松田:なんかさ、
なつき:笑
松田:
中垣:まあ言ってることは分かるよ。
松田:理屈の上では一応のところ言えそうなことではあるやん、でも結構まじでそう感じてるねん。
中垣:程度問題ではあるよ、
匿名:人目を気にせずに食らいたいってこと?
松田:いや…うーん、というより味覚は一般化可能性が低い点が問題だというか、なんぼ美味しくてもその味覚体験はおれにしか分からないわけで、そういう
同じ理由で自分の見た夢の話をする人が超嫌いです。夢を見た人にとってそのリアリティは100中100である一方、その話を聞かされる人にとっては、夢の内容がどうであれそのリアリティは「彼/彼女がそう言っている」以上のものにはなり得ません。そのためそれを話題にあげることは、全く不誠実であり非生産的です。
中垣:うん、理屈はまあ分かるよ。
松田:理屈はでしょ。
中垣:「給食とかどうしてたんかなこの子…」とは思った。
松田:ただ一方でな、赤坂のエイトで食うチャーハン、あれは別にいいねん。
化調ドバドバの大盛りチャーハンが300円でいただけるお店があってですね…
匿名:笑
中垣:絶対それ言いたかっただけやん笑
松田:あれはさ、みんながみんな化調まみれの味覚のEDMを享受してる感じで、そういうコンセンサスもあるやん。だからエイトはまあいいねんけど、
中垣:あー…それはセックス見られてるみたいな感じがあるってこと?
松田:そうそう、
なつき:二郎も乱行パーティー?
東京飲食シーンのコカイン
松田:あれもそうやね、みんなキメてるって感じ。
中垣:なつきはどう? その感じある?
なつき:うーん…まあ今の話で言うと、
松田:まあそうやね。
中垣:あー…
松田:一丁前にかっこつけながら、感覚的に快なインプットのことを考えてるねん。
中垣:…確かに、なんかちょっとありそう。
松田:でしょ?
匿名:
中垣:理解はすごくできてるねん、できてるねんけど…どうやろうな、食ってて恥ずかしいか。
なつき:それはあれなの?
松田:全然ちゃうよ。もっと生々しい、晒したらあかんもんを晒している感じがあるねんって。裸でおるみたいな感じやで。
中垣:まあ恥ずかしいっていうのは分からへんけど、その気持ち悪さは分かるかもな。
松田:そうそう。マナーが気になるみたいな、そういう話は特にはないかな。
どうでもいいけどご飯食べるのに靴履かなきゃいけないの絶対おかしくない? どちらがよりファンダメンタルかという観点からは、ご飯のために服着なきゃいけないのは主従関係が逆転してると思う
中垣:おれはそれもある…けど、逆にちょっと嬉しかったりするねんな。
松田:あー、まあそうやね笑
匿名:一番美味しい? どういうこと?
松田:「お前らはしょうもないこと気にしてて、目の前の料理にフォーカスできてへんやろ?」みたい話でしょ。
中垣:そうそう。
匿名:あー、ならおれは美味しく食べられてないな。
松田:おれは
匿名:そっか、おれは松田みたいな人に負けてるんだな。
松田:笑
中垣:でも確かに、
松田:そうそう。コンビニのイートインスペースとかってそういう危うさあると思うねん。
中垣:そうやんね。おれも前の常駐先におったとき、オフィスビルの地下にあるコンビニの前の通路で、なんかポストがあったからその上に買ったもん置いて立ったままおにぎり食べてたけど…
松田:それはたぶん、もっと手前の段階で恥ずかしいやろ。
匿名:笑
中垣:あれは結構恥ずかしかった。そこで変なことをしている恥ずかしさもあるねんけど、
松田:まあでもそういう話やと思う。
中垣:あー、そうやね。
松田:あの感覚を、おれは普段の食事でも結構感じてるねん。
中垣:しかもさ、
松田:そうそう。
中垣:それこそなんか乱行パーティーっぽいよね。
匿名:飛行機とかは?
