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次はゴスい感じのジュエリー着けまくるわ

4 years

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松田:今の話に絡めて最近考えてることやねんけど…

中垣:うん。

業界の低脳な感じほんと嫌いって話からの続きです

c 業界のレトリックほんま嫌い

松田アテリエで買うたこれやねんけど、これほんま調子ええのよ

中垣:うん、おれもそれ好きやで。

Antony Paris
Image: commmon

松田:それでじゃないねんけど、今日に関してはクロムハーツもシェーヌダンクルも着けてへんねんな。家出る前にそのことを鏡の前で確認して、確信を持って着けずに出てきて…もうしばらくはあんなん着けんとこうと思ってて

中垣:はいはい。

散々世話になっておいて「あんなん」とは…

c シェーヌダンクルについて学ぼう

c エルメスのブレスレット、クレッシェンド

松田:あいつらは結局さ、どこまでも物が強過ぎるというか…もちろんクロムハーツにしてもシェーヌダンクルにしてもすごくいいとは思うねんけどね。

中垣:なんていうかその経済にコミットすることで、どこかで「ガハハ」と笑っているジジイがいる世界というか…まあ誰かの既得権益っぽいよね。

松田:そうそう。そんなものにコミットしても何にもならんというか、あれが良いっていうのは既に仕上がりきった価値観なわけ。まあ…確かに好きではあるねんけど、でもシェーヌダンクルにしたって、全てのサイズを厳密に着け比べてどれがベストかを模索したわけでもないし、やっぱちょっとね。

「一番大きいのください!」@東急百貨店

エルメス 渋谷東急本店 – Hermès

中垣:うんうん、分かる分かる

松田:だから結局ね、見城徹がバレンシアガを着て喜んでるのと本質的には変わらんのですよ

中垣:うん、分かるよ。なんかこう…すきやばし次郎で「やっぱ美味い」って言ってるのと一緒というか。

松田:そうそう。

すきやばし次郎

中垣:「そら美味しいねんけど…」っていうね。そこに人間の知覚のフロントラインを押し進めている感じはないというか

明日は今日知らなかったことを知りたいし、それが誰も知らないことであれば共有したい、当然です。

松田:せやねん。「…うん、知ってた」っていう、スタンプラリーの世界でしかないねん。でもいつまでもそんなことして喜んでても仕方がないやん?

中垣:うんうん。

松田:それで「次はブリンブリン路線がええかな」みたいなことを前に言うてたけど、まあちょろっと触ってみた感じ、それもまたちゃうなと思ったのね。

中垣:はいはい。

松田:そう、つまり多少のオタクハットに甘んじてでも、あくまでジュエリーの地平を開拓したいという話やねん。だからほら、ラッパーみたいに金ピカのチェーンを巻くみたいなのは悪くないかなとも思ってる。

中垣:あー、ブリンブリン路線か。

松田:そうそう。マイアミキューバンリンクとか、ダイヤモンドをパヴェり散らかしてるようなやつね。ただ…おれがブリンブリンをやったとして、それなりに収まりはつきそうかな?

中垣:いやぁ…まあ収まりはつくと思うけど、でもちょっと良くはない気はするな。ブリンブリンの持っているイメージが松田を越えちゃう気がするよ。

Source: commmon

c 持ってるジュエリー全部飽きました

松田でもついに、次に目指すべき路線を見つけてしまったのよ。イメージとしては…ドーバーストリートマーケットのジュエリースペースのアカウントがそれっぽいねんけど分かる?

中垣:あー、なるほどね。銀座の一階に置いてるあれ系? ちょっとゴスっぽいやつやんね。

DOVER STREET MARKET JEWELLERY – Instagram

View All-Jewellery – DSML E-SHOP

松田:あー、そうそう。ドーバーのジュエリーのセレクトって結構特殊やと思ってて…まずはゴスっぽいねんけど、でもドメのクロムハーツもどきみたいな、ペラペラした安っぽいゴスじゃないねんな。

中垣:はいはい。

松田:なんかこう、ずっしりとしたゴスやねん

中垣:うん、分かる。

松田:たださ、単にずっしりとしたゴスであればクロムハーツもそれなんじゃないかと言えるねんけど、それともまた違った感じで…

中垣クロムハーツはマスキュリンさがあるもんね

クロムハーツ
Image: chromeheartsofficial/Instagram

Chrome Hearts – Instagram

松田:言われたらそれはジュエリーもそうで、アメリカのジュエリーって…例えばクロムハーツとかもそうですけど、日本人じゃ作れない形をしてるんですよね。

コトハ:どういうこと?

松田:クロムハーツはとにかくフィジカルが強くて、日本人じゃこれだけの厚みを持たせられないんですよ。

コトハ:それは作れないってこと?

松田:技術的にはもちろん作れますけど…ここにこの厚さを持たせようとはならないと思うんですよね。あれは自分達のフィジカルが強いからこそ出てくるデザインなんですよ。

Source: commmon

c モードと装いの東西

松田:そうそう。ボールドでエッジがしっかりと持ち上がっていてギュッとしてるあの感じ、あれはドーバーのジュエリーには無いねん。それこそ今着けてるアテリエのこれ、これがイメージ的には近い。

中垣:分かる分かる、そういう感じやんね。ドーバーのん、おれもええなと思いながらいつも見てるよ

松田:あとはよう分からん石を使ってる感じも特徴なんかな。だからあれ系やんね、言うたらシャネルのコスチュームジュエリーとかにノリは近いと思う。

中垣:まあもうちょっと洗練されているというか、モダンやんね。ちょっとマルジェラっぽくもない?

