中垣:
Pina /ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち (字幕版) – Prime Video
かのこ:あー、それ観たことないんです。
中垣:他はあんま知らんねんけど、それはすごい好きやった。
みなと:
中垣:現代ダンスの振付師みたいな人。
舞踊と演劇の境界線を打破し、舞台芸術の新たな方向性を示した振付家
人間の動きの根源的な動機を追及した独自の振付法で、演者と観客双方の感性に肉迫する独創的な作風を確立すると同時に舞踊と演劇の境界線を打破し、舞台芸術に新たな方向性を与えた。
Source: 京都賞
松田:はいはい。
かのこ:
中垣:そうなんや。さっき話した文脈で言うと、
かのこ:ピナ・バウシュは…
自分の専門分野を他人に理解させるのは難しいし面倒という前提に立った不誠実な回答はよくないぞ
中垣:全然分からんねんけど笑
太郎:イザドラ・ダンカン、めっちゃ普通に名前出すよね。
中垣:とにかく、
かのこ:そうそう。そこで言う古典ダンスっていうのはいわゆるバレエ。
中垣:はいはい。
かのこ:バレエは今でこそインターナショナルになってるけど、以前はフランスとかロシアの、
中垣:ほう。
かのこ:それのアンチとして、モダンバレエとかイザドラ・ダンカンが出てきて。
中垣:それはざっくりいつくらいの話なの? 何世紀?
かのこ:それは20世紀の初め、戦前です。
中垣:えーとだから…
かのこ:そうですね。完全に流れが別で、
中垣:じゃあイザドラ・ダンカンっていうのは、
かのこ:そうです。腕をうねらせて「これは波です」とか、何かを抱えるようにして「私は子供を抱いてます」とか。
松田:今まではまずバレエの型っていうのがあって、その型を物語にのせていたと。
中垣:はい。
松田:だから、
中垣:あー…イザドラ・ダンカンは
かのこ:そうそう。観てたらもう、悲しい場面では悲しくなれる。
太郎:せっかくめちゃめちゃいい説明だったのに笑
みなと:
イザドラ・ダンカンが幼稚園生のダンスをしてるんじゃなくて、幼稚園生がイザドラ・ダンカンのダンスをしてるんやで。
かのこ:そう、でもやっぱりすごいんですよ。
鈴木晶(2012)『バレエとダンスの歴史 欧米劇場舞踊史』平凡社
中垣:
かのこ:いや、全然汲んでないです。
中垣:あ…そっか。
かのこ:笑 イザドラ・ダンカンの後にはもう一回アンチが入るんですよ。
ジョン・ミルトン・ケージ・ジュニア(John Milton Cage Jr.、1912年9月5日 – 1992年8月12日)は、アメリカ合衆国出身の音楽家、作曲家、詩人、思想家、キノコ研究家。実験音楽家として、前衛芸術全体に影響を与えている。独特の音楽論や表現によって音楽の定義をひろげた。「沈黙」を含めたさまざまな素材を作品や演奏に用いており、代表的な作品に『4分33秒』がある。
Source: Wikipedia
中垣:あー。
かのこ:やっとその次、そこで
中垣:はいはい。
かのこ:でも私、実はまだ観たことないからあんまり分かんないんです。
中垣:おれが見たその映画は、まあドキュメンタリーとしてよくできていたのかは知らんが、
かのこ:また観てみます。
中垣:ところでさ、ダンスっていう漠然としたものに関して、まあいろんな視点はあるんだろうけど、
かのこ:これは私がものぐさだからなんですけど、ダンスってチケットを取らないと観られないし、映像で観るのとはだいぶ違うんですよね。で、行きさえすればまあちゃんと観るじゃないですか。
中垣:うんうん。
かのこ:…みたいな。継続性があるというか、
中垣:あーいや…ダンスが好きな理由というよりは、今ここで話が出たみたいに、芸能的な意味のダンスもあれば、アートとしてのダンスもあれば、風俗的なダンスもあって…まあいろいろとあるんやと思うねんけど、そういう意味ではどういうダンスが好きなん?
中垣:それかあるいは、ダンスの型の移り変わりが好きなのか、ダンスによって人々の心に喚起される何かに興味があるのか。いずれにしても、そういう意味で
かのこ:うーん、なんかめっちゃ消去法なんですけど、卒業論文は絵について書いたんです。でも絵ってそこそこ終わったメディアになってるから、次はパフォーマンスに興味が出てきて、でもそれも一通り流行ってからはちょっともう終わった感じがあって…
中垣:うんうん。
かのこ:その次にダンスにはまったんですよね。で、
中垣:次に流行るものだからってこと?笑
かのこ:笑
みなと:それ一番聞きたくなかったわ笑
中垣:じゃあダンスが好きということではないの? ダンスにすごく心がときめいて、それしか見えないみたいな感じではなくて…
かのこ:いや、好きですよ。
松田:笑
かのこ:あ、でも…今言っても全部嘘に聞こえるかもしれないけど、表象に学部生として入って最初の頃の授業で、
松田:はいはい。
かのこ:ダンスは私にとってのそれだっていうのはあります。
中垣:え…
みなと:傷口広がったじゃん。
松田:そうやんな笑
中垣:そう言えばさっきさ、
かのこ:うーん…
中垣:それはどういうこと?
かのこ:まあ「いいね」はできるけど、人間同士のコミュニケーションみたいなものはないから…
中垣:?
松田:そこでの身体性って
かのこ:最近ちょっと興味があるんですけど、コロナでzoomの会議が主流になったりしているじゃないですか。
松田:はいはい。
かのこ:で、
af‧fect /əˈfekt/ ●●● S2 W1 AWL verb [transitive]
1 to do something that produces an effect or change in something or in someone’s situation
2 to make someone feel strong emotions
3 formal to pretend to have a particular feeling, way of speaking etc
Source: LONGMAN
松田:うんうん。
かのこ:でもインターネット上ではそれがなくて。それって、
松田:はいはい。
中垣:そういうことね、
みなと:やば笑
かのこ:だから現実で会うより疲れちゃうんじゃないか?みたいな話はあると思っている。
松田:
かのこ:そうそう。
中垣:だから、実は身体はリアリティを持たせるものではなく、
人間は汎用計算機ではなく特定のフォーマットに最適化されたワープロソフトみたいなものであって、そのフォーマットを剥奪されてローデータをぶち込まれても処理できないんじゃないかというお話。
かのこ:そう。
みなと:確かに、それはそうかもね。
かのこ:で、それと同じでTikTokで見ているものも非人間なんじゃないか、みたいな話。
中垣:そういうことか。
かのこ:…というのは、
おいずるいぞ
2020年10月30日
Aux Bacchanales 紀尾井町
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