中垣:まあ飛行機のご飯はわりとそういうのを感じにくい内容やし…
松田:あとはさ、
匿名:うんうん。
中垣:まあ飛行機でもちょっとは感じるかもな、あんま気にしたことはないけど。でもそう考えるとあれやんな、
松田:まあそうやね、生理的な欲求という話ではそうも言えると思う。
中垣:入れてるか出してるかが違うだけで…
こらこら
なつき:それで言うとさ、
松田:おれは嫌いやで。まあそこはファミリーの紐帯みたいな話もあって一般的にはそちらが上回るんやろうけど、でもおれは家族であっても一緒に食事したくはないよ。
中垣:紐帯笑
松田:高校生のとき、
なつき:それは反抗期とかじゃないの?笑
松田:ちゃうねん、なんかみんなで食ってるのが居心地悪かってん。
匿名:またやばエピソードじゃん笑
松田:前にすごい疲れてる日があって、そのまま家に帰っても、ちゃんと掃除して決まったやり方でシャワー浴びて寝るのは絶対に無理やな、ってなってんな。
中垣:はいはい。
松田:でもそれを守らないと部屋の秩序が崩れるわけ。
河東:うんうん。
松田:「どうしよう…」って思って、家から歩いて5分のビジネスホテルに泊まった。
中垣:笑
Source: commmon
中垣:あとはなんかさ、
松田:あー、なるほど。
匿名:おれはそうなるのが嫌だから、そもそも電車で音楽聴かないな。
中垣:で、そこでちょっと気になるのが、クラブってどういうことなん?っていう。
松田:あー…まあ確かにあるかもな。
中垣:
匿名:その例では、クラブで音楽にのるっていうのが個人的で生理的な体験ってこと?
中垣:そうそう。
松田:ただ一方でさ、クラブってみんな同じ音楽を聴いてるわけやん? それをどう経験するかは別にして
中垣:あー、まあ確かに。でもじゃあ給食は?
松田:だから給食もそういうところはあるんちゃう? みんなが
匿名:分量とかも同じで、かなり機械的な感じはあるもんね。
松田:そうそう。パーソナルで一般化可能性の低い生理的体験っていう感じは軽減されそう。
中垣:まあでも確かに、
松田:それで言うならサイレントディスコとかは、普通のクラブよりも危うさがあると思う。
サイレントディスコって何が楽しいの? – AFROMANCE
中垣:あー、そうやねそうやね。そうなるとさ、前にご飯は一人で食べる方が美味しいみたいな話があったけど、
松田:「みんなも美味しいよなぁ?」ってね。
なつき:笑
中垣:なんかそれな気がするな。そして我々はそこが鈍いんやと思うよ。
匿名:それで言うとライブも無理だよね。
中垣:ライブも無理やで。…でも一概に鈍いわけでもない気がするな。
松田:やっぱあれちゃう?
中垣:あー、まあそうなんかな。
松田:
中垣:そういうことか。
松田:あー…まあ確かに。計算機群に任せた方がいい部分を、どうしても自分でやらないと信じられないっていう。
中垣:そうそう。
いやというより、「言語と現象、アナログとデジタル、主観と客観」の二項対立が存在しているからこそ我々は困っているわけだから、デジタルネイチャーによって「計算機と非計算機に不可分な環境を構成し、計数的な自然を構築する」ことで、なーんかしっくりこないんだよなァとか言って真面目にInstagramに取り組めない我々は、むしろ救われるんじゃないですかね。
デジタルネイチャーとは、生物が生み出した量子化という叡智を計算機的テクノロジーによって再構築することで、現存する自然を更新し、実装することだ。そして同時に、<近代的人間存在>を脱構築した上で、計算機と非計算機に不可分な環境を構成し、計数的な自然を構築することで、<近代>を乗り越え、言語と現象、アナログとデジタル、主観と客観、風景と景観の二項対立を円環的に超越するための思想だ。
Source: 落合陽一(2018)『デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂』PLANETS
落合陽一(2018)『デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂』PLANETS
2020年12月18日
Aux Bacchanales 紀尾井町
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