MAISON MARGIELA シルバー Spliced リング – SSENSE

松田:あー、確かにね笑 まあシャネルのコスチュームジュエリーとの差分は、あんなにオバハン臭くはないということになるんかな。

若くてすまん

中垣:うんうん。いつもドーバーのあれを見ながら玄人か素人か判断しかねて、「おれはいいと思うけど、でも松田になんか言われそう…」とか思いながら黙ってた

松田:あ、そうやったん笑 でもおれもね、とりあえずそっち路線でいくことにしたよ。

中垣:うん、やっぱかっこいいよね。

松田:とりあえずこのあと、ドーバーに行って一個買おうと思ってる。

中垣:あー、ありやな。おれも行こうかな。

松田:それで買おうと思ってるのがさ…ちょっとザ・グレート・フロッグって調べてみてくれへん? イギリスのブランドで、これが絶妙に素人か玄人か分からん感じがあるねんけど、その線ではもっともオーセンティックなブランドのひとつなのかなって。

THE GREAT FROG
Image: THE GREAT FROG

THE GREAT FROG

中垣:歴史はあるの?

松田:創業は1972年とかやから、まあそれなりには長いよね。なんかちょろちょろと名前が出てくるブランドではあって…例えばスカルリングってあるやん? あれの元祖はどこだ議論みたいなしょうもない話があったりするねんけど、その文脈でもここの名前は必ず出てくる

中垣:はいはい。

THE GREAT FROG celebrity
Screenshot: THE GREAT FROG

HERITAGE – THE GREAT FROG

松田:あとは数年前のGUCCIのジュエリーコレクションで、アンガーフォレストっていうのがあったの分かる?

中垣:…分からん笑

Anger Forest eagle head ring in silver – GUCCI

松田:なんかね、こういう感じのジュエリーをGUCCIが数年前にたくさん出しててん。70年代森ガールみたいなノリのテイストになった初めの頃、ちょうどあの辺やね。

アレッサンドロ・ミケーレな

Alessandro Michele – Wikipedia

中垣:あー、でもここ最近ずっとそんな感じやんね。

松田:そうそう。ほんでそのアンガーフォレストっていうコレクション、あれはたぶんザ・グレート・フロッグのオマージュなんかパクリなんかは知らんけど、まあそれやと思うねん

中垣:あー、でもそれくらいには「ここと言えばこういう感じのデザインだよね」っていうイメージのあるブランドなんや。

松田:そうそう、そうやねん。だからこれが…例えばビルウォールとかやと、確かにブランドのイメージっていうのは明確にある一方で、そこから大きく外れたデザインのものも濫造してたりするのね。

ジェシー・スタークの悪口はそこまでだ!

中垣:うんうん。

松田:でもザ・グレート・フロッグはらしいことしかしてへんというか、その文脈の純血感はあるよ

カニエ・ウェストからメタリカまで 多くのミュージシャンに愛されるジュエリー「グレートフロッグ」 – WWD JAPAN

中垣:はいはい。

松田:それでGUCCIのアンガーフォレスト、特にアニマルヘッドのモチーフは完全にザ・グレート・フロッグのそれで、もしかするとこれザ・グレート・フロッグのOEMとかやったりするんかなとも思ってんけど、GUCCIはイタリア製やったからおそらく関係はないんじゃないかな。

中垣:はいはい。

THE GREAT FROG ホールマーク
Image: THE GREAT FROG

ザ・グレート・フロッグはイギリス製

Help & Information – THE GREAT FROG

松田:ほんでね、これが買おうと思ってるリングやねんけど、これで2万数千円くらいやねん。結構安いよね。

中垣:あ、へー。

Claddagh Ring – THE GREAT FROG

松田:リングなら2万円くらいからあって、最もボリュームのあるものでも3万数千円とかやねん。そういうアフォーダブルな感じやねんけど、なぜかドーバーには結構な数が置いてるねんな。

中垣:なるほどね。もしかしたらあれかもね、それこそヴィヴィアンとか、あとあのお店なんやったっけ、藤原ヒロシがバイトしてたパンクのお店…なんしかそこで置いてたとか、そういう話があったりするんかもしれん。

知らんけど

松田:あー、なるほどね。まあとにかく、おれはそういうのにコミットしようと思っているって話。だからとりあえず来週までに、キュービックジルコニアを大量にぶら下げたゴスい感じのネックレスを作って着けてくるわ。

中垣:キュービックジルコニアって何?

松田:ダイヤモンドの代用に使われる人工石やねんけど、ダイヤモンドならちょっとあり得ないような、やたらでかいサイズの石が超安く買えるねん。もう最高としか言いようがないよ。

“A woman should mix fake and real,” Chanel once declared. “The point of jewelry isn’t to make a woman look rich but to adorn her; not the same thing.”

Source: CNN style

How Coco Chanel changed the course of women’s fashion – CNN style

中垣:はいはい。

松田:それでシャネルストーンっていう石を枠にはめたパーツがあるねんけど、ジルコニアのそれをいっぱい買って適当に繋いでじゃらっとぶら下げるっていうのをやってみたかってん。

中垣:なるほどね。ところで今着けてるそのチェーンはなんなん?

松田:これは前に買ってたボールチェーンやねんけど、カットボールチェーンって言って、普通のボールチェーンに6面のカットが入ってるねんな。ちょっとこう…ロザリオとかっぽいよね。

中垣:うん、それっぽい。遠目に見てもちょっといいなと思ったもん。これはシルバーをくすませてるってこと?

松田:そうそう。シルバーを硫化させた後にちょっとだけ磨いて、平面の部分だけ綺麗に光が反射するようになってる

中垣:うん、これはかっこいいね。

2021年5月16日
Aux Bacchanales 紀尾井町

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ドーバーストリートマーケット ジュエリー
HeaderImage: DSML E-SHOP

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