松田:前に京都に行ったとき、昼にその辺のレストランに入ってんけど
中垣:はいはい。
松田:ランチのセットが飲みもんとサラダとメインとデザートで1,700円くらい、まあ普通の値段やねんけど、すごいいいなと思えてんな。
中垣:何料理のお店なん?
松田:
c パリ留学記
中垣:笑
松田:まあなんて言うんかな、美味しかったというか、
中垣:はいはい。
松田:あれが総体として何やったんか、
中垣:うん。
松田:あとはね…どの料理も「なんやこれは?」みたいなところがあったというんかな? そもそも1,700円のランチってさ、丸の内とかのノリでいくと、分かりやすく想像できるサラダとパスタとケーキとコーヒーが出てきて「はいおしまい」まであり得るわけやんか。
中垣:あー、まあね。
松田:だから最初はそれくらいの気持ちでおってんけど、まずサラダからして結構凝ってたと思うねん。
具…
中垣:はいはい。
松田:それにそれぞれの具がちゃんと美味しいし、
中垣:ポトフやのに美味しいん? ポトフって言うたら肉じゃがみたいなもんやん。
うちの中垣がすみません
松田:これがね、めちゃめちゃ美味しいねん。
中垣:確かに笑
松田:それも美味しいし…てか、さっきから美味しかったとしか言ってへんな。だからなんて言うのかな、
中垣:はいはい…
松田:
チョンチョン
中垣:まあそうね、普通はそんな感じやんね。
松田:そしたらこれもこれでまた凝ってるねん。お店の人がいろいろ説明してくれてんけど…まあその具体的な内容はともかく、それもやっぱり要素が多いねん。
中垣:はいはい。
松田:これはおれにとってはなかなか新鮮な体験やったね。
中垣:はいはい。
松田:
中垣:早くそのお店教えてや笑
松田:このDOLCHっていうお店やね。なんかそこのオーナーシェフは、若い頃に在ルーマニア日本大使館で公邸料理人をやってたとかで。
中垣:はいはい。
松田:ほんで日本に帰ってきてからお店をオープンさせたと。あと調べてみた感じではお店での仕事以外に、
中垣:あー。
松田:なんかそれって…これは完全な想像やけど、大使館って料理の内容も規模も幅広く臨機応変に提供することが求められるやん。それが活きている感じなんかな?とか。
中垣:うんうん。
松田:あとはお店での貸切パーティーも着席から立食まで幅広くやってたり、全部セットになった持ち帰りの料理もやってたりで、単にコースを食べにお店に来て食べてくださいというよりは、
だいたい何でもある
BRASSERIE AUX BACCHANALES – The New Otani
中垣:はいはい。
松田:あとはそれこそおせちもやってて、これもなかなか、インスタのフォロワーは数百人とかやのに3日くらいで売り切れたっぽいねん。
中垣:顧客がそれだけおるんやろうな。
松田:そうなんやろうね。だから言うたらアテリエみたいに、
松田:ただ…別にこれはお店が悪いわけじゃないねんけど、御所の近くっていう場所柄もあってか、周りのお客さんがまあスノッブもスノッブやったのは気になったな。
中垣:御所の周りなんてね、あんなん「真の京都人は私達です」って思ってる人らやねんから。
松田:いや、ほんまにそんな感じやねん。「京大の誰々先生が~」とか「誰々さんのとこは息子さんが幼稚舎で~」みたいな。いや、なんで京都来て幼稚舎の話聞かなあかんねん。おれが入ったときには既にコーヒー飲んどって、そのままおれが出るまでずっとそんな話してんねんで。
中垣:前に話した料亭、そこにもそういうオバハンはおったわ。そういうやつってどこにでもおるんやろうな。
松田:まあ具体的な話はこの辺にして、
ここからが commmon です
中垣:うん。
松田:要はこれって、知らんものが出てくる楽しさとか、「あ、これはこういう意図でこうなってるのね」みたいな発見とか、そういう
中垣:はいはい。
松田:そういう次第やから、それは例えば「岐阜屋」で食う中華とは全然違う美味しさなわけ。知っている見た目の料理が、既に知っているものと比べて同種のより良い味覚体験を提供してくれるというよりは、
dancyuのこのエッセイを書いた石田ゆうすけさん、彼がアウトドア雑誌に見開きで持っていた連載に、中学生のときに掲載してもらったことがありますね
中垣:はいはい。
松田:だから
中垣:うんうん…いや、もう一回言ってくれへん?
