白濱:
中垣:まあ単にする、くらいのね。
白濱:そう。そういう「自分自身はすべきだと思う、他人がどう思うかは知らないけど」みたいなことに対してリソースを配分したい…ってなったときに、サラリーマンである以上ないし資本家でない以上、
中垣:はいはい。
白濱:もちろん、それでいきなりボランティア団体を作るとかっていうのは経済的な事情とかもあってできないけど、長期で見たときに自分の人生そっちに振るべきだなって思って。
べきを実践するべき、なるほど?
中垣:うん。
白濱:で、そういう話になったときに、自分の人生のリソースの配分先として、中垣は仕事をどういう手段として捉えているのかなって。
中垣:なんか…ちょうどこの一ヶ月くらいそういう話をしてたんですけど、
白濱:うんうん。
中垣:でも、少なくとも自分はその会社で働くことを選んだし、である以上それを何らかのイエスにしないと…そうじゃないと「じゃあ辞めちまえ」って話になると思って、だから
白濱:なるほどなるほど。
This is the time you will be asked to choose between the “Everlasting No” and the “Everlasting Yea.” This choosing is what Confucius means by “study”; it is not studying the classics, but deeply delving into the mysteries of life.
Normallly, the outcome of the struggle is the “Everlasting Yea,” or “Let thy will be done”; for life is after all a form of affirmation, however negatively it might be conceived by the pessimists.
Source: D.T. Suzuki(1996)『Zen Buddhism』Harmony
D.T. Suzuki(1996)『Zen Buddhism』Harmony
中垣:それであれですよね、自分にとってのこうあるべきだっていうのがあったときに、それの実現手段を考えると、結局リソースは限られているから、目的に対して多少マイナスになるようなこともしなければならないかもしれなくて、それが仕事なのかもしれないし…って中で、自分はどうポジションをとっていくかっていう、そういう話ですよね?
白濱:あー…ちょっと待ってね笑
中垣:すみません、聞き方が悪かったかもしれないです笑 だからあれですよね、これがすごくシンプルな話だと、
白濱:うんうん。
中垣:その中で、結局それを実現する手段としてもっとも合理的なのが仕事だと思われる…っていうふうな話ですよね?
白濱:まあそうね。別にそこまで意識高くなくても…じゃあちょっと分解すると、
中垣:はいはい。
白濱:それがイエスである場合、
中垣:はいはい。えっと、白濱さんが言った通り1問目はイエスで2問目はノーで…それで3つ目はなんでしたっけ。
白濱:であるならば、今の仕事に対してミニマムで週40時間割いているのはなんでですか。
西川:でも私自身、生きたいと思って生きたことはないし。
松田:それはみんなそうやないん? 気付いたら始まってたんやし。
西川:いや、そうそう。だからふと立ち止まって、何で今まで生きてきて、これからも生きていくんだろうって。
松田:いや、ちゃうやん。まずもってさ、生きる死ぬって釣り合いの取れた二択じゃないやん。昼飯にカレー出てきてそれ食ってんのにさ、「これはもしかするとラーメンの方が…」って言ってるみたいなとこあるやん。
Source: commmon
中垣:あー…
白濱:うんうん。
中垣:で、ここ一ヶ月くらい有給を取って仕事を休んでたんですけど、
白濱:なるほど…
とりあえずよく寝た
中垣:そもそも自分はすごく怠惰だということに気付いちゃったんですよね。なので、今の仕事を続けるか辞めるかっていうのは自分の主題ではいったんなくなっていて、とりあえず自分の中からめんどくさいっていう言葉をなくすことが重要になっているというか…
白濱:うんうん。
めん-どう【面倒】‥ダウ
(「面倒」は当て字。「目」に、無益の意を示す「だうな」の「だう」がつき、撥音が入って「めんだう」となったもの。原義は、見るのも無駄の意)
Source: 新村出編(2008)『広辞苑 第六版』岩波書店
①体裁の悪いこと。見苦しいこと。また、そのさま。大鏡道隆「この入道殿のかみにさぶらはれしは、いと―なりしわざかな」
②物事をするのがわずらわしいこと。手数のかかること。義経記5「此君の御伴申し、不足なく見するものは―なり」。「―な仕事」「―を起こす」
③転じて、世話。厄介。「―をかける」
中垣:
白濱:なるほどなるほど、まあ確かにな。まあそうだよな。
中垣:そうなんですよね。
イエスマン “YES”は人生のパスワード (字幕版) – Prime Video
白濱:となると、まあ逆説的だしそういうインセンティブで行動すべきではないけど、自分が何に確信を持てるのかっていうことを常に探していないといけないというか、探していない限り…
中垣:それもそうなんですよ。だからいわゆる体育会系はやっぱり違って、与えられたものをただただ実直にやり切るというのではあまりに盲目的で、そのコアになる、
白濱:はいはい。
松田:最初の3つの問い、もう一回いいですか?
