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Nurture your own local

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松田明日の文字起こし、なんかこれがいいってやつある?

中垣:あー、じゃああれは? ローカルのやつ。タイトルは Nurture your own local がいい

松田:え、何 ? ナーチャー…?

中垣Nurture your own local.

中垣の中の Ken が出ました 👨🏻‍🏫

松田:あー、nutrition のファミリーのね。はいはい、ほなそれでいくわ。


中垣:前に清水さんが来たときに話したローカルの話ってどんなんやったっけ。あれか、そこにいる人が楽しむためのものが本当のローカルで…っていう。

松田:あー、うんうん。

中垣:なんだけれど、人々がローカルを作りたいって言うときって、観光客が旅先で垣間見て情緒を感じるようなそういうローカルを考えてるから、その時点でもう矛盾しているというか、それは作るもんじゃないよね?っていう。

松田:うん、つまり『イノベーションのジレンマ』やね。

クレイトン・クリステンセン(2001)『イノベーションのジレンマ』翔泳社
Image: Amazon.co.jp

小綺麗な東京からTwitterで主張するだけの、いっちょかみなスタンスでローカルを盛り上げようだなんて、そんなせこいことではだめなんです。大企業がスタートアップを買収するしかないように、地方に移住するか、今ここで自分のローカルを育む腹を括ってください。

クレイトン・クリステンセン(2001)『イノベーションのジレンマ』翔泳社

中垣:笑 まあスタートアップではないけど、でも何かしらのジレンマ…ローカルのジレンマやね。

このテーマ、地方創生を研究している学部生にあげます

松田:そうやね。

中垣:まあそれはそうとして…前にちょっと別路線でさ、お山の大将が大事だって話もしたやん。

松田:あー、したね。

中垣:それについて昨日もなつきと話しててんけど、なつきはどうしても勝ち負けを考えてしまって、それで自分は負けていると思ってしまうと

松田:うんうん。

そもそも自分を他と比べるから、自信などというものが問題になってくるのだ。わが人生、他と比較して自分をきめるなどという卑しいことはやらない。ただ自分の信じていること、正しいと思うことに、わき目もふらずに突き進むだけだ。

Source: 岡本太郎(2017)『自分の中に毒を持て』青春文庫

岡本太郎(2017)『自分の中に毒を持て』青春文庫

c 当たり前ですけど、人生勝ち負けとかじゃないんでね

中垣:その上でなつきは、「自分がいていいと思える場所がない」みたいなことを言ってて。

松田:あー。

道路の使用許可もクソもなくこのMVを撮った孫GONGの図々しさを参考にしてください

中垣:でもなんか、確かにそういうことやなというか…ローカルって要は地元やん。だから自分がそこにいていいとかじゃないのよ、だって生まれた場所やもん。

松田:それはそうやな。

中垣:それこそ経緯の問題で、生まれたときには既にそこにいてんもん。それこそがローカルなんだけれども、でも上京するとローカルがなくなって、そこにいていい理由がなくなるわけ。

松田:うんうん。

中垣:…ってなったときに、そこで擬似的なローカルをいかに作り出すかっていうのがテーマとしてあって。

松田:はいはい、なるほどね。

中垣:なんしか東京っていっぱい人がいるから、どんな物差しをあてても自分より上の人っていうのがいるわけね。だからもう勝てないんねん。

勝つためには競走を避け資本を蓄積すること、そのためには誰も取り組んでいない、未だ資本の蓄積が進んでいない分野で最初で最後の一人になることが重要です。では分野を選択するにあたってその独自性、唯一性は何によって担保すればいいのか。それは自分が他でもない自分であるということによって、つまり自分が好きなことに確信を持って邁進することによってこそなのです。

c 「僕は僕で、僕という線では結構やらしてもらってるんですよ」

松田:うんうん。

中垣:でも、本来は勝てる勝てないとかはどうでもよくって…例えば松田の金チェーンとかはすごくいいと思うねん。身の回りに金チェーンを作ってるやつがいてそれがいいと思ったのなら、それを買えばいいねん。

