松田:
中垣:うんうん。
松田:前々からちょろちょろ出てる話題ではあるねんけど、この二項対立は結構いろんなところに現れるなって思ってんねん。
中垣:はいはい。
松田:例えば、おれの彼女とかは完全に後者やねん。今ここに豊かさを決定していて、
中垣:はいはい。
松田:彼女はセカンドストリートで服を買うのが好きで、それ以外で服を買ってるのをほぼ見たことがないねん。でもたぶん、彼女にとってはそれがすごく幸せなことで、
ただし財布は visvim
visvim LEATHER WALLET (L) – DIVERSE-WEB
中垣:うんうん。
松田:一応はそういうこと、つまり「たまにはセカンドストリートだけじゃなくて…」みたいなことを言ったこともあるねんけど、それでさえたぶんおれに合わせてそう言ったんであって、本心では全然思ってないっぽいねん。
中垣:なるほどね。
松田:
松田:でも確かに豊かさの追求って、それをしす過ぎるとむしろキャパっちゃってしんどいところがあるやん。だから
BMWの5に乗って豊洲のタワマンにすむ、別にいいと思います
c 不誠実な中流根性
中垣:うんうん。
松田:そう、そうやねん。おれもそのことに気付いて、彼女からさらに本音を引き出そうと思って話してると、「しょうみ子供だって、欲しいとは言うもののそれが必ずしも幸せなのかは分からない」とも言うんねんな。
中垣:はいはい。
松田:「子供がいたら夜遅くにラーメンを食べに行けなくなる」って。彼女はたぶんほんまにそれでいいんやと思う。
中垣:うんうん、そうやんな。
松田:それでいいし、
中垣:そうそう、そういうことやんな。
松田:なんなら彼女は今まで下半身で勝ってきた人生やから、別にその線で勝ちきるというか、
中垣:うんうん。
松田:でも、大学生のときとかもほんまにアホみたいに稼いでたらしいねんけど、当時から別にブランド物を買うとかはなくて、ただただ好きなときに好きなものを食べてそれが幸せやったみたいやねん。
中垣:
松田:いや、ほんまそう。彼女は別に諦めてるわけじゃないねん。
中垣:そうやんね。
松田:最も積極的な選択として、彼女的にしっくりくるのがそのポイントなんやと思うで。
中垣:そうやんね。なんかおれらはさ、
松田:うんうん。
中垣:でもなんか、
松田:うん。
中垣:よく「今が楽しければそれでいい」みたいなことが言われるけどさ、それってどういうことやねんとか思ってまうわけやん。
松田:そうね笑
中垣:おれらとしては、
河合敏雄(2020)『Momo ミヒャエル・エンデ』(NHK 100分 de 名著)NHK出版
松田:そうやんなぁ…だってさ、先々のことをいったん無視するのなら、今を楽しむ方法っていくらでもあるわけ。
中垣:うんうん。
松田:ただ「そんなことして何になるの?」って言って、我々はそれを選ばないと。でも一方、
中垣:いや、そうやと思う。
松田:いや、そうそう。しかも彼女はこうも言っててんけど、主観的にとかじゃなく、
中垣:いや、そうやんなぁ。
松田:彼女に言わせると、おれらは今ソマリアにおるわけではないと。
一方、豊かさは縦軸の値によって判断されているという前提は必ずしも盤石ではなく、例えばそれが微分した際の値で判断されているのだとすれば、今ここで立ち止まることが賢明だとも言えなくなってきます。
中垣:そうやんな…そこでふたつ気になってんけど、まずひとつ目は、
松田:うんうん。
中垣:
松田:あー、めっちゃ分かる。そういう感覚あったな。
中垣:彼女とか見てても、おれんちから帰るときいっつも帰りたくなさそうやねんけど、たぶんその感覚なんやと思うねん。
松田:うんうん。
中垣:でもいつの間にかそれがなくなってるわけやん。それはなぜかやねんけど、ひとつ卑屈な言い方をするなら、
倉留:はいはい。
松田:要はおれら、シンプルに資本主義にスポイルされてるねん。
倉留:笑
中垣:そういうこと笑 いつも人生は保険じゃないって言って豊洲のマンションをディスったりしてるけど、
松田:うんうん。
