中垣:世の中にある…なんて言えばいいんやろ、シンプルに言えば
中垣:つまり簡単に言うと、「期限を守れないやつはクソだ」みたいなのがさ…まあ分かる、そんなん当たり前やねん。
松田:うん。
中垣:おれも守れないサイドやし、河東だってそうやし、もっとひどい人だっていくらでもおって…
松田:はいはい。
中垣:そいつらは社会に出たらクソだと、ビジネスの世界ではあかんと。それは分かるねんけど、
松田:うんうん。
中垣:おれ今週、仕事サボって寝てたりしとってん。そしたらバレたんか知らんけど「進捗どうですか?」ってなって、昨日は「何時から何時まではこれをやって…」っていうふうに、時間を切ってタスクを振られてたわけ。
松田:はいはい。
中垣:でも周りの人はそうじゃないわけ。まあ真面目なわけですよ。
松田:うんうん笑
中垣:じゃあなんですか?おれは会社を辞めたらいいんですか?って感じ。昔から思っててんけど、
松田:うーん。
中垣:なんて言えばいいんやろうな、
松田:なんなんやろな、個別具体的な例がたくさんあって、あるいは社会の構成員一人一人がおってさ、その集合として全体があって、その
社会は部分の集合としての全体であり、個人は全体の分割としての部分ではないというお話。
中垣:うん。
松田:なんて言えばええかな、
中垣:そうそう。
松田:まず個別具体的な事象があって、それを一般化したものとして言語的ラベリングがあるのに、その
複数のサンプルから回帰直線が導かれたとき、あるサンプルがその直線から大幅に外れていても、そのサンプルのリアリティはなんら損なわれることはないと言えば分かるかな。さらに言えばその外れたサンプルがあってこそ、まさにその回帰直線が導かれるわけです。
中垣:うん、そうそう。なんか言いたいのはそういうことで、ルールはあくまで、社会とかビジネスのゲームの上でのルールなわけやんか。だから
松田:うんうん。
中垣:その上で「彼は仕事ができない」と言うのであればそれは勝手だしその通りなんだけど、往々にしてそれが、
フグの本質は美味しいところであって、毒があって調理が手間なことではないよ
松田:うんうん。
中垣:それがいまいち納得できなくて。
松田:そうやんな。
中垣:なのにも関わらず、その一般論とかルールを根拠に人を本質的に見ようとするわけやん。
松田:うんうん。
中垣:一般化されたパラメーターの上でどちらが優れているかという話にしかならないわけ。
弱いけど絵が好きだから大切にしてるカードとかあった
松田:うんうん。
中垣:
中垣:サボってたからダメでしたっていうのは分かるけど、だからどうしたというか、それでもそいつと飲むのが好きなら、それは別に飲めばええやん。
松田:うんうん。そうね。
中垣:というかむしろ、
「なぜ彼はそうしたのか」を問わずに他人を判断してはいけません
松田:笑
中垣:「せなあかんっていう圧力に対してどう感じてたん?」とか、そういうことにこそ興味があるわけ。
松田:うんうん。
中垣:それに世の中の音楽だって文学だって、かなりの部分がそういうところに依っているわけやん。
松田:そうね、間違いない笑
中垣:
松田:こんなことを言ってもだからどうなるって話やけど、やっぱみんなアホなんやろうな。言語能力が低いねん。それってどういうことかって、
中垣:うんうん。
松田:言語能力が高ければひとつの集合を何重にも分節できて、物事をより多面的に認識できるねんな。でもみんなアホやから、
中垣:そうねそうね。
松田:その最も単純化されたものを知って、あたかも何かを知ったかのように思ってる。
中垣:そうそう。でもこれは身の程を知れとか、アホは黙ってろって話ではないねん。
松田:うんうん。
中垣:
松田:そうやんな。
2020年5月16日
Aux Bacchanales 紀尾井町