松田:
中垣:え、めっちゃいいやん。いつ行ったん?
松田:絶対思ってへんでしょ笑 行ったのは3日前とかやねんけど、
中垣:はいはい。
松田:しかも追加で一日5,000人まで予約ができるっていうシステムの実装が遅れてるっぽくて、おれが行った日はその5,000人分の予約も始まってなかったから、もう
中垣:そういうことか、やばいな。
松田:ほんまに地方にある「なんとかの丘公園」みたいな感じやねん。行ったのはシーやねんけど、
中垣:やば。てかそんなに乗って楽しいもんなん?笑
松田:いや、それが楽しいねん。とりあえずソアリンが楽しかった話は後からするから、
中垣:はいはい笑
松田:今ディズニーに行ってもとにかく人がおらんねん。あそこまで人がいないと逆に辛いまであるよ。
中垣:まあそうやんね。人がおらんと虚構っぽさが増しそうやんね。
松田:いや、ほんまにそうやねん。
中垣:笑
松田:あとはね、キャストのやる気が全然なかったね。
中垣:まじ? ディズニーやのに?
松田:うん…まあやる気がないというよりは、普段キャストってある種
中垣:うわー、それ絶対あるな。
松田:まず
中垣:へー。
松田:あとだるかったのがさ、とは言え道沿いに立ってるキャストは来園者が通ったら手を振ったりするわけやん?
中垣:はいはい。
松田:あのノリが見てていたたまれなくなるねん。
中垣:うわー…
松田:
中垣:笑
松田:そういう意味ではかなりディストピア感があったな。あとはレストランとかポップコーンのカートが営業していないことが多くて、あれも結構しんどかったな。
レストランの主な対応や、休止状況 – 東京ディズニーリゾート
中垣:あ、そうなん?
松田:なんかね、何かを食べるためにレストを挟む機会が少ないと、常に次のムーブを探さなあかん感じになっちゃうねんな。
中垣:はいはい。
松田:その上でアトラクションの待ち時間もほとんどないから、普通に暇になってくる。
中垣:あー、なるほどね。
松田:あれはね、ほんまに自由の重責って感じがあったで。どのアトラクションも待ち時間は5分やから、
トイストーリーやり込んだ
中垣:はいはい、なるほどね。
松田:緊急事態宣言下のディズニーについてはそれくらいかな。ほんで
中垣:はいはい。
松田:やっぱりディズニーはすごいと思ったよ。レジ周りのアクリルのパーテーションとか、触ってついた指紋汚れみたいなんは全くないし、パーテーションの素材とか構造とか色とか、
剛性高そ…
中垣:はいはい。
松田:それで写真を撮ってたら「今くらいじゃないとなかなか撮れないですもんね~」って言われた。何を撮ってると思われたんかは知らんけど。
中垣:笑
松田:あとこれは前々から思っていたことやけど、やっぱり
中垣:それは…世界を好きになれる、みたいな話?
松田:うん、あるいは「世界に期待をしてもいいのかな?」と思えるようになるというか。たぶんやねんけど、
中垣:うんうん。
松田:でもそういうネガティブな認識も、一瞬でもいい方向に裏切られさえすれば、一応のところ反証はされるわけやん。さっき言ったソアリンに乗りながら特にそれを思ってて。
中垣:はいはい。
松田:やっぱり新しいアトラクションなだけあって結構よかってんけど、ものとしてはスターツアーズとかシーライダーと同じで、目の前のスクリーンに移動してる感じの映像が映し出されて、ついでに席もちょっと動くみたいなやつやねんな。
ソアリン ファンタスティック・フライト – 東京ディズニーリゾート
中垣:はいはい。
松田:ほんで内容は、しょうみのところディズニーはあんま関係なくて、
中垣:あー…リアルなやつなんや。写真っぽいん?
