松田:ちょっと箸休め話なんですけど、前に、納得するかはともかく理解はしてくれるだろうと思って中垣にした話が、いまいち通じなかったことがあって。
白濱:うんうん。
松田:
白濱:はいはい。
松田:本当にそれが一番好きなんですけど、これは味がとかの話じゃなくて、
白濱:松田がそう思ってるのは分かるよ。
もっとも理想的な共感の形やん
松田:あるいは僕がせいろとかバゲットを好きなのもそれなんですよね。どこに行っても同じ要素と見た目で出てくるので話が早いじゃないですか。比べやすいし。
白濱:うんうん。
松田:あとは同じ話だとなんでしょうね…これは小さい頃の話ですけど、
白濱:へー。
松田:具が入ってる焼きそばって僕にとってはドミノのなんとかデラックスと同じで、あれはだめなんです。
こうなるんならもうピザじゃなくていいだろ
白濱:あー、そういうことか。
松田:だから、豚肉もキャベツも全部食べて除いた麺だけの焼きそば、これはすごくいいんですよ。
白濱:笑
松田:そもそも僕にとっては味なんてどうでもいいんです。もちろん、ほぼ同じ条件であちらとこちらを比べる、そういうゲームは楽しめますし好きですが、毎日やるようなことではないんです。
白濱:うんうん。
松田:で、それぞれの産地の解説みたいなんが載ってる冊子が入ってて、そこにちょっとした文章とレーダーチャートが書いてあったから、「ミネラル」「スモーキー」の項目が突出してるカメルーンのカカオを使ったやつを食べてんけど、これがもうほんまにすごくて…
みなと:へー、ミネラルか。
松田:ミネラルってなんやねんって思うやん? ここで言うミネラルって、要はロスバッハーのあの感じ、硬水のあれやねん。
みなと:あー、なるほどね笑
Source: commmon
松田:だから…麺だけの焼きそばはほんと完璧っていう、そういう話。
白濱:笑
松田:てか気付いたんですよ、今 commmon では毎週水曜日ピザの日をやってますけど、複数人でピザ頼むとオーダーの内容が最小公倍数みたいになっちゃうんですよ。
白濱:はいはい、まあそうだよね。
松田:一人が言い出せば耳にチーズが入り、また一人が言い出せばトッピングが2倍になるんですよ。だから
家でやれ
白濱:笑
松田:今まで中垣とピザスライスに行っても、僕は毎回チーズスライスしか食べてなかったんですよ。それがなんか、あんまよく分かってなかったっぽいです。
白濱:それは…完全栄養食的なスタンスとはまた違うんでしょ?
松田:違います違います。
白濱:
松田:まあせいろとかバゲットが好きなのは前者ですが、焼きそばを麺だけにするのは後者ですね。
白濱:え、じゃあ完全栄養食でよくない?
松田:うーん…まあそういう意味では決して悪くはないんですが、
白濱:まあ分かる。でもHuelってあるじゃん? あれきゅーちゃん持ってたよ。バッグの縦長のポケットみたいなところにあれが入ってた。
松田:笑 一万歩譲ってHuelを飲むとして、でもあのボトルは使わんでしょ。
白濱:笑
松田:まあ僕だってね、完全栄養食みたいなのが全く魅力的に見えないわけではないんです。ただあれのよくないのは…あれでいこうと思ったら、まじであれしか食わんっていうのじゃないと意味無いじゃないですか。
白濱:うんうん、分かるよ笑
松田:しかしそれを完全に避けることなんてできないんだから、
白濱:まあそうね、確かに。ちょっとでもラーメンとか食っちゃったら意味なくなっちゃうもんね。
松田:そう。それでもなお一週間のうち2-3日やるだけでも意味があるって言うんであれば、僕はそんなに忙しくもないし、栄養が偏っているのかいないのかは知りませんが日々元気に生きてるし、何の問題もないんですよ。
白濱:笑
中垣:echoを導入したら洗練されたライフスタイルが始まる…とか思ってる連中おるやん。完全食がおしゃれだと思ってるやつとか。
松田:はいはい。
中垣:よう分からんアプリと連動するメンズ美容系グッズとか。なんかそういう感じのやつがおるねん。
松田:あかんおもろい笑
中垣:そういうのをインスタにあげて「導入してみました」とか、なんかオーセンティックじゃない店の、別にアプリとは連動しないけどそういうノリのあるコーヒー豆を買うみたいなやつやねん。
Source: commmon
c 不誠実な中流根性
松田:とにかくね、僕にとってピザのトッピングとか焼きそばの具っていうのは、車にガソリン入れるときに
白濱:なるほどね。
松田:あとは大学生のときに同じTシャツを2ダース買ってそれしか着てなかったのも同じ理屈です。もちろん日々何を着るか考えて楽しむっていうのもありなんですけど、やっぱずっとはやってられないですよね。
白濱:でもファッションとかって完全にそれじゃない?
