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「僕は僕で、僕という線では結構やらしてもらってるんですよ」

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倉留:河東はもう復帰したん?

河東:うん、復帰した。ただやっぱサラリーマンしてるとなぁ…まあ単純に仕事休んでたときの方が楽しかったって話やねんけど、仕事自体が嫌というよりは、自由にできる時間があって本とか読んでるとほんまに楽しかって、仕事してへん状態の方が成長してる気がするねんな

松田:うんうん。

河東:仕事休んでる間はcommmonに来て話したり、一人で本読んだりしてて、それで「今までのおれとはもはや違うねんぞ」のメンタリティーが出てきててん。

松田:うんうん。

河東:それで「これは復帰しても上手いことやれちゃうかもな」って思っててんけど、いざ仕事に戻ると、どれだけ負けへんように意識しててもすぐに持っていかれてもうて、気付いたら今までと同じ考え方をしてたりするの。

倉留:あー。

河東:この一週間だけでも「あれやばいぞ…」「心拍数上がってきた…」みたいな瞬間が何回もあって。

松田:はいはい。

河東:そこで「このまま飲まれたらあかんぞ」って思って立ち止まれてるのは一応の成長やねんけど、やっぱ普通に働くことの難度が思ったよりも高くて

松田:うんうん。

河東:それでじゃないねんけど、仕事してへん方がかっこよくなれる説っていうのがおれの中で出てきてん。

倉留:笑

河東:もちろんサラリーマンをしてても「この人はかっこいいな」って思える40代の上司とかはおるねんけど、でもニート…もちろん投げやりなそれじゃなくて、勉強したりこれこそはと思えることをやってるニート、そっちの方が絶対にかっこいいと思うのね

倉留:いや、それはそうやんな。

河東:このままおったらほんまにかっこよくなられへん気がするのよ。

人生における最大の関心事

松田:なんか昨日さ、中垣とおれと、あと中垣が大学生のときにインターンしてたブランドのデザイナーの人と話しててんけど、話聞いてても「好きなことしかしてきてないし…」みたいな感じで、目の前にあるおもろそうなことドリブンでここまでやってきました感がすごいあってんな

河東:うんうん。

松田:なんかね、ほんまに溌剌としてるというか、人生ライドしてはる感じがすごくあってん。あれはこう…とりあえずこの会社に何年くらい勤めて、結婚は何歳くらいでみたいな、未来の見通しを立ててそこから逆算して生きてる人とは随分と違う感じがあって

河東:やっぱそうやんな、それはすごい思う。

松田:成長とかほんまクソやんな。10年後のために今日を犠牲にして、10年後にはそのまた10年後のためにその日を犠牲にしてるねんで。最悪やん。

中垣:成長ってまじでなんなんやろうな。それってなんて言うか、人間を過小評価し過ぎているよね。

Source: commmon

c 自分を過小評価してはいけない

松田:しかも彼女のそれは、「とにかく目の前にあることからちゃんとやるぞ」みたいなイズムドリブンの強引なやつじゃなくて、質と量ともに内から湧き出るバイタリティに合わせてやってる感じで、すごくフィット感があってんな。あれはかっこよかった。

commmon では、インテレクチュアルな認識とフィジカルな実態が乖離なく一致していることを分かりやすく「フィット感がある」と表現しています。
その究極の例は禅における悟りやプロスポーツ選手のゾーンであり、逆に「人生なんかしっくりきていない」「したいことをできていない気がする」など、あらゆる種類の迷いや悩みはフィット感が損なわれた状態です。

河東:それはほんまにあってさ、週5もサラリーマンをやってるとシンプルにもったいないと思っちゃうねんな。しかもこれは、別にしっくりきてなくもない仕事をしてる人にさえ言い得る、一般化しやすい話やと思ってて。

松田:うんうん。

河東結局のところ、どんな仕事も自分のやりたいこととクリティカル一致じゃないわけやん。内から出てくるバイタリティのままにとはいかんやろうし、多少なりとも逆算的に考えなあかんこともあるやろうし。

松田:うんうん。

大森:でも、本当に自分がやりたいことってなんだろうとはたまに考える。

中垣:はいはい。

大森:それは全然思うし、今本当にやりたいことがあったとして、おれがそれにチャレンジするのって別にリスクもないはずだよなとも思う。

中垣:実際そうですよね。マネージャーまでなったら、どこで何してもまた戻れますもんね。

大森:うん。それに貯金もまあまああるから、それだけで数年は暮らせるし。だから本当にノーリスクなんだけど、それでも今のコンサルティングの仕事を上回るおもしろさの仕事っていうのがあまり思いつかないというか…