中垣:今コストを払うのは嫌やけどそれが将来につながるのなら…って言ってるうちに、
松田:うんうん。
実際楽しいし、何周かしてそれでいい気もする
中垣:だから…まあ分からん、本を読むのは実際楽しいけど、でもそれだって言うたら知識が蓄積されていく感覚が楽しいんやん。
松田:はいはい。まあ
中垣:そうそう。で、ふたつ目やねんけど、自分だって蓄積されていくことが正しいっていう価値観さえなければ、
松田:それはそうやな。
中垣:前に似たようなことを考えたときは、結局人生に期待を持てることが大事なんじゃないかっていう結論やってんけど、実際は別に、
倉留:そうやんな。
松田:うんうん。
中垣:それと関連してやねんけど、WEEKLY OCHIAI でバチェロレッテの回があって、これがめっちゃおもしろいから課金してでも観てほしいねん。
【落合陽一】バチェロレッテとリアリティショーの魅惑 – NewsPicks
松田:はいはい。
中垣:メンバーがね、落合陽一と佐々木さんと、東大院卒の元AV女優と、こいつも東大やねんけど初代バチェラーと…
松田:あれやんな、家具の人やんな。
一番ブスな写真を貼ってやろうと思ったのに全部イケメンでした
初代バチェラー久保裕丈 結婚は目的ではなく手段 – 日経doors
中垣:そうそう、そういう感じでみんなめっちゃ賢い回やってんな。AV女優もバチェラーも、ほんまにみんな賢くてびっくりしてんけど。
松田:笑
中垣:しかもみんな、自由に言葉を扱って好きなことを言えてる感じがあってん。で、その中の一人が、
松田:はいはい。
中垣:自分の中で何かが更新されて蓄積されていく感じをすごく大事にしてると。一方、
松田:笑 間違いない。
中垣:なんしかおもしろい回やってん…で、おれも最初は「はいはいPDCAの人っているよね〜」って思って観ててんけど、
松田:はいはい。
中垣:彼女と話しててもそういうことがよく起こるねん。
松田:はいはい笑
中垣:なんかね…着地点は難しいねんけど、そこを自覚しておいた方がいいなというのは最近すごく思うな。
松田:うん…なんか彼女とおるときって、
中垣:はいはい。
松田:判断的と探索的っていうのはMBTI診断に出てくるそれやけど、
中垣:うんうん。
松田:で、彼女は全く判断的ではなくむしろ探索的やねんな。だから一緒にいてすごくストレスだというか、「それして何の意味があんの?」とか「この後の段取り考えるとそろそろこうせなあかんやん?」みたいな気持ちになることが多いねんけど、最近は慣れてきたのもあって、
中垣:はいはい。
松田:
中垣:いやー、そうやんな。
松田:ただ個人的にはね、判断的な態度と探索的な態度の切り替えってそれ自体にすごく体力を使うから、やはりどっちかに一本化したいねんけど…これがなかなかね、どちらが明確に正しいとは言えないなと。
中垣:笑
松田:それで一人で考えててん。このまま彼女と一緒に阿佐ヶ谷の
自分の部屋ではステンエレクター
倉留:笑
松田:本だってね、駅前の古本屋で岩波をディグればそれでいいし…いやー、難儀ですよ。
中垣:でもさ、
松田:あったあった。
中垣:おれ中学生のときめっちゃネトゲにハマってて、
松田:高校生のときさ、アッキーナが出てるボートレースのCMあったやん。あれが16時17時くらいの情報番組の間に流れててんけど、
6艇6色〜♪
倉留:笑
中垣:それちょっと特殊な気もするけどな…
松田:うんうん。
中垣:いつからこんなに強迫的な人間になっちゃったんやろう。
倉留:
中垣:そうそう。たぶん探索的な人から見ると判断的な人って病気に見えるねんけど、判断的な人から見ると探索的な人ってアホに見えるんやと思うねん。
倉留:確かに。
中垣:制度設計をするなりで世の中を動かしていく人って、どちらかと言うと判断的な決定をしているから見落とされがちなんだけど、
2020年12月4日
Aux Bacchanales 紀尾井町
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