河東:前提としておれは、
その類型化知らねぇ…
松田:はいはい。
河東:普通に出会ってそれが運命だった、みたいなものがあると思ってる側やから、今から言うような話はあんまりしたくないねんけど…
松田:はい笑
河東:で、
中垣:あー、はいはい。あれはどういう映画なん?
河東:これがめちゃくちゃええねん。菅田将暉と有村架純が終電を逃して偶然一緒になるとこから始まるねんけど…なんかね、
松田:あー、はいはい。
中垣:え、何? ガスタンク?
河東:なんか菅田将暉は一時期ガスタンクにはまってて…
中垣:あー、そういうね。
松田:笑
c 散歩の楽しみ方
河東:ほんまにかなりニッチな線でも一致するねん。「音楽はLとRがあるんだから、イヤホンで片耳ずつ聴いてるカップル、あれは何の意味もないんだよ」とか。
中垣:それはまあ確かに笑 たまにめっちゃ振れてるやつとかあるもんな。
河東:そうやって、
中垣:はいはい。
河東:それでやねんけど、おれ、前の彼女と別れてからペアーズを始めたのね。これは別に彼女が欲しいとかじゃないねんけど、
中垣:え、なんなんそれ。そんなんみんなそうやろ笑 どういうことやねん…
松田:笑
河東:恋愛体質…なんかな。なんしかそういうところがあるねん。
中垣:あー、でも確かに。だいたいずっと彼女いるもんね。
河東:そうやねん、別れるくせにおるねん。だから別に彼女が欲しいわけではないねんけど、このご時世やから人に会うことがないし、知らん人とメッセージのやりとりするのもおもろいしでやってるねんな。
中垣:はいはい。
河東:で、
中垣:うんうん。
河東:もちろんおれも適当に選んだコミュニティに入ってはいるねんけど、そのコミュニティーがあまりにたくさんあるのね。それでなんか…
松田:あー、はいはい。
「同じ」と「違う」をめぐる問題ですね
河東:例えばマッチング率が90%とかやと、いろんな趣味が合ってるはずやねんけど、今度はそれに縛られて、どのタイミングでそのことを話そうとか、どれくらいのガチさで話そうとかってなって…
中垣:あー。
河東:あとは
松田:はいはい。
河東:それで聞きたかったのは、今言ったような文脈での
中垣:そんなんここで聞いたら絶対あかんやろ笑
松田:まじで勘弁してくれ笑
全員童貞です
河東:まあまあ。でもさ、
みなと:笑
河東:前に松田にも言ったみたいに、今後彼女ができても普通に付き合える気はしないねんけど、とは言え彼女が欲しいという生来の気持ちもあって…ってなったとき、
松田:あー、はいはい。そういうことね。
河東:自分の「この子ちょっと素敵やな」みたいな感覚が信用できないことはもう分かってるねん。だから、言われたこと全てを盲目的に信じきるわけではないねんけど、
これが今日の主題
中垣:うーん…
河東:松田とかはその辺どうなん? 全然まとまらへんまま聞くのもあれやねんけどさ。
松田:うーん…まあ話を聞いて思ったことではないけど、今の彼女との関係を松田はどう説明しますか?ということなら言い得るよ。
河東:うんうん。
松田:おれの場合、今の彼女と付き合うことにしたまさにそのことに関しては、
みなと:まあそうだよな。
松田:「こういう相手と付き合いたい」とか「こういう条件で付き合いたい」というのがあって、それに基づいて関係を始めたのではないわけ。
河東:うんうん。
松田:むしろ自分にとって
河東:はいはい。
松田:それはつまり、
中垣:分かる分かる。
エーリッヒ・フロム(2020)『愛するということ』紀伊國屋書店
松田:それを言い出すっていうのは、すなわち「次はこういう人と付き合いたい」っていう主張に等しいんだけど、そもそも条件にかなう相手から選んで付き合い出したわけじゃないしそんなことは不可能なんだから、
河東:あー、はいはい。
松田:そういう、
みなと:うん、うんうん。
河東:あー、なるほどね。みなともそんな感じなん?
