松田:これは大学生のときから疑問に思ってることやねんけど、まじでやりたいことがないとして、
みなと:笑
松田:それで、個人的にはこれまでずっと、
中垣:笑
全ての個人はn人からなる社会においてn分の一ずつの責任を負っており、その一挙手一投足はわずかずつであれ確実に世界を決定しているという考え方からすると、それに対する判断を留保したまま何かに取り組むことは不誠実であると言えます。
しかし一方で、人が今日一日を生きるということは既に何らかの形の肯定であり、にも関わらず肯定も否定もない前判断的立場からそれを眺めることは、「私」の系から抜け出たところに形而上の亡霊としての「本当の私」を想定することに他なりません。そうではなく、とにもかくにも一歩を踏み出し、そこに灰頭土面のリアリティを見ることこそが人生だとも言えそうです。
ひとりの僧が師匠にたずねた、「悟りを体験する以前の人はどんな人間でしょうか。」「わしらと同じ、普通の人間だ。」「では、悟りの後はどうでしょうか。」「頭は灰だらけ、顔は泥まみれ。」僧はさらに問うた、「それで結局はどういうことですか。」「ただそれだけだ。たいしたことはない。」これが答えであった。
Source: 鈴木大拙(1987)『禅』ちくま文庫
松田:これの意味するところはつまり、
みなと:あー、なるほどね。
松田:本当に自分の人生に取り組むにあたっては、ほんまにほんまの振り出しに戻る、
中垣:うんうん。
河合隼雄(2010)『ユング心理学と仏教』(〈心理療法〉コレクション V)岩波現代文庫
松田:で、
マテリアルな経済を駆動させ世界の富の総量を増加させるには、結局のところイノベーションが大事だという話をしていました
中垣:まあそれを主張するにあたって怠け者を想定してはいけないと思うけどね。あくまで潜在的なバイタリティのある人に限って言える話やとは思うで。
松田:まあせやなぁ…
中垣:ただ、あくまで待つか無理やり何かしらするかという話になると、確かにそれはそうやなとは思って。
松田:うんうん。
中垣:まあ…
松田:あー、はいはい。
中垣:あれは、自分のゼロ地点を見定めないまま走り出したせいで、やってるうちに見つかった
松田:うんうん。
—— 若者世代の不安もあるのではないでしょうか。先行きが見えないからこそ「老後2000万円とか無理だし、今ワンチャン一発当てとけ」と。
若い人たちに言いたいのは、皆さん一体何が目的なんだ、ということですね。
金融市場からすれば、僕たちは競馬の馬なんですよ。
確かに1番になれば莫大なお金が入ってきます。でも残りの99人は負けて終わりです。
投資している側からすれば、ポートフォリオを組んでいるだけだから、100個に投資して1個当たればいいのです。だから、何かのきっかけで『鬼滅の刃』みたいにポンと大当たりが出るかもしれない。その可能性に「ワンチャン」賭けて、同じようなコンテンツが無数につくられていてもかまわない。
しかし、投資されている側であるクリエイターは100人中99人が死ぬ。自分の人生には、ポートフォリオは組めないのです。
本当は全ての人がお金儲けをしたいわけではないはず。その目的をはっきり自覚すれば、好きなことで生きていく方法はいくらでもある。でもそれを真剣に考えないから、みんな本当は馬なのに、投資家の発想になって「ワンチャン一発!」という考えになってしまうのです。
Source: BUSINESS INSIDER
新著『ゲンロン戦記』が異例のヒット…東浩紀氏に聞く「インターネットの失われた10年間」 – BUSINESS INSIDER
中垣:まあそれも否定はし得ないけど…
松田:そうやねん。
中垣:だから途中で辞めちゃうか、そのまま続けてても「…ハァ」ってなっちゃうねん。たぶんやけど。
…ハァ😩
みなと:笑
松田:そう。だからそういう意味に限っては「とりあえず手を動かせ」論はおれは嫌いやね。そんなんしたところで、
まだ多くの人が認めていない「隠れた真実」に邁進することが説かれています。
People are scared of secrets because they are scared of being wrong. By definition, a secret hasn’t been vetted by the mainstream. If your goal is to never make a mistake in your life, you shouldn’t look for secrets. The prospect of being lonely but right—dedicating your life to something that no one else believes in—is already hard. The prospect of being lonely and wrong can be unbearable.
Source: Peter Thiel(2015)『Zero to One』Virgin Books
Peter Thiel(2015)『Zero to One』Virgin Books
中垣:まさにそういうことやね。それで
松田:井戸から湧く水みたいなもんでさ、最初に濁った水が入ってたら、それが晴れることはいつまで経ってもないよね。やっぱり最初の最初にしっかりと原点を見定めるっていうのは大事やと思うな。
中垣:なんか学生のときにさ、
松田:はいはい。
かろうじてこういうのやったことはあります。第二回目にして大学当局により排除され解散したけど
中垣:あれを見てて、なんかすごい違和感あったやん。
松田:あー、確かにあったね。
中垣:もちろんひとつには妬みとか、あるいは自分がひねくれ過ぎてるのもあるんだろうけど、
みなと:あー…
中垣:ああいうのを見て
c 【教えて大森さん】今の仕事と本当にやりたいこととの間で悩んでいます
松田:はいはい。
中垣:それはまあそうなんだけど、でもそういうことじゃないんだよな…って。それで今になってもなお、違和感は感じるねん。
みなと:笑 でもそうだよね。
松田:なんかああいうのを見るにつけ、
みなと:笑
松田:つまり、今までそこそこちゃんとやってきてるから、ちょっと高めの10万円分のカタログギフトを手にしてるねん。
中垣:あー、そういうことね。
松田:で、その10万円分のカタログギフトから選べる中には、手堅い国家公務員コースもあれば、ハードな代わりにリターンも大きい外銀コースもあれば、ハイリスクハイリターンの起業コースもあるねんけど…
中垣:そういうことやんなぁ…
松田:一見すると斬新で大胆で向こう見ずな選択でも、なんとなーくカタログギフトに載ってはいそうというか、
中垣:なんか…アメックスのセンチュリオンのインビテーションに喜ぶ人って感じやんね。確かにあれはめちゃめちゃお金を持っているという定量的な達成を示すものなんだけど、でも結局はカタログギフトの中で一番いいやつって感じやねんな。
松田:はいはい。
中垣:あれで喜ぶっていうのは、最適化に優勝して喜んでるっていうだけやからね。
みなと:笑
松田:でもセンチュリオンカードってチタン製やん? そのせいで加工精度が低くて、結構個体差あるみたいやで。
ソースは反社のおじさん
中垣:そうなんや。
松田:あとちょっと疑問なのが、
2021年2月26日
Clubhouse
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