松田:そうそう。普通にリアルな映像で、世界を旅するって感じやね。
中垣:
松田:そうやね笑 でも風も吹くし匂いもするし、結構飛んでる気持ちになれるねん。
中垣:はいはい。
松田:ほんで、世界中いろいろと巡って
中垣:おー…
松田:これがめちゃめちゃよくて、
中垣:一番いいやつやん。
二番が何かは知らんが
松田:そう。しかもどうやって撮った映像なのか、絶対ドローンが飛んだらあかんところやのにヘリコプターでは飛べそうにない高度で飛んでて、
中垣:はいはい。
松田:ヘリコプターのローターの音もしないし、ドローンでしか飛べないような低空を飛べるし、夜景もええ感じにコントラストが調整されてるしで、
中垣:そんなレベルなんや笑
松田:いや、これはまじ。絶対にソアリンの方がいい。
中垣:だいたいソアリンってどういう名前やねん笑
soar /sɔː $ sɔːr/ ●○○ verb [intransitive]
2 IN THE SKY
Source: LONGMAN
a) to fly, especially very high up in the sky, floating on air currents
b) to go quickly upwards to a great height
松田:まあなんしか、そういう装置としてディズニーはまじで最高やと思ったよ。
中垣:さっき言ってた世界に対する肯定的な確信みたいな話さ、それで言うと
松田:言うたらホストクラブも似てはいると思うよ。ただそれを言い出したら「LSDキメたらよくない?」みたいな話になってくるというか、
松田:一方でLSDとかホストクラブとの相似ももちろんあって、
中垣:まあそうやんな。てかディズニーって思考実験として非常にいいというか…ディズニーってすごいよね。
さっきからそう言ってんじゃん
松田:いや、ほんまそれやで。おれ初めて行ったときめちゃめちゃ感動したもん。
今まで紹介したどの本よりもポテンシャルあるかもしれない動画
中垣:なんか…週末はみんなディズニーに行けばいいんじゃないかとさえ思うよね。
松田:うんうん。
中垣:そうやんね。そうなったときがきっと見つめ直すべきタイミングというか、よりこうプラクティカルに向き合わなければいけないよね。
松田:うんうん。
中垣:
松田:ここで思い出すのが、鈴木大拙の『禅』で禅の意味について述べている部分やねんけど、そこに「永遠の否」か「永遠の然り」を選ばなければいけないっていう内容があるねんな。
これは、あなたが、「永遠の否」か、「永遠の然り」かの選択を迫られる時である。その選択が孔子の言う「学」の意味するところである。それは古典を学ぶことではなくて、生の神秘に深く分け入ることである。
苦闘の結果は、たいていは、「永遠の然り」であり、「御心のままになさせたまえ」である。なぜならば、厭世家たちがいかに否定的に考えようとも、人生は、結局、何らかの形における肯定だからである。
Source: 鈴木大拙(1987)『禅』ちくま文庫
中垣:はいはい。
松田:それに続く部分で、人生は何らかの形での肯定だから「永遠の然り」を選ぶことになるって言うねんけど、
中垣:あー、なんか言ってたね。
This is the time you will be asked to choose between the “Everlasting No” and the “Everlasting Yea.” This choosing is what Confucius means by “study”; it is not studying the classics, but deeply delving into the mysteries of life.
Normallly, the outcome of the struggle is the “Everlasting Yea,” or “Let thy will be done”; for life is after all a form of affirmation, however negatively it might be conceived by the pessimists.
Source: Daisetz T. Suzuki(2019)『Zen and Japanese Culture』Princeton Univ Pr
Daisetz T. Suzuki(2019)『Zen and Japanese Culture』Princeton Univ Pr
松田:おれはこの部分がすごく好きやねん。
中垣:ベクトルが完全に前向きやんね。
松田:そうそう、「Just 是」って感じ。で、
中垣:はいはい。
松田:だってディズニーで文句垂れてるやつって絶対におかしいやん。あそこには affirmation しかないやん。
中垣:まあ…
松田:それはそうやな。
中垣:でも擬似体験としてはいいよね。
松田:そうそう。しかもさ、パンピーを心地良くさせるのであればそれは別に自己啓発本にもできるねんけど、
c 富と名声の罠
中垣:ただおれ、そもそも長らく行ってないし、行ったときも別にそんなに楽しいとは思ってなかってんな。
松田:え…?
中垣:そういうやつもいるねん。
松田:笑
中垣:それにしても
2021年1月16日
西麻布 中垣の家
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2019年12月13日にフィナーレを迎えたショー、「ワンマンズ・ドリームⅡ-ザ・マジック・リブズ・オン」。ウォルト・ディズニーが作り出した世界を音楽と共に鮮やかに描き出すショーは、1988年から1995年に上演された「ワン・マンズ・ドリーム」をリメイクしたもので、ディズニー映画のスターたちが次々と登場する。ショーベースで開催されていたショーとしては史上最長の15年に渡り公演され続けた。