2020年11月22日と23日の二日間、commmonでは福島への視察旅行を実施しました。原発事故からの復興の現状をお伝えします。
映画『Fukushima 50』
太郎:ここは桜並木が有名な、『Fukushima 50』にも出てきたところだね。
松田:へー。ところで
太郎:まあまあいい映画だったとおれは思うよ。
松田:そうなんや。
太郎:当然エンターテイメント化はされてるけど、
松田:なるほどなるほど。
太郎:地元の人間が東電の社員になって、
きむ:あー、てかそうだったんだ。
太郎:そうだね。社員は地元の人達が多いよ。
大熊町
太郎:これは大熊町役場だね。
きむ:すごいね。
松田:ばり綺麗やん。これは公務員になりたいと思えるな。
嘘をつくな
太郎:この役場は大変だよ? 新庁舎はちょうど一年半くらい前にできたのかな。
松田:はいはい。
太郎:で、この奥には学校とか銭湯もできたりして、
大熊町大川原地区(戸建住宅1期)復興公営住宅 – HACO PLUS DESIGN
きむ:すごいな。
太郎:ちなみに今は学校は会津若松に避難してるんだけど、そこでは
AI教材で個別学習支援 福島・大熊中、7月導入 – 河北新報
松田:へー。
太郎:で、今目の前にあるのがこの辺りでは唯一の商店で、そこのダイニング大河原もこの辺りでは唯一の飲み屋。
みなと:なんかすげえな。
太郎:
松田:うんうん。
太郎:で、
みなと:なるほどね。
松田:でもまあさ、一回サラになってしまったんであれば、それこそタブレットを導入するとか、ゼロベースで考えられる感じはあっていいよね。
太郎:そうだね。
きむ:他の町役場も、元の建物が大きく損なわれたところは新しく建ててるって感じなの?
太郎:いや、基本的には元の建物を使ってるんだけど、
松田:双葉町は今どうなってんの?
太郎:双葉町の役場は今はいわき市にあるね。
松田:へー。
拠点区域外の帰還困難区域
松田:これもう入った?
太郎:入ったね。
みなと:じゃあもう本当に入れない場所なんだ。
太郎:住人が家の手入れとかのために帰ってくる一時立ち入りはできるけど、農地とかは完全に放置されてるよね。
松田:そうか、
原野にしか見えなかった
太郎:線量計も他の地域よりは高い数字だと思う。
みなと:車内だと毎時0.6マイクロシーベルトとかかな。
太郎:車外で、帰還困難区域のさらに奥の方とかだと、もう少し高くなるかもしれない。
帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域に指定されていないエリアで、地面の至近に線量計を向けるとこれくらいでした。線量計の数字は地面からの高さや気象条件などによって大きく変動するので、この値はあくまで一地点で、しかも地面の至近で観測されたものに過ぎないことには注意する必要があります。
松田:へー。でもなんか、
太郎:決めちゃったルールだからそれ通りにやるしかないんだけど、実際これ何なんだろうと思うことはあるよね。別にこの線量で人の健康にクリティカルな影響が及ぶわけでもないのに。
松田:まあそうやんな。
太郎:この辺りの地区は、
松田:へー。
太郎:東京と比較したら空間線量がどうしても高いエリアではある。だからまあ、
松田:なるほどな。まあ数字の意味はともかく、
太郎:そうそう。
汚染土を積んだトラック
太郎:さっきから汚染土を積んだトラックが頻繁に通ってるんだけど、理由としては
きむ:あー、なるほどなるほど。
松田:確かにね。
福島第一原子力発電所の中
中垣:建屋に入る扉やねんけど、二重になってて片方ずつ開いて入るようになってるのね。
松田:はいはい。
中垣:で、
きむ:それは何のために流れてんの?
中垣:いや知らん。なんしか内側の扉と外側の扉のどっちもが閉まってると、音楽はひとつだけ流れるようになってるねん。
みなと:そしたら綺麗に聞こえるんだ。
松田:あー…
中垣:それがすごい頭に残る音楽やねんけど、建屋から本部に戻るまでの車の中で脇山がずっと歌ってんの。
太郎:笑
中垣:頭おかしいんかなって。
脇山:笑
原発視察のキーマン
脇山:木野さんがめちゃめちゃ解説してくれたね。
山岡:ほんと、
松田:へー。
太郎:あの人、世界でも5本の指に入るくらい福島第一原子力発電所に詳しいからね。
スペシャル対談 ~前編~ 廃炉・汚染水対策の現地から復興を支える – エネ百科
中垣:そうなんや。でもほんまに十分なくらい、聞きたいことは全部聞いたで。
太郎:彼は事故以来ずっと福島にいるしね。
中垣:なんか東大で原子力の研究をしてたらしいね。
きむ:笑
松田:すご笑
太郎:彼はガチだよ。
松田:なんかあれやな、
太郎:笑
中垣:確かにな。
松田:だからやっぱり、官僚ならではのレバレッジって確かにあるよな。
要は一億二千万人を説得しなくても数十人さえ説得すれば物事を動かせるというのはあるから、そこはおもしろいかなという気はする。
Source: commmon
廃炉の難しさ
中垣:一号機を上から見下ろすとさ、爆発して吹っ飛んだ建屋の残骸とかが上に乗ってて、
松田:はいはい。
中垣:でもそういう質問をぽんぽん投げるたびに、そのひとつひとつに対して
松田:あー…
中垣:爆発した一号機の上に乗ってる構造物だって、クレーンでチャチャっとどけたらよさそうなもんやねんけど、
松田:あ、なるほどね…
中垣:だから
松田:まじかよ。
排気筒の解体でさえ、高さ18メートルの模擬施設を使った実証試験が事前に行われています。
中垣:元々建屋の上にはUFOキャッチャーみたいに燃料棒を出し入れする結構でかいジブクレーンがあってんけど、そいつが爆発で倒壊して、そのままになってるみたいなのね。
1号機使用済燃料プールからの燃料取り出しに向けては、原子炉建屋内既設の天井クレーンや燃料取扱機の落下を回避するため、これらを下部から支える支保の設置が11月24日に完了した。これにより、今後のガレキ(崩落した屋根など)撤去に際し、変形した天井クレーンや燃料取扱機の落下によるダスト飛散や燃料損傷などのリスクを低減する「ガレキ落下防止・緩和対策」が完了したこととなる。
Source: 原子力産業新聞
福島第一、1号機使用済燃料プールで天井クレーンなどの落下防止対策が完了 – 原子力産業新聞
松田:はいはい。
中垣:それをまず切断して撤去しないといけない。
松田:えぐいなぁ。
中垣:「2051年までに廃炉とは言ってますけど、いつ終わるかはちょっと分からないですよね」って言ってたわ。
松田:すごいな。
中垣:でもね、
山岡:うん、ほんとそんな感じだったよね。
中垣:
2020年11月23日
福島県
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