松田:笑 つまり岐阜屋で食う「木耳と玉子炒め」は、結局は美味しいかどうかが全てなわけ。化学調味料が入ってるのかは知らんが、
中垣:はいはい。
松田:
結局頭でしかご飯が食べられない
中垣:あー、そういうことやんね。
松田:ただもちろん、
中垣:はいはいなるほどね。それで言うとおれさ、食事に関しては完全に「今ここの幸せ」派やねん。
松田:はいはい。
中垣:今の話で言うなら、
比良山荘で鮎と鰻と熊と猪と鹿を食べながら大地の複雑性に感謝している. 落合陽一 – note
松田:はいはい。
中垣:あるいはカップ麺を食うときは、お湯の量をちょっとずつ変えてどれが一番いいか…とか、なんかそういう感じみたいなのね。だから
松田:はいはい。
中垣:おれも食事以外に関してならそういうことはするけど、
松田:うんうん。
中垣:なんかね、シンプルに物足らんねん。
松田:あー、なるほどね。そう考えると確かにおれは、王将が好きな中垣よりも鮎が好きな落合陽一に対しての方が共感しやすいな。
中垣:そういうことやんね。
松田:だって思うねんけど、
Denim Mix Blouson – sacai THE store
モードブランドの服を着てると、裾があと3cm長かろうが短かろうが、それ以前に指摘するポイントがいっぱいあって、細かいところが問題にならへんわけ。モードっていうのは完全に新たなイメージを作るゲームで、それはそれでもちろん楽しいねんけど、おれらとしては微妙な差分でどっちがいいかを迷いたい、この1cmをどうするかみたいな、そこを楽しんでるねん。
Source: commmon
中垣:そうやんね、
松田:そうなんや…まあ薄々気付いてたけどな笑
中垣:例えばさ、中途半端に50点の物を買いまくるより、100点の物か、それが買えないなら0点の物を買った方がいいやん?って話ってあるやん。
松田:はいはい。
中垣:これを食事に当てはめると、落合陽一みたいに、
松田:うんうん。
中垣:でもおれはそれ絶対に嫌やねん。
松田:笑
中垣:おれは一日の食費は3,000円っていうのが一番幸せで、それが傾斜をつけて平日と休日に配分されたりしたら困るねん。
松田:うんうん。
中垣:この点に関しておれはBMWとか豊洲のタワマンとかっぽいねん。おれもちゃんと美味しいもん食べてきてるはずやねんけど、なんかそういうのは全然覚えてないねん。
中垣:豊洲のタワマンに住んで、サ高住に入って…
倉留:人生頑張ったで賞笑
中垣:まじでどうでもいいよな。そんなん、生まれてこなくてよかったやん。
松田:メゾンカイザーを朝食に食べることが豊かな人生だと思っている人達。
倉留:二子玉川。
Source: commmon
ほんとすみません口だけ立派で…
松田:笑
中垣:もちろん、いわゆるええ食事が美味しいのは分かるし、頭で考えたらその複雑さを楽しむこともできるねんけど、
松田:笑 なるほどね。
中垣:
松田:じゃあひとつの実験的な試みとして、毎食絶対にプロテインを飲むようにして、空腹感があまり無い状態で食事に向き合うってことをやってみるといいかもしれん。
DNSとスニッカーズとコーヒーだけで生きていく
2020年12月18日
Aux Bacchanales 紀尾井町
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京都御所南のフランス料理店「DOLCH」。フランスの家庭料理をベースにリーズナブルにというコンセプトで、ランチ・ディナーのコースのほか、ケータリング、おせちなど幅広いフランス料理を提供している。
オーナーシェフは在ルーマニア日本大使館での公邸料理人の経験があり、DOLCHでは東欧の伝統料理を添え物や調味料に活かしている。