中垣:あー。

大森:今の仕事辞めてまでやるか?って。それに、やるからにはリスクに見合うリターンがないとナァ…とかも思っちゃうし。

Source: commmon

c 【教えて大森さん】今の仕事と本当にやりたいこととの間で悩んでいます

河東:その辺もひっくるめて今ここにフォーカスする感じで溌剌とやってる人もおるにはおるんやろうけど…この感じ、なんて言ったらいいんやろうな。でも一回休んで復帰して痛烈に感じてん、引いた目でサラリーマンに向き合ってみたら「これは結構無理やぞ」って。

松田:はいはい。

河東:だからおれ、特に理由はないけど仕事辞めよっかなって思ったもん。これでかっこよくなられへんのはさすがにちゃうなって気がして

倉留:なるほどなぁ。

河東:これじゃない感がすごいあるねんな。倉留とかはどうなん?

倉留:まあ確かにね、働いてまうと何が大事か分からんくなるのはあるよね

ミヒャエル・エンデ(2005)『モモ』岩波少年文庫

河合敏雄(2020)『Momo ミヒャエル・エンデ』(NHK 100分 de 名著)NHK出版

河東:ほんまそうやねん。昨日までは「我こそは今ここに全力を注いで生きていくんだ」って思ってたのに、すぐにそんなこと忘れてまうのよね。

倉留気付いたらサラリーマンマインドに適応しちゃうよね

河東:「あれ、土曜日に仕事を残したくないことがモチベになってるぞ?」みたいなね。

倉留:分かる、めっちゃ分かるわ。

河東:これはまあ自分の弱さっちゃそうやねんけど、とは言えそういう考え方になるのが不可避な感じもあるねんな。

松田:へー。

河東:自分の努力だけではどうにもならんなって感じ。言うても同じ会社の人とか取引先の人がいて、彼らはサラリーマンのマインドで仕事をしてて、どうしてもそれを無視するわけにはいかへんやん。ほんまにむずいよ。

松田:はいはい。

河東:松田には絶対にできないと思う。

倉留:絶対無理やね。

松田:笑 それさ、週休3日になったらなんとかなったりせんの?

「週休3日制」自民が本格議論…コロナ禍の企業で試験導入、給与1~2割減 – 読売新聞オンライン

河東:それはあるかもな。

松田:だってさ…まあ知らんけど、平日5日間もずっとサラリーマンやってたら、土日の2日間くらいではマインドが戻られへんと思うねん

倉留:それはある。

河東マインドを戻すのに土曜丸一日かかって、日曜だけ先鋭的な気持ちで生きるって感じになるよね

倉留:そうそう、ほんまそう笑

河東:土曜はカプセル的に過ごして蓄えて、日曜に「よし行くぞ」って思ってここに来てる。

松田:笑

河東:で、月曜も昼の12時くらいまではその気持ちでおるねんけど、いつの間にかそっちじゃないサイドに入ってそのまま5日間過ごしてる。

倉留:分かるわ。

河東:それと比べると仕事を休んでる間はすごい彩り豊かやってんな。まあお金はなかったけど、でも可能ならずっと休んでた方がいいよね

c 「コンビニバイトすれば大丈夫だから」

松田:うんうん。

したくないことをするくらいなら家で無為に寝ている方が正しいと思っている

河東:もちろん中垣の言うモチベーションの外注としてのサラリーマンって話はあって、ケツに火がつくことのない人にとってサラリーマンは楽で素敵なスタイルで、とりあえずそうやってるうちにやりたいことに出会って…っていうのなくはないと思うねん。

中垣:で、前から言ってる話として、ニートしてたときと働き出してからやと働き出してからの方が楽みたいな話があるけどさ、自分が何かに取り組む理由を自分では作り出されへん、要は自分で自分のけつ叩かれへんような人は、そこはもう外注しちゃっていいんじゃないかって思ってて。

松田:はいはい。

中垣:そこで全体の何割を外注するのでもいいんだけど、残念なことに一般的には普通に会社勤めをするかフルで自分でやるか、つまり一週間の内の7分の5を外注するか全く外注せずに自分でやるかの二択しかないわけ。それでもまあ7分の5を外注するんがしっくりくるんなら、それはそれでいいんじゃねって話。

Source: commmon

c 「辛い」の構造的な欠陥

松田:うんうん。

河東:ただ、モチベの外注をするにしても7日のうち5日は多過ぎるわけやん。週3の出社で給料も5分の3っていう制度はなんで無理なんやろうな?