松田:はいはい。

中垣:もちろんより良いものを求める姿勢も大事っちゃ大事やねんけど、でもやっぱり「この金チェーンはあそこのブランドのと比べると…」とか言ったらあかんねん。そんなこと言うなと。

松田:うんうん。

上裸で白いリネンに横になっているときに着けてるとしっくりくる感じの細い金のネックレス、取扱ございます。同種の別の物と比べても普通に一番いいです

c お問い合わせ

中垣:そうじゃなくて、てめえらのローカルを represent しろと。そういうことをすごい思ったんよね。

松田:うんうん。

中垣:それでなんかさ、なつきがかつて働いてたHAGISOってあったやんか。あれを見て、当時は「でも高級ホテルとか大手のビジネスホテルとかには勝てへんよな」とか思っててんけど…でもそれは違うんやなと。あれこそがローカルなんか、と思って。

松田:うんうん。

HAGISO
Image: HAGISO

カフェでは一杯一杯丁寧に淹れるハンドドリップコーヒーや、地域の八百屋さんや肉屋さん魚屋さんから仕入れた季節の食材を使ったメニュー、自家製のケーキや人気のパフェをご用意しています。
ギャラリーでは、若手アーティストの個展やHAGISOキュレーションによる興味深い展示が毎月催されています。
2階の201では、谷中のまち全体をホテルにみたてるhanareのレセプションや、HAGISOや東京芸大ゆかりのアーティストによるアクセサリーや小物を集めたショップが用意されています。

世界中を探しても、東京という都市にしかない人、文化を育む場所になればいいと思っています。
そんな場所は、小さくても濃密な引力を持っていることで、巨大資本によって出来た多くの複合施設にも負けない魅力的な場所になることができると信じて、

みなさまが何度でも足を運びたくなる場所を目指していきます!

Source: HAGISO

HAGISOについて – HAGISO

中垣:あるいは別の例でいくとポートランドがまさにそうで、別にそのコーヒーがそのエリアで一番美味しいのかは知らんが、友達が作っててパッと行ってすぐに帰るからそこで飲むことにしてるし、別にそのことに文句もないみたいな。

松田:はいはい。

中垣:そういう経済圏がうまく回ってるポートランドってすごいなとか…あるいはニューヨークのルックスタジオって覚えてる? LQQKって書かれたプリントTシャツが一時期めっちゃ流行ってんけど。

松田:ほうほう。

LQQK Studio

中垣:5~6年前になるんかな、ただのシルクスクリーンでLQQKって書いてるだけのTシャツやねんけど、それがめっちゃ流行ってん。ほんでルックスタジオっていうシルクスクリーンをやってる人達と、ノーウェーブっていうネットの海賊ラジオ局があって…

松田:あれか、Supremeに置いてたやつか。

Know Wave
Image: Know Wave

Know Wave

中垣:あー、そうそう。そこふたつのメンバーはわりと共通してたりして、ひとつのクリエイティブフッドみたいな感じになっててんな。

松田:はいはい。

中垣:それが日本に紹介されるときに、ローカルって言葉がよく使われててん。「彼らはラジオ局をやってて、仲間がやってるルックのTシャツを着てるんだ」みたいな。そういうのが素敵だったからうちでも取り扱ってます、みたいなね。

松田:はいはい。

中垣:それで当時Nハリでもなぜかルックの服が売ってて、尾花さんもそういうことを言ってたと思うのね。で、おれは当時はよく分かってなかってんけど…でもたぶん、それもそういうことやと思うねん。

