直前まで下の動画を観ながら、言語的分節によって部分の集合として理解できることと、部分に分節するには複雑過ぎて、部分に不可分な全体としてのみ理解できることの違いについて話していました。
白濱:今の話でいくとさ、
松田:あー、はいはい。
白濱:音楽評を読むのもそうだし、僕が音楽を語ることも苦手だし。まあほんとここで解説してくれた通りなんだけど、
音楽の理解と再生産はAIに任せたらおっkーってことで
松田:うんうん。
白濱:別に語ろうと思えば語れるけど、無理に語ったその内容は自分の評価体系とは違ったものになってしまうだろうし。
松田:あー、まあ確かに。
白濱:してる人にもしてる人で、難しさはあるんだろうなって。
だからこその妙みたいなものもあるわけで…
松田:僕が食事をそこまで好きじゃないのも、やっぱり今日何を食べたから明日食べるものがどうなる、とかじゃないからなわけですよ。
白濱:分かる分かる。
松田:
白濱:分かる分かる。
松田:そうですそうです。
白濱:あとはね、
松田:そうなんですよ笑
白濱:楽しくない…
Huracán Performante Spyder – LAMBORGHINI
松田:お金を出せばなんとかなるゲームって、
ツールドフランスに一人だけカワサキのニンジャで参加してるみたいな感じ
白濱:六本木ってことだよね。
松田:そうですね。それとは逆に…
白濱:そう、そうなんだよ。でも逆にさ、
オーバカナルで頼むオムレツを「ハム&チーズ」にする
松田:確かになぁ…
白濱:僕だったら…まあ少なくともそういうことはするんだけど、それだけでは自分に耐えられなくなって、
松田:たぶん、そんなに今と変わらないと思うけどなぁ。
白濱:ただ人生って有限なわけだから、
松田:うんうん。
白濱:それはまあそうなんだけど、お金で解決できるようなスキルとか経験に価値を感じていないっていう前提がどうしてもあって、
松田:笑
白濱:まあ…例えば料理が好きな人なら、そのお金で美味しいものをたくさん食べて、美味しいものについての知見を深めるみたいなのはありなのかもしれないね。
松田:いやでもやっぱり、
白濱:まあそうね笑
松田:強いて言えばね、僕はジュエリーの類が好きですから、そこにジャブジャブお金を突っ込んで、
欲しいものリストです
ペルレ ダイヤモンド パヴェ リング – Van Cleef & Arpels
Charles Loloma, Hopi Silver Ring with Red Mountain Turquoise Cabochon
白濱:飽きるまでを早くできるよね。まあそれはいいのかもしれない。
松田:でも分かりやすい使い方ってそれくらいだと思いますよ。
白濱:でもそこでさ、結局時間を買うためにお金を使うということさえせず、
松田:あー、はいはい。
白濱:というのは、最近服が欲しくなくなってきたのもそうなんだけど、一定の豊かさが揃っちゃうとそれ以上に何かが必要だとは思わなくなる気もするんだよね。
松田:はいはい。
白濱:でも一方で、
松田:まあまあ。
禅者なので「そこふたつは背反でもないけどな」という気持ちで聞いています
人生の線グラフにおいて最も重要なことは縦軸の値ではなく、任意の地点で微分した際の値が常に正であることだと思います。
Source: commmon
白濱:じゃあさ、もしお金があったら
松田:あー…
借金返す
白濱:僕は家具買うかも。今まで家具には機能性しか考えてなかったけど、
松田:家具か…まあ確かに、今手元の予算では中途半端なことしかできないから留保しているジャンルのひとつではありますね。
白濱:今後自分の稼ぎが増えたからといって、そこに資源を投下しても得られる体験はたいしたものじゃないのかなと正直思っているから、雑に使っていいお金となるとそういうことになるかな。
松田:あー…まあ分からんではない一方で、家具ってちょっと、
白濱:はいはい。
松田:要は
白濱:でもそれって服も一緒じゃない?
松田:どうでしょう、僕としては程度においてやや違うと思うんですよね。同じく記号的であっても、
松田:この相違って、他で例えるならフレンチのコース料理とタイの屋台料理の相違にも通ずるものやと思うねん。前にも話したけどフレンチのコースの何が嫌かって、すごく主客分離的で鑑賞的な雰囲気があるというか、あれが自身の血肉になる実感が全然持たれへんところやん。なんか他人事っぽいやん。
中垣:うんうん。
松田:で、その対極にあるのがタイの屋台料理なのね。汗をかきながらガーっと食べる…すごくこう、ゼロ距離で feel する感じがあるやん。
中垣:あー、分かるわ。
松田:ああいう違いって服にもあると思うねん。その上でやっぱり、シトウレイが見て「おっ…」と思う服装って言っちゃうとアレやけど、変な服装やねんけど本人的にはすごくしっくりきているような、そういう服装を追求したいなと思う次第ですと。
Source: commmon
白濱:まあそうね、それはそうだけど…まあ程度問題かな。今の話は他人に見られるかどうか、みたいなところもあるの?
松田:そう…そうですね。「私」と「その私が存在している世界」との境界をどこかに引かなければならないとしたら、生身の身体と服との間にそれを引くことはないんですけど、その境界の内側に家具も含めることはないと思うんですよ。
白濱:まあオブジェクトだもんね。確かにな…
松田:笑
後藤武・佐々木正人・深澤直人(2004)『デザインの生態学 新しいデザインの教科書』東京書籍
白濱:ここに、それを目の前にすると確実に座っちゃうような椅子があったら、それを見て座るという動線も含めて自分なんじゃないかとか。
松田:そう言えば3億円あれば何に使うかっていう話に僕はまだ答えていなかったんですけど、たぶん家具とか、あるいは車も違う気がするんですよね。車に至ってはもう納車の前に冷めると思います。
まず免許持ってない
白濱:はいはい。
松田:なので、
白濱:えー…
松田:これはコインランドリー経営がしたいとかではなく、洗濯や乾燥のそれぞれに最適化された機械で服を綺麗にするあの空間がすごく好きなので、自分の好きな機種や内装で、
白濱:笑 まじ無駄じゃん。
松田:ガラス張りなので、
白濱:いやー。コインランドリーを軸にしたコミュニティーを、営利活動とプラマイゼロくらいでやっていきたいという話かと思いきや…
松田:違いますね、これはすごくエゴい夢です。ミニチュアで何かを作るみたいに、自分の理想を凝固させた空間を作りたいという話です。
2020年12月31日
LE CAFE DOTOUR GINZA
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1967年に初めて発表されたCartierの「Crash」。Swinging Sixtiesと呼ばれる1960年代ロンドンのユースドリブンな熱狂を象徴するデザイン。一般的な円形ではなく歪んだケースに合わせて設計されたムーブメントは、通常とは全く異なる輪列の組み方になっている。
非常に人気のあるデザインで、1991年に400本限定で販売された写真のモデルを含め、現在に至るまでたびたび復刻されている。