじんでもそれって結局想像できる建物があるかどうかって違いじゃないの? 化体できるかどうかっていう。

中垣:化体って何?

か‐たい【化体】クワ‥

形をかえて他のものになること。有価証券の場合のように、権利とそれを表章する証券との間に認められる密接な結合関係を表現する語。「権利が証券に―する」

Source: 新村出編(2008)『広辞苑 第六版』岩波書店

もじん:ローマ教会で働いているっていうとバチカンにいるのかなってなるけど、日銀って言われてあの建物が連想されるって感じじゃないしね。

松田:おれも教えてほしいねんけど、造幣局と日銀って何がちゃうの?

比較するのも違うくらいなので自分で勉強してください

もじん:東大の入試問題は、試験当日まで造幣局に保管してるんだよ。

中垣じゃあ造幣局を爆破したらいいやんみたいなことしか思い浮かばへん

松田:発想がロシアなのよ。

みなと:「あそこにはおれの大切なものがあるんだ」ってね。

太郎:笑

もじん:あー…だからそれって、墓を破壊したらどうなるんだみたいな議論と一緒なんだよね。

c 青山霊園でマウンテンバイクで遊んだら楽しそうやなと思ってて…

中垣:でもそうやね、首都を破壊したら日本はなくなるのかっていうのも一緒やんね。別に日本人はいるもんね。

もじん:シオニズムだね、それで壁に泣くっていうね。あれは壁に化体してるんだよ。

みなと:そういうことなのかな…

中垣:でもおれお金とかも一緒やと思う。日本っていうものがあるよねって言って、国会ってこうだったよねっていう記憶があるとか、あるいは日本語があるとか、それが残ってる限り日本人はあり続けると思う

松田:保守の気持ちちょっと分かってきた?

太郎:笑

中垣:でもほんまに。別に保守の気持ちで喋ってはないけど…だってイスラエルに限らずさ、普通はせえへんやん。まあ普通はというか、合理的に考えればそこまではせえへんやん。でもそうじゃなくて、そこには期待があるわけ。それが個人の話やとちんけな自意識だって言っていいと思うんだけど、国とかの話になるとちょっと違ってくる気がするねんな。

みなと:じゃあ枚方市がなくなったとして…

中垣:枚方は再建されへんよ。枚方やもん

松田:笑

T-SITEならあるから…

枚方 T-SITE

みなと:でも隕石が落ちて全部なくなったとしてもさ、むしろそこで枚方の気持ちみたいなのがさ…

太郎:うん、芽生えるかもな。

中垣:芽生えないよ、枚方やもん。

松田:笑

中垣:沖縄とかなら分かるけどね。

松田:でもそれならやっぱ、枚方に住む枚方の人にはあり得るんじゃない? そもそも中垣が枚方の気持ちを代表するの絶対に間違ってるし

太郎:笑

中垣:でもまあ仮になくなっちゃったとき、かつてはあそこに駅があってビルがあったっていう、そういう記憶から再建するのが理にかなってる気はするな。

もじん:それこそユダヤ人ってすごいよね。世代を超えてイスラエル国が昔あったんだっていう記憶を継承してるんでしょ。

みなと:まあ記憶の継承なのか…そういう主張をすることで周囲からもそういう認識を向けられるようになって、それがより強化されているっていう面もある気はするけど

中垣:でも思うわ。普通に考えたら混ざっていきそうなもんやのに関西弁だって残ってるし。

太郎:あー…

尾上圭介『大阪ことば学』
Image: Amazon.co.jp

尾上圭介(2010)『大阪ことば学』岩波現代文庫

中垣:それは別に愛着とかじゃないやん。でもそれがあるという期待というか、それがあるってことにしたほうが話が早いというか。なんか…絶滅危惧種は守らなあかんよなって最近思ってる

松田:笑 そう言えばなんかこの前ニュースでやってたね、なんとか語の最後の話者が死にましたって。

もじん:あー、やってたね。

中垣:そうなんや…

松田:でもおれちょっと分からんかってんけど、最後の一人になった時点で言語は死んでんじゃねとか思って。

中垣:思った。

みなと:なんか先輩で「人類最後の一人になってもテニスやる」って言ってる人がいるんだけど…

太郎:笑

もじん:それはスカッシュなんじゃないかってね。ただそれは会話に限っての話でさ、言語の役割ってそれだけじゃないわけじゃん

松田:まあ確かに。彼女は一人でもその言葉を使って考えるわけやしね。

もじん:そうそう、あとは何かを言葉にして残すとかね。

松田:でもそのおばあちゃんさ、最後の数年は言語学者がつきっきりとかやったんかな? まあ知らんけど。

中垣:そうやんな、そうなるよね。

みなと「中垣さん、これ関西弁で言ってみてもらってもいいですか…?」「マクド」みたいなね。

ビッグマックセット
Image: McDonald’s Japan

これ

ビッグマック® セット – McDonald’s Japan

太郎:笑

もじん:それで学者は「おお…」ってなるんだよな。

中垣そうなるとちょっと変えたろとか思うよね。マ\クドみたいな。

松田:笑

新しいアクセント記号「\」「 ̄」「ア」「」などは、具体的にどんなことを表しているのでしょうか。これまでの記号との違いを教えてください。 – NHK放送文化研究所