NYのプリントスタジオ「LQQK STUDIO」が東京に、Nハリでポップアップ出店 – FASHIONSNAP.COM

松田:なるほどね。

中垣:まあただね? ただ問題なのは…そのTシャツを買うのにみんなめっちゃ並んでたし、その後めっちゃプレった。

松田:笑

参加者全員ダサ過ぎるぞ

中垣:ほんまクソ。ローカルもへったくれもない。

松田:間違いない。

中垣:だからルックのTシャツがいいと思ったのなら、やるべきだったのはそれにインスパイアされて自分もTシャツを刷って、それを仲間に配ることやってん

松田:うんうん。

中垣:そこで並んでTシャツを買ってる限り、君達にはローカルは永遠に訪れないんだよって。represent しないといけない、アフロディーテギャングなんですよ。

それはちょっとよく分かんない

松田:だからあれやね、ローカルは私のローカルでしかあり得へんねん

中垣:そう、そうやねん。それはもう私やから、他と比べるとかじゃなくなってくるわけ。

松田:うん、もう悟りやね。ローカルは悟り。

中垣:そう。もう云々とかじゃない、是とか否とかじゃないわけ。ローカルはジャストローカルやねん。

松田:絶対に一般化されへんもんね。今ここの具体であり続けて、その限りにおいて圧倒的なリアリティを誇っている、これがローカルやね

c 「なんかこう手触りがないんだな」問題

中垣:そうそう。だから一番具体的なことであれば、人はローカルなことができるわけ。例えば友達とパーティーをして誰かが作ってくれたご飯を食べると。それにケチをつけるやつなんていないわけ

松田:うんうん。

中垣:「これならあそこのレストランで食った方がよくね?」とか言うやつなんていないやん。そんなやつ頭おかし過ぎるやん。

松田:はいはい笑

中垣:それくらいなら誰でもローカルは実践できてるねんけど、でももうちょっと広い範囲でかつ時間的なスパンをもってとなると、なかなかそうはいかない。

松田:うん、確かになぁ。

中垣:だからね、ブルーラグはやっぱりそこがすごいなって。だってあそこでバッグ作ってんねんで、ちょっと偉過ぎるよ。

BLUE LUG

松田:それはそうやんな、確かに。だってあそこで作ってるねんもんな。

中垣:それでいてビジネスになってるのもまたすごいところやねんけど…まあとりあえず売れる売れないはともかく、ローカルは大事にしたいなって。

松田:はい。

中垣:それでさ、前に倉留とチャリに乗って遊んでたとき、ちょっと自転車ええなってなったみたいで「どういうのがいい?」って言われてんけど…あのチャリに乗ってこれがいいなって思ってもらっても、あれを買えばいいよとはならへんねん。だってあれは他にないもん。おれが組んだやつやもん。

松田:うんうん。

c 青山霊園でマウンテンバイクで遊んだら楽しそうやなと思ってて…

中垣:で、そうなるともう完成車の新車しかないわけ。まあそれはそれでいいねんけど、でもそれしか選択肢がないのもおかしいなと思って。

松田:うん。

中垣:別にそこまでガチで乗るわけじゃないし、でもあんまり素人臭いのも嫌だってなると…確かにブルーラグに行けばあるはあるねんけど、必要十分じゃないねん。要は高いねん。

松田:シンプルにそうやな。

中垣:クリスキングのヘッドなんか要らんねん。あのノリの自転車を20~30万円もかけて組むのはおかしくて、ああいうのを10万円くらいで買えればそれはすごくいいんじゃないかと思ったわけ

ディスではない

松田:はいはい。

中垣:だからもうね、eBayとかで売ってる昔のMTBのフレームを5本か10本くらい買っちゃって、他のパーツも適当に揃えといて、欲しいって人が出てきたらそこから選んでもらって組んであげる、こういうことをすればそれはすごくいいんじゃないかって。

松田:うん、すごいしっくりくる。めっちゃいいと思う。

中垣:やっぱいいよね。

松田commmon で物を売るならそれやな。まあ日曜日にオーバカナルまで受け取りに来てもらうけど。

中垣:だから、そのためにも場所を借りるんですよ

松田:うん。そうなればおれは、いろんなジュエリーと金のチェーンを並べとくよ。

中垣:そうそう。

2021年6月27日
Aux Bacchanales 紀尾井町

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LQQK Studio
HeaderImage: WWD

The Brooklyn Print Studio Fostering a New Generation of Indie T-Shirt Brands – WWD