松田:シンプルに、仕事の総量が同じなら少ない人数でやる方が効率がいいっていうのはあるよな。もちろんジョブ型雇用とかタスク型雇用が一般的になれば、分業による熟練のメリットがコミュニケーションコストを上回ったりするんやろうけど。

河東:まあそうやね。

松田:あとはな、週3でやりましょうって言っても絶対に週5で働くやつは出てくるねん。資本主義のチキンレースがやめられへんやつは絶対におるねん。

河邑厚徳・グループ現代(2011)『エンデの遺言 根源からお金を問うこと』講談社+α文庫
Image: Amazon.co.jp

河邑厚徳・グループ現代(2011)『エンデの遺言 根源からお金を問うこと』講談社+α文庫

倉留:そうやんね。

河東:結局みんな週5で働きたいからそうなってるってことやんな。

松田:そうそう。ほんまのほんまを言うと週3の方がいいねんけど、でも「いや、週5で働きたいです」としか判断できひんやつがほとんどやねん

週休3日制 あなたはどうする? 給料は2割削減「減らされるなら働きたい」という声も – FNNプライムオンライン

河東:これはむずいよね。あと最近、ちょっと彼女作るとかも無理やなって思えてきてるねん。

松田:それはどういうこと?

河東:いやほら、自分はいつとんでもおかしくないという自覚があるから、どのツラ下げて「テレビ局に勤めてます」なんて言えんのって話。おれの実態とタグ付けが違い過ぎるねん

c 肩書きはただのエンタメ、お前が何者であるかとは関係無い

倉留:タグはいかついからな笑

河東:「服が好きなんです」くらいしか、言ってしっくりくることがないねん。ほんまに。

松田:それは間違いない。

河東あとは恥みたいなものがなくなってきてる。これはいいことやねんけど。

倉留:はいはい。

河東:今までは周りと比べて自分はどうとか、友達と比べてもまだ大丈夫サイドにおるとか、そういうことも考えてたわけ。「自分はまだまだ救いのある方だ」とかね。

松田:うんうん。

河東:でも今は、自分が最下層…というか上も下もどうでもいいよなとか思いながら、かつ全然心地良くおれてるわけ

松田:うんうん。

河東:今までやったら「なんやねんこいつ、もうちょっとなんとかせえや」って思ってたようなハゲで小汚いおっさんを街で見ても、「うんうん、そうですよね」って思えてるねん

倉留:笑

河東「確かに今は僕の方が綺麗な身なりをしてるけど、これは僕が服好きだからであって、あなたにはあなたの好きなものがありますもんね」みたいな気持ちやね。資本主義的な勝ちを追求するメンタリティがもはやなくなってもうてんな。

来世神やん

松田:うわー、それちょっと分かるわ。

河東:なんなら東京で働き出したとき、松田に対しても「こいつはほんまどうしようもないな」みたいな気持ちが多少はあった気がするねん。でも今はそれも全然ない。

松田:おれもさ、2〜3年くらい前までは言うても変なコンプレックスがあった気がするねんな。だって、ちゃんと授業に出てそこそこの成績とってしれっと就活とかしてたら、まあ金融でもなんでも好きなとこ行けたと思うし、身の回りにはそういう友達がなんぼでもおるわけやん

おれも年収2,000万円欲しい

河東:うんうん。

松田:それと自分を比べたとき「その線では今のところ負けてるな」とか「どっかでその負けも回収せなあかんな」くらいに思っててん。「今同級生の〇〇と顔合わせたら…ちょっとしんどい気持ちになりそうやぞ?」みたいなね。

河東:うんうん。

松田:でも最近はそれさえないね。自分の人生を素手で掴んでる感じあるよ

河東:いや分かるわ。おれ今どんだけ偉い人に会っても「…はあ」って感じやねん。「その線では立派にやってはるんですね」って。

倉留:笑

松田:そう、ほんまそう。

河東「僕は僕で、河東という線では結構やらしてもらってるんですよ」って感じ。「それなりに幸せな瞬間もあるんです」みたいなさ。

“The only way to be truly satisfied is to do what you believe is great work, and the only way to do great work is to love what you do. If you haven’t found it yet, keep looking, and don’t settle. As with all matters of the heart, you’ll know when you find it. And like any great relationship, it just gets better and better as the years roll on. So keep looking, don’t settle.”

– Steve Jobs

Source: goodreads

Quote by Steve Jobs – goodreads

2021年1月24日
Starbucks 六本木 蔦屋書店

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