松田:藤井聡太の話をちょっとしたいな。
中垣:はいはい。
松田:
中垣:あー。
松田:要は、
中垣:あー…それはあるかもな。
松田:さらにそうなると、実際に彼の実績は文句なくすごいわけだから、称賛すればするほどいいってなるわけ。
中垣:うん、言いたいことは分かった。しかもそういう構造って結構日常的にあるなとも思う。
松田:
はーいブーメラン
松田:まあね、彼を称賛しても誰の立場も脅かされないというだけの話ならともかく、
中垣:そうやんな。
松田:そうそう。テレビ見ながらそれをめっちゃ思っててん。まあそれだけと言えばそれだけやけど…他になんか例あるかな。
中垣:でも
松田:おれが思ったのは主にテレビでやで。誰かが言ってるのを直接聞いたというわけではない。
中垣:まあテレビはテレビやからねとは思うけど…人が他人を認める、か。ちょっと話は変わるけどさ、
松田:はいはい。
中垣:例えば称賛されてる対象と自分が、程度の差こそあれ同じ特質を持っていて、
松田:うんうん。
中垣:けど藤井聡太のケースはそうではないわけやんか。
松田:そうやんな。
中垣:もちろん
松田:そうね笑
中垣:うちのババアが「あの子はほんまに立派でね~」とか言ってるのはそれやん。あとはウサイン・ボルトを褒めるとかもそうやと思うねん。
ボルトの世界記録は「空気抵抗を乗り越えた」から、メキシコ研究 – AFPBB News
松田:そうね笑
中垣:なんかそう考えると、別に藤井聡太もそれと同じなんかなとも思うな、どうなんやろ。
松田:うーんやっぱりさ、何かを称賛するっていう行為は、
中垣:うんうん。
松田:
彼は有能だって言った瞬間、構造的に同じ土俵にはいないことになるから、彼のことを脅威だと認識せずに済むやん。
Source: commmon
中垣:あー、それはあるね。基本的にはそれやんな。
松田:自分のことを考えても、別に誰かを称賛することってない気がするねんな。どうやろ…
中垣:でもさっきのタイプの称賛なら結構ある気はするねん。
松田:あー、うんうん。
中垣:まあね、それが必ずしもいやしい行為だとは限らないんだけれど。でもほんまは称賛までしなくても、
松田:笑
中垣:別にすごいとまで言わなくてもいいやん。そこに価値判断は必要ではないわけ。
松田:まあそうね。
中垣:とはいえね、そんな窮屈なこと言わなくてもって話もあるし。
松田:でもそれで言うと、
中垣:あー、まあまあ。井筒俊彦のそれとかは結構そうかもな。
c 言葉の扱い方
松田:「こんなにすごい知的達成があるんだぜ…」みたいなね。
中垣:確かに確かに。
松田:うんうん。
中垣:「これがすごい」とかじゃないもんね。確かにな…
松田:おれがcommmonの文脈で言う「えらい」とかではなくさ、もっと
中垣:まあそうやんな。称賛か…何なんやろうな。
松田:今度誰かが何かを称賛してたら詳しく聞いてみる? 「今称賛してたよね?」って笑
中垣:でもどうやろ、例えばジョニー・デップをかっこいいと言う、
松田:はいはい。
中垣:間接的に自分を肯定するそれではないやん。
松田:あー、確かに。さっきまで言ってたどれともちょっと違うな。シンプルな憧れやな。
中垣:そうやんな、ワナビーやんな。
うーん
2020年8月14日
Aux Bacchanales 銀座