松田:そう、だから2ダースのTシャツ着てるときの葛藤はすごかったですよ。「おれにはもうファッションは無理なのかもしれない…」みたいな。
白濱:
松田:つまり彼の姿は、自分の身の回りのことに誠実な好奇心を四六時中向けている人間が大成したらどうなるかっていう、ひとつの理想形として一般化できると思うねん。
中垣:うんうん。だからさ、普通に生きてたらそのパンツそんな履き方せんやろってやつっておるやん、あれはあかんねん。お前が服を好きかどうかは別として、なんでそんなダサい服着てるねんって思うわけ。そういうのって大事なわけ。別におしゃれするのに服に興味がある必要はないわけやん。服はどうせ着るねんから、毎日。
松田:そうそう。
中垣:子供のときに黄色いTシャツが好きやったとかあるわけやん。そういうのの延長線上にファッションがあって、食事があって、ビジネスがあって…っていうのが理想であるにもかかわらず、認知能力に限界があるからなのかなんなのか、どこかで線引きしちゃって、「自分はファッションは諦めました」って…
Source: commmon
全部に誠実な興味を持って実践するべきだよね理論
松田:そうそう。だからこれは…つまり、僕にはバイタリティみたいなのがあんま無いんですよ。だからひとつのものに認知資源食われ過ぎるとしんどくなっちゃうというか。
(生活保護もらって本読んでネットサーフィンして暮らしたい)
白濱:はいはい。
松田:だからもし無尽蔵にバイタリティと認知資源があれば、あらゆるものにきちんと取り組むべきだし、僕もそうすると思います。
白濱:分かる分かる。てかロバート・キャンベルってどうなんだろうね、バイタリティがエグいのか…それか、
松田:うん、それはあると思います。彼がコンビニに行くときの服装、僕が観測した限りではおしゃれではなかったので。
白濱:なるほどね。
松田:てか昨日も近所ですれ違ったわ。まあそのときの服装は一見ダサい風でよく見たら普通にかっこよかったですけど。うん、てかそこの調節が下手くそ過ぎるっていうのは、僕の問題としてありますね。
ラフ・シモンズのOzweego、数年ぶりに見たぞ
白濱:てか焼きそばの話さ、それ最初から麺だけじゃだめなの?
松田:そりゃ僕だってそっちの方がいいですよ。
白濱:そりゃそっか笑 なんか思い出したんだけど、中学のときの友達の弁当が弁当箱にパンパンの焼きそばだったな。あれはちょっと家庭環境が心配になったというか。
松田:僕は高校生のとき、母親に頼んでタッパーにレタスだけ入れて持っていくっていうのを一定期間やってましたよ。
白濱:まあさ、それはもう松田が勝手にやってんだなって思えるけど、僕の友達のそれはいかにも普通な二段の弁当箱から出てきたから、親がそういう思想なのかなって思ってちょっと焦っちゃったな。
松田:あー、なるほどね笑 僕の場合は家庭環境に問題はなかったので、最初は頼んだ通り素のレタスだけだったのに、
白濱:笑 ドレッシングはかけるの?
松田:いや、かけないですよ。
白濱:やっぱそうか。
2021年12月31日
LE CAFE DOTOUR GINZA
この記事をお楽しみいただけた場合、ワンクリックで任意の金額から支援することができます。
このリンク先でカートに入れた商品は、その売り上げの一部が commmon に還元されます。
また「誰が、何を何と同時に購入したか」は完全に匿名化されており、「何がいくつ販売されたか」以上の情報をこちらから確認することはできなくなっています。ご安心ください。