白濱:まずは自分の人生を確信を持てるものに投じたいかどうか、それがもしイエスであるならば今の仕事は確信を持てるものですかと、それがもしノーであるならば、今の仕事に対してどういう向き合い方をしてるんですか、かな。
松田:あー、なるほど。
白濱:だから松田の場合はイエス、イエスだから…完全体じゃん。
その手の希望を仮託することで彼を甘やかしてはいけないよ
松田:なんかちょっと疑問に思ったのが…
白濱:あー…まあべきとか言うと道徳っぽくなっちゃうけど、自分が注ぎたいと思っているものに最大限のリソースを注げているか、もしそれが100%じゃないのであればそれはなんでなのか、っていう感じかな
松田:はいはい、まあなるほどですね。それ…
きむ:二、三年前から思ってたのは、これはかっこいいとかこれは美しいとかあるじゃん。それをちゃんとやっていきたいなって。逆にこれはかっこよくないとか美しくないとかっていうものを、ちゃんとやらない人でいたい。そういう人であることに満足を覚えるというか。
中垣:それは、それをかっこいい美しいと思えるマインドを維持するということでもあるん?
きむ:そうだね。
中垣:だって例えば、すごい批判的なあれやけど、たぶん悪いことするやつって、 最初ちょびっと悪いことして、ううって思って、でも慣れて、もうちょっと悪いことして、慣れて、最後にはめっちゃ悪いことするねんけど、「まあでもこれはこれで自分なりに正義やし」とか思うようになるわけやん。
きむ:そうだよなあ。そうなんだよな。
松田:今きむが言ってたのさ、すごいよく分かるねん。例えば飲み会終わった後にラーメンを食べたとして、で翌日になって、「いやー、飲み会の後のラーメンってダメだと思ってるねんけどなー」って言ってたとしたらさ、そいつの「ダメだと思ってる」ってなんなんってならへん?つまり、それが全く現実世界に反映されないんであればさ、お前の頭の中で行われている価値判断なんてなんの意味があるんだって、すごい思うねん。
Source: commmon
白濱:はいはい。まあ…したいっていうとあれかな、なんかちょっとむずいな。
松田:そういう意味で、したいことから問いを始めているのに違和感があったというか。
白濱:もしかすると意味の無い反論かもしれないけど、
松田:はいはい。
白濱:それで今しっくりきていないのであれば、なんでそれをしているの?って。もちろんいろんな観点があるから、形而上の問いとして整理することに意味は無いとは分かってるんだけどね。
とは言えその手の整理が好きなんだからしょうがない
中垣:じゃあ仮に、その問いに対して僕が「スキルアップのためです」とか言い出したら、そのときはなんて返すんですか?
白濱:それは全然「あ、そうなんだ」って感じかな。でもそうではないだろうから、どうなんだろうって思って聞いた。
中垣:まあそうですね。
白濱:それで言うとお金のためっていうのはあり得たと思ってるかな。土日に自分のやりたいことをやるために、わりとベターな案として今の仕事を選択しています、っていうのはあるかなって。
中垣:これまではそういう説明をしてたんですけど…
白濱:なるほどね。
2021年9月12日
Aux Bacchanales 紀尾井町
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