みなと:僕は、今の彼女とは高校生のときに本当に偶然知り合って、嫌だと思ったら別れればいいとは一応思ってるけど、
誠実なはずなのに不誠実っぽく聞こえる
河東:あー、まあ確かにな。
松田:ただあれやな、今の彼女とはTinderで会ってんけど、メッセージのやりとりをしてるときから「これは付き合うことになるな」みたいな直観はあったわ。
中垣:それ言ってたね。
松田:それで初めて待ち合わせたとき、まさかのバックレかまされてんけど、別にそのことで直観が損なわれることもなかったから、「どうせ付き合うことになってるしリスケするかぁ」って感じで二回目の約束をして、会ったその日に付き合い出したな。
河東:あー、なるほどな。
松田:そうそう笑 ただ理論として一般化できているわけではないよ。ごくごく主観的な体験としてそういうことがありましたっていう話。
河東:うーん、なるほどね。
中垣:なんかさ、
みなと:あー、なるほどね。
中垣:例えば「一生物」とかってそうやん。それで、
松田:はいはい。
中垣:なんで今の彼女と付き合うことにしたかというと、分かりやすく言うと子供っぽさがあったというか、ひとつのドグマに毒されていない感じがあったというか、
みなと:あー、それは素敵だね。
中垣:それで付き合い出してんけど…まあ松田もよく分かるとは思うけど、それって別に良い意味での子供っぽさとかじゃなくて、
松田:そう、そうやねん。ドグマに晒されながらも自分で考えられているとかじゃないねん、シンプルに子供やねん。
中垣:せやねん。悲しいときは
河東:なるほどね笑
松田:まあパートナーって感じかと言われると怪しいよな。ここに子供が加わったらえらいことになるで。
中垣:そうそう笑 だから逆に別れるとしてもそこが原因にはなるかな。
みなと:あー…
松田:そうそう。「それはあくまでてめーの課題だぞ」とはいつも思ってる。
岸見一郎・古賀史健(2013)『嫌われる勇気』ダイヤモンド社
中垣:だから理想の女性を言語化しとくと、そこのところを分かってて、
松田:なるほどな…でもさ、じゃあなんでおれらはモテへんの?
中垣:あくまで女性に限っての話なんじゃない?
みなと:どうだろう、別に男性でもそういう人ってモテる気はするけど…
中垣:まあそうか。だから
松田:おれだってちゃんとはしてるよ笑
してません
みなと:笑
中垣:まあおれが思うのはそんなところかな。
河東:うーん…じゃあちょっと聞きたいねんけどさ、もしペアーズで新しくコミュニティを作るとして、
中垣:分かった、「commmon が好き」や。
松田:それさ、「おれのことが好き」っていうのとほぼ一緒やと思うで。
中垣:笑
河東:そこで「自分自身の人生を生きている」とか言っても意味不明やん。もうちょっとこう、参加ボタンを押し得るようなやつで…
みなと:
松田:まあ確かに、それくらい具体的な行動を指してないとあかん気はするな。
中垣:例えば洋服好きに関してならあると思うねんな。
松田:笑
服の着方と金の使い方知らないダサい医者が着てる服っていうイメージかな
中垣:そういう踏み絵的なものって、服ならあると思うねんけど…
河東:なんか、ペアーズの「バスケが好き」とか「サーフィンが好き」とかってまじでどうでもいいねんな。なんかええ感じのやつを思いついたら新しくそのコミュニティ作りたいねん。
松田:なんやろうな。
河東:中垣がさっき言った「ドグマに毒されていない」とかはありなんかもしれんけど。
松田:ちょっと抽象度が高過ぎるねんな。
中垣:あとはそもそもの話をすると、
松田:だから
中垣:笑
松田:「今晩世界が滅びると知っても今日の予定を変えない」とかね。まあこれはちょっと事実の話ではないけど。
みなと:さっきも言ったけど、僕的には「人の話を最後まで聞く」っていうのは大事な気がするんだよね。
松田:でもこれ、もうちょっと頑張って漸近できる気はするな。
みなと:そうだよね。
河東:あとは
今まで出たやつ全部アウトです
中垣:でもどうやろ、なんか無い気もする…というか、自分にとって相性の良い人に共通のエッセンスを言語化することはできると思うけど、
河東:なんかおれのためにみんなごめんな笑 でも今のおれにとっては恋愛がホットトピックやねん。
松田:ええやん、ユースやん。
中垣:でもさ、趣味が一緒ってほんまに虚構っぽいなと思っててんけど、逆に男友達やとそういうのってあったりせん?
河東:あー、確かにね。
中垣:まあ友達同士ならトピック絞って付き合えるからね。
松田:そうやんな。だいたい
中垣:そうそう、ほんまそうやねん。
松田:だからやっぱ共通項なんてクソやで。もう
みなと:あー、なるほどね。
松田:とんでもないヤリマンが混ざる可能性はあるけど。
河東:笑
中垣:いや、でもそれくらいの方がいいと思うよ。
c 愛と嫉妬
2021年2月21日
Aux Bacchanales 紀尾井町
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