白濱:ペット飼ってて思うんだけど、結局頭のレベルが人間より低いから…
カメレオンとかレオパとか飼ってる
松田:はあはあ。
白濱:命としては尊重するけど、
松田:うんうん。なんかあれですよね、「繊細に扱うことが必要とされている物」って感じですよね。
白濱:いや、ほんとそうだね。ただ一応生き物だし、それに爬虫類なんて懐かないから、向こうから見ると人間に飼われるっていうそれ自体がデメリットなのね、そもそも。
松田:笑
白濱:つまり僕のエゴとしてここに存在しているわけだから、こいつらの理想の飼育環境は整えなければいけない、っていう義務感はある。
松田:はいはい。
白濱:で、その義務感の中でいろいろ試行錯誤しているんだけど、なんか結局、
松田:iPhoneを充電するのと同じですね。
こういう例えも可能だという提案であって、僕の意見ではありません
白濱:そう、本当にそう。
松田:でもじゃあ、なんでいろいろ飼ってるんですか?
白濱:まあそもそもは関係性を結びたいというよりは、研究者eyeというか、
松田:あー、はいはい。前にcommmonでペットを買う理由について話したとき、
白濱:あー、それはあるかもね。それで言うと、そのアンコントローラブル度合いは、植物、熱帯魚、両生類爬虫類、鳥類、哺乳類の順で大きくなるんじゃないかと思うのね。
松田:はいはい。
白濱:だから犬猫を買うとかってなると、今よりもっとノイズが大きくなって、それは僕が今爬虫類に求めているものとは違ってくると思うのね。
松田:はいはい。
白濱:
松田:笑 でもそういうグラデーションを想定すると、
白濱:笑
松田:一方でもちろん、ずっと以前に花瓶に花を挿す習慣があった時期があるんですけど、そのときは毎日水を替えて、一週間の間に花が開いていくのを見て楽しんだりはしてたので、質的に全く分からない話ではないです。
白濱:あとは管理の対象だから、
ホステスに「そろそろヤらせろ」って言いそう
松田:笑
白濱:レオパを初めて飼い始めたときでさえ「これで馴れんの?」って思ったのに、カメレオンはその比じゃないの。もう魚とか昆虫とかと一緒だよ。
松田:笑
白濱:そうなるとやっぱムカつくんだよね。それに対して「生き物なんだからそれは当然でしょ?」みたいに反論されたとして、でも僕はムカつくんだよね。
とにかくムカつく
白濱:この話をもっと広げると、
松田:まあそらそうでしょうね。
白濱:反抗期っていうのは、絶対的な存在であった親も一人の人間であると認識して、神としての親を殺す作業なんだと思うんだけど…
松田:はいはい。
白濱:一方親にとっても、それまでペットだったベイビーを一人の主体として認識して、幻想としての子を殺さなきゃいけないんだろうなと思って。でもそうなると、
松田:笑 それ、
c 二種類の認知の膜
白濱:あー…そうね。でもそこに自己同一化しなければいけない理由はなんなの?
松田:いや、別にしなけりゃいけないってもんでもないですよ。それが嫌なら子供持たんでもいいんじゃないですか?
白濱:まあね、僕は子供がすくすく育つ優しい家庭みたいなのを持ちたいから子供はつくるけど、でも僕の
松田:まあまあ。
白濱:まあつくってみないと分からないところもあるとは思うけどね。…でもだって、
松田:
白濱:それは幼少期から一主体として見ようと思ってるからじゃない?
松田:うん、それはそもそもそうですよ。
白濱:もちろん僕も子供ができたら絶対に一主体として見ようとは思うよ。けどとは言え、手間がかかる3歳児のときとかは実質的に管理対象になるわけじゃん。
白濱:だから、
松田:うーん。
白濱:あと一主体としての他者という話になると、それこそ僕と松田みたいな関係性もあるわけなんだから、そことの比較も…
松田:笑
白濱:それはちょっと考えたいなって。
松田:まあそういう話になるなら、子供なんてつくらなくてもいいって考え方は全然あると思いますよ。
c 子供を作る意味
白濱:確かに確かに、なるほど。
松田:そういう観点から見ると子供をつくることは、今言ったことのみを目的とした手段としては、必ずしも必要十分ではないのかなとは思いますよね。
白濱:うーん。
松田:うん、それは間違いないと思いますよ。
白濱:それくらいの話なのかな…
それでいいと思います
2020年11月3日
Aux Bacchanales 紀尾井町