中垣:なんか
松田:それは超思うよ。だから個人的には、
いや別に自分が賢いとかそんなんじゃないすけど
西川:あー。
中垣:そもそもほとんどの場合、パラメーターってもっと多いしね。
松田:だからおれは『思考・論理・分析』が好きやねん。
本の価格が高いと言うのなら代わりに買って差し上げますし、そういうわけではないのであれば、じゃあ買ってください
中垣:はいはい、あれはそういう感じなんや。
松田:うん。あれはほんまに基本も基本の話しかしてへんねんけど、だからこそそれさえ分かっていれば、
西川:なるほどね。
松田:だからフレームワーク的なことを聞かされても、解像度の低過ぎる一般化としてか、純論理的に正しいだけの今この場とは関係の無い話にしか思われへんねんな。
中垣:なんかさ、
松田:はいはい。
中垣:でもいわゆるフレームワークは、言いたいことがあってそれをより鮮明にするためのものではなくて…なんて言えばいいんかな。
松田:うん、分かるで。
中垣:そうそう、ほんまそれやねん。
松田:分かるわぁ笑
中垣:そもそもあれ定義が全然明確じゃなくて、プレイヤーがいっぱいいたら、HowもWhatも立場によって解釈がバラバラやねんな。
西川:うんうん。
中垣:でもみんな言ってんの。なんなら
西川:笑
松田:それ言い出したやつほんま極悪やな笑 5W1Hならまだ、最初に言い出したやつの気持ちは分からんではないけどさ。
中垣:そら小説の主人公を描写するのであれば5W1Hでいいねんけど、いろんなプレイヤーがいるときに5W1Hとか言い出したら何の話してるか分かんなくなるの。
西川:うーん。
中垣:まあ中にはしっくりくるフレームワークだってあって、例えば軸を2本抜き出して
松田:うんうん。
中垣:でも
松田:あー、確かにね。四象限を設定するやり方は仮説提案的やねんけど、要素を過不足なく並列する系って事実を恣意的に取捨選択してる感じがあるよな。
前者は抽象度を上げることで話を一般化しているため汎用性の高さがありますが、後者は事実を取捨選択することで話を単純化しているため、前者ほどの汎用性の高さがありません。
中垣:もちろんどんなフレームワークにしたって最初に考えた人はすごい人やねんな。だから、
西川:うんうん。
中垣:それで、
松田:はいはい。
【図解】バリュープロポジションの定義とキャンバスの使い方を解説!
中垣:まあわりと有名なフレームワークで、
西川:うんうん。
中垣:で、これはもともとマッキンゼーのコンサルタントが1988年に出した論文に基づいて作られたやつやねんけど、これの肝はペインについても考えていることやねん。
A BUSINESS IS A VALUE DELIVERY SYSTEM
Delivering value to customers – McKinsey & Company
松田:はいはい。
中垣:普通はゲインについてしか考えないねんけど、でもそれだけじゃなくてペインも解決できたら、それはすごくいいサービスだよねって言うねんな。でもこれについて初めて知ったとき、
西川:うんうん。
中垣:確かに潜在的なペインを取り除けたらそれはすごくいいサービスだし、実際にそういうものもあるとは思うんだけど、でもそれだけでは何も明確じゃないというか、
西川:うんうん笑
中垣:で、もう全然意味が分からんからせめて英語で確認しようと思って、
松田:はいはい。
中垣:なんか…ほんまに何も良くないねん。強いて言えばペインだけ、これを思いついたのがちょっと偉いだけ。
松田:笑
中垣:それ以外は何も良くないのに、みんなが使ってるし考えた人も偉いみたいだしって言って、結局みんな使うのよね。
松田:へー。
中垣:
松田:うんうん。
中垣:それやのに、「ペインっていう考え方は確かにいいよね。
西川:あー、なるほど。
中垣:
😫
松田:笑
中垣:つまり、頭が超イケてる人にとってはフレームワークなんて要らんわけ。膨大なパラメーター同士のねじれの関係みたいなものをピピッて解ける頭があるのであればそんなものは要らなくて、一人のアイデアマンとか少数精鋭のチームがパッっと仕上げるのとかはそれに近いわけやん。
西川:はいはい。
中垣:でも、企業が様々なステークホルダーを巻き込んでコンセンサスを得て…ってなるとなかなかそうもいかないから、
松田:うんうん。
中垣:もちろんケースバイケースと言っても、コンサルタントとか学者の経験則で、「とは言えこういう絞り方がうまくいくことが多いよね」ということで出てくるのがフレームワークなんだけれども、でもやっぱり万能ではないわけ。
松田:はいはい。
中垣:「フレームワークは万能じゃない」なんてよく言われることやねんけど、でもみんなそれが分かってなさそうやねんな。
松田:なんかあれやな、大変やな笑
中垣:何もしっくりこないねんな。
松田:笑
中垣:一応あれやで、別に今のチームがどうとかお客さんがどうとかいう話ではなくて、でもなんかそういう感じなんだよなっていう話やねんけど…
松田:はいはい。
中垣:なんか今さらやけど、若手コンサルの叫びっぽくてすごく嫌やな。誰かに叩かれそう。
松田:だから…ほら、来週仕事辞めたらいい笑
中垣:まあフレームワークディスみたいになってるから揚げ足を取られそうなんだけど、それよりもおれの言いたいのは…
歴史の干物、「時」の影ぼふしを随喜渇仰して居る人々は、「過去」に膠着して一歩も前進し能はぬのである。干物はどうしても蘇息せぬ、影ぼふしはどうしても自分で動き出し能はぬ。それ故、彼等には現在も未来もない、また主観を飛び越えるほどの元気もない。彼等はいつも過去の影を背負つて居るので、而してその影の重きに堪へ得ないので、過去をぬけ出て、現在にはひることが出来ぬ。ましてそれから未来への飛躍を試みんとする意気に至りては、露ほどもない。本当の歴史は飛躍の連続である、非連続の連続である。独尊者はいつも現在の刹那において過去から未来へ躍り出る。彼は現在の一刹那において黒暗暗の真只中を切り抜ける。此一飛躍の中で所謂る「過去の歴史」なるものが、溌剌たる生気を取り返すのである。独尊者の巨歩は実に此の如く堂堂たるものである。何ものの閑人ぞ、敢て彼を干乾しにはせんとする。又何ものの「現実」主義者ぞ、彼を「過去」の棺桶の中に封じ去らんとする。
Source: 鈴木大拙『時の流れ』
松田:もちろん分かるよ。
西川:あー。
中垣:そうそう。
2021年2月28日
Aux Bacchanales 紀尾井町
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