中垣:なんか…これは別に経済学においては基本的な話やとは思うねんけど、
みなと:うんうん。
中垣:あるいは米の価値は、田んぼに苗を植えてそれを収穫するのに必要なコストだと。
みなと:うんうん。
中垣:でも今のビットコインはその本来の価値を超えて価値が膨張している…っていうのを聞いて、
松田:はいはい笑
中垣:おれはあんまそういうふうには考えへんからさ。
みなと:そうだね…
中垣:別に経済の人からしたら当たり前の話なんかもしれんねんけど、個人的には
松田:笑
中垣:普段はほら、買い手が主観的に見出す価値のことしか考えることがないからさ。
松田:でもそうやんな。なんか…誰基準の話してる?って気持ちにはなるな。
みなと:あー、誰基準か笑
中垣:だって
松田:うんうん。
うーん、ユース
中垣:ただ一方で、プリミティブな社会に市場経済を導入するときに
みなと:なるほど確かにね。僕は結構その考え方に慣れちゃってるし、今の仕事の上でも売るか売らないかの判断は基本的にはそこに基づいてしか行わないから、あまり違和感はないけど…
中垣:うんうん。
みなと:でも確かに言われてみると…前にアマルティア・センの話をしたときに言ったかもしれないけど、
アマルティア・セン(2016)『アマルティア・セン講義 経済学と倫理学』ちくま学芸文庫
松田:はいはい。
中垣:そもそも
松田:はいはい。
WEEKLY OCHIAI シーズン2 資本主義をアップデートせよ – NewsPicks
中垣:東大卒で阪大の経済の先生をやってる有名な人が出てて、その人の話し方もいいしで結構良い回やってんな。
安田 洋祐(やすだ ようすけ、1980年2月 – )は日本の経済学者。大阪大学大学院経済学研究科准教授。専門はゲーム理論、産業組織論、マーケット・デザイン。マスコミ等で経済学の普及に努める一方、専門のゲーム理論ではAmerican Economic Review等の国外のトップジャーナルに論文が掲載されている。
Source: Wikipedia
松田:うんうん。
中垣:で…おれはまだ最後まで読めてないねんけどさ、
松田:あー、あったで。
デジタルネイチャーとは、生物が生み出した量子化という叡智を計算機的テクノロジーによって再構築することで、現存する自然を更新し、実装することだ。そして同時に、<近代的人間存在>を脱構築した上で、計算機と非計算機に不可分な環境を構成し、計数的な自然を構築することで、<近代>を乗り越え、言語と現象、アナログとデジタル、主観と客観、風景と景観の二項対立を円環的に超越するための思想だ。
Source: 落合陽一(2018)『デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂』PLANETS
落合陽一(2018)『デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂』PLANETS
中垣:「資本主義をアップデートせよ」の回は要はその話やってん。例えば米を作るとすると、一定のコストをかけて一定の米ができるわけやけど、
松田:うんうん。
中垣:でもこれがアート作品になると、アート作品はかかったコストでその価値が測られるわけではないから、
みなと:はいはい。
中垣:もちろんそれと並んで「資本主義って何なの?」って話もしてて、キーワードとして「私有財産」「利潤動機」「市場経済」を挙げててんな。で、
松田:はいはい。
中垣:それで昨今の課題感っていうのは、その再投下が健全に行われていない、つまり
松田:あー、うんうん。
中垣:だから例えば前澤友作がアート作品を買うっていうのは、
松田:うんうん。
中垣:そうじゃなくて、
みなと:笑
松田:いやー、でもそれ思うな。
みなと:なるほどね。
松田:で、前者のようなものにお金は払っても後者のようなものにはお金を払わない、これはすごく大事なことだなと個人的には思います。はい。
中垣:いや、そうやと思う。
松田:で…まあ美術品のことはよく知らんけど、
みなと:うんうん。
松田:前になんかの記事で、デリバティブには興味が無いとか、お金を使い切りたいとかって言っててんな。世間的に思われてるイメージからするとかなりまともというか、
千葉に建設中の自宅にも、そんな恩返しの想いが詰まっています。14年に着工しましたが、まだ完成しておらず、千葉のサグラダ・ファミリアと呼ぶ人もいるほどです(笑)。間取りや外観はそれほど奇抜ではありませんが、室内やトイレ、庭園にいたるまで職人さんの最高峰の技術が詰まっています。
職人さんから「ここの部屋は最高級の土壁にしたいんですが」と言われ、OKすると「ありがとうございます。では半年工期が伸びます」と。ある時は「仕上がりに納得がいかないから半額でいいのでやり直させて下さい」と言われたり、工期は延長に次ぐ延長です。なかなか完成しないのは職人さんたちの妥協しない姿勢の結果であり、自宅は職人さんたちの技術が結集した実験工房になっています。僕の中では、お金を持つ人間が技術の価値をきちんと評価し、適正な金額で発注しないと、職人さんの高い技術が失われるという危機感があるのです。
週刊誌に「前澤は一本数百万円のワインを飲んでる」などと書かれることもあります。もちろん美味しいワインを飲みたいという気持ちはありますが、同時に生産者を応援したいという気持ちもある。こうしたワインは、最高級品種のぶどうを丁寧に栽培し、最高の状態で樽に入れて厳正に管理されています。高い技術に高い値段をつけてもいいじゃないかと思いますし、値段を気にして誰も買わないのも意味がないし、後進は育たない。技術の進歩がストップしてしまいます。
Source: 文春オンライン
配った現金は26億円超…前澤友作が明かす「どんなに批判されても“お金配り”をやめない理由」 – 文春オンライン
中垣:うんうん。
松田:パガーニのゾンダに関しても、自分が買い支えなければいけないと思ったっていう趣旨のことを言ってるのね。いや偉過ぎん?って感じやん。
c いいと思うのなら対価を払え / いいと思うのならタダにするな
中垣:うん、でもそういうことやと思う。
みなと:うんうん。
中垣:でもそうじゃなくて、
みなと:うん、そうだね。
2021年2月26日
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