中垣:死ぬ前に訂正しようと思ってたけどそのまま死んでまうねん。

松田:でも逆に世界にはいそうじゃない? ラテン語に魅せられてラテン語で思考してるやつ。夢を母国語でみたら「悔しい…」って思ってるねん

中垣:笑

みなと:開成の先輩で、書くのは全部文語って人がいたよね。

もじん:いたね。

中垣:きっしょ。

お口が悪いねん

もじん:ほんとにやべーやつだったよ。

太郎:しかも東大の国語ほとんど満点だったんでしょ、110何点とか。

松田:すげーな。

太郎:でも数学が10何点とかだから落ちたっていう。

松田:すげーな。

もじん:喋り方がすごいんだよ、明治の書生みたいな喋り方するんだよね。「君ね、そんなんじゃいけないんですよ」とか。

中垣:まじ?

もじん:冬になるとインバって言って、大正時代のコートみたいなの着て、下駄で歩いてるんだよ。

インバネスコート – Wikipedia

中垣:きっしょ。でもなんでなん?

もじん:なんか子供のときに書道の先生のところに預けられてたんだよな。

松田:いや…それだけでそうはならんでしょ笑

もじん:それで実家が小料理屋みたいなのをやってて、そこでずっと論語だなんだって聞かされて育ったんだって。それで父親は海上自衛隊か何かで、白洲次郎みたいなイケメンなんだよ。オールドイケメンジャパニーズみたいな。

松田:まあそういう家庭が1000軒くらいあれば、やっと一人出てきてもおかしくないかもな。

中垣:今その人何やってんの?

太郎:確かに何やってんだろ。

もじんまあ知らないけど研究者とかやってるんじゃない? さすがに普通には生きていけないでしょ。

太郎:笑

もじん:彼も最後には、全ての言語好き同様にポーランド語に行き着いていたね。

松田:それよう言うよね。

みなと:そうなんだ笑

もじん学生のときはサンスクリット語を書いて「これ読んでごらんなさい」とか言って渡してきたんだよ。「あー、そうすか」とか言ってたけど。

松田:笑

中垣:でも文語って口語と違うわけやん、話し言葉と書き言葉が一致してないってことやんね?

もじん:そう、言文一致してないよね

中垣:何それ、なんでそんな言葉知ってんの?

松田:笑

言文一致運動
Image: NHK for school

「言文一致」運動のはじまり – NHK for school

中垣:でも彼も「死にけり~」とか言うてないでしょ?

もじん:まあさ、ダンテの『神曲』がトスカーナ語でした、これはすごいことですって言うのも、それまで書き言葉はラテン語で話し言葉はトスカーナ語だったっていうのがあったわけで、そこが離れてるのが昔はむしろ普通だったんだろうね。

中垣:まあそうか。じゃあ一致させるほうがむしろイノベーティブなんか

松田:笑

中垣:あ…でも絵文字ってさ、別に喋られへんやん?

もじん:「ニコッ」とかね、言わないよね。

😊

中垣:「ここほんまはあのハートの絵文字言いたいのに…言えない」みたいな。

松田:Z世代…

中垣:だからぴえんはある意味すごいよね

ぴえん
Image: ニッセイ基礎研究所

「ぴえん」とは何だったのか – ニッセイ基礎研究所

もじん:言文一致だもんね。あとは幼稚園のバッヂの絵文字あるじゃん?

中垣:あー…あるね。

もじんあれアメリカ人はトーフオンファイヤって言ってて、どうやって使ったらいいか分かんないんだよね。

松田:笑

もじん:だからあいつらはそのままトーフオンファイヤとして使ってて、これはむしろ文字だけあって意味がないんだよね

太郎:笑 でも commmon の記事が読みやすいのって、言文一致の関西弁だからかなと思うことはあるな。

中垣:いや、読みにくいって人もそれ以上におると思うよ。

松田:うん、たぶんめっちゃ読みにくいで。

すまん

2022年2月25日
